〝オバマ弾劾〟世界に届く 主要なメディアが取材と報道
〝オバマ弾劾〟世界に届く
主要なメディアが取材と報道
5・26〜27オバマ来広阻止闘争は、本紙前号で既報のように、全国の警察権力の総力を挙げた超厳戒態勢を打ち破って力強く闘い抜かれた。
ロイター、新華社、AP通信...
全世界の報道各社の圧倒的な注目のもとに、闘いは海外にも発信され、「オバマ・安倍の広島訪問反対」「朝鮮戦争=核戦争阻止」「沖縄米軍基地撤去」などの訴えと叫びが世界に届いた。
安倍の先兵である日本の警察権力は、被爆地・ヒロシマの怒りと闘いを圧殺するために、大地震の被災地である熊本などからも含め全国動員で異様な弾圧態勢をとった。広島市内ではいたるところに警官が立ち並び、声も上げられない状態がつくり出された。日本のマスメディアや日本共産党などすべての体制内勢力も、こぞって「オバマ歓迎」を演出した。
だが「年休スト」で決起した労働者をはじめ、広島や中国、四国、関西、九州などの労働者と全学連の学生は権力の厳戒態勢を断固として打ち破り、ヒロシマの怒りを解き放ち、「オバマ・安倍来広弾劾!」の叫びを全世界にとどろかせた。
特にオバマ・安倍来広の当日の27日午後0時半、平和公園の原爆ドーム前に8・6ヒロシマ大行動実行委員会が呼びかけた集会へと人びとが集まり始めると、世界の報道各社が直ちに周囲を取り巻いた。市民も圧倒的な注目を寄せ、通りがかりの人びとも次々に立ち止まり集会を見守った。
集会妨害のために大音量のスピーカーでがなり立てる在特会系右翼は誰からも相手にされず、焦りの色がありありだ。
報道各社は、ロイター通信が集会を中継したのをはじめ、世界にネットワークを持つ主要メディアがテレビカメラを回した。中国の新華社通信や韓国の放送局も撮影取材した。さらに主なメディアを挙げると、以下の通りだ。
ユーロニュース(ヨーロッパの主要放送局のテレビニュースを伝えるニュース専門チャンネル、13の言語で3億3300万世帯をカバーしている)、AP通信、AFP通信、イギリスのデイリーメイル、ドイツのディー・ベルト、ロシアTV、イスパンTV(イランが運営しているスペイン語テレビ)、テレスール(中南米諸国が共同出資した衛星テレビ。南北アメリカで見られる)などなど。
前日と当日の原爆ドーム前集会・デモは世界のテレビニュースやインターネットで発信された。
〝核のボタンを持って来るな〟
ユーロニュースは「オバマの歴史的広島訪問の前日、抗議闘争」の大見出しで報道し、京都大学同学会の作部羊平委員長の「オバマが謝罪しないのは、これから核兵器を使う可能性を残しておきたいからです」というインタビューを紹介した。またインドのサンニュースは「核戦争をやりたいから広島を踏み台にしているんです」という医療・福祉労働者の声を取り上げた。さらに新華社通信や中国中央電視台は参加者に次々インタビューし、「オバマが核戦争のボタンを持って平和公園に来ることは絶対に許さない」「すべての核兵器を今すぐなくせ」「安倍首相は日本の核武装、核使用は『合憲』と言ってアメリカとともに朝鮮や中国に侵略戦争をやろうとしている」などの声を報じた。
安倍は被団協(日本原水爆被害者団体協議会)の一部幹部らのみを選別して平和公園に招待し、オバマとの会話とハグを演出した。だが原爆ドーム前集会で何人もの発言者が叫んだ「オバマは謝罪しろ。核のボタンを持ってここに来るな」というのが、圧倒的な被爆者の怒りの声だ。
参加者がデモに出発すると、報道も一斉にデモ隊をカメラにおさめた。原爆ドームを背景にした場所では、カメラマンがひしめいた。
繁華街を通るデモ隊には圧倒的な注目と支持・共感が集まった。オバマや安倍にヒロシマの怒りを圧殺することなど絶対にできない。2日間の集会・デモは、オバマと安倍を迎え撃つ闘いとして戦闘的に貫徹された。
さらに27日には、早朝から動労西日本の労働者が、広島印刷事業所廃止反対を訴えて、JR西日本の広島支社前でビラまきを行った。