団結ひろば 投稿コーナー
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子ども達に命を大切にする未来贈りたい
福島 小山内藍
2年前に沖縄を初めて訪れたとき、想像とかけ離れたその現実に驚きました。那覇空港で、目に飛び込んできた自衛隊の戦闘機の列。広々とした米軍基地と道を隔てて建つ密集したコンクリートの住宅。雨の降る辺野古の浜辺一面に散乱した珊瑚のかけら。そばにいた地元の方が、「米軍が上陸作戦訓練の邪魔になるから、サンゴ礁を爆破したんだよ」と教えてくれました。浜辺を仕切るように建てられた金網の向こうに、銃を持った2人の米兵が歩く姿に恐怖を覚えました。
今回はひめゆり平和祈念資料館を訪ね、沖縄で起きた地上戦がいかに壮絶だったかを知りました。砲弾の飛び交う戦場に女生徒を動員し休む暇なく働かせ、「解散命令」の一言で敵の目前に放り出した国のあまりの無責任さに怒りがこみ上げました。死んでいった女生徒たちの「お母さん、お母さん」と呼ぶ声が聞こえてくるようで、胸が苦しくなりました。
沖縄から帰ると「元海兵隊員が女性を殺害」という報道が流れていました。同じ年頃の娘を持つ親として、どんなに怖かっただろう、苦しかっただろうと涙が流れました。戦争で県民の4人に1人を亡くした沖縄に米軍基地があることで人を殺す訓練を受けた軍人が身近に存在する恐怖を強いていると思いました。
今こそ沖縄の人たちとともに悲しみ、怒り、これだけの声をないがしろにし戦争に突き進む安倍政権を倒し、子どもたちに命を大切にする平和な未来を贈りたい。
「基地の中に沖縄がある」現実をなくせ
徳島合同労組 H
5月14日~16日、沖縄行動に参加しました。今年で2回目でした。
集会で最も印象に残った発言は「沖縄の中に基地があるのではなく基地の中に沖縄がある」です。普天間基地が見える嘉数(かかず)高台と嘉手納基地が見える道の駅を訪れました。どちらの基地も非常に広大で「基地の中に沖縄がある」と実感。特に問題になっている普天間基地は、すぐ近くに住宅地や学校があり非常に危険で、今すぐ基地はなくさなければならないと思いました。
また沖縄返還協定批准阻止を闘った星野文昭さんの闘いは正しかったとあらためて感じました。「基地のない沖縄を!」と闘った星野さんを無実でありながら獄中に41年も閉じ込め、非常に多くの基地が今もなお沖縄に存在するのは、戦争のためでしかありません。
県民大会では「オール沖縄」の基地反対の発言はありましたが、私たちのデモ隊は「ゼネストで基地撤去を」と訴えました。今日政府は改憲や集団的自衛権行使容認など戦争に向かおうとしています。これを阻止するためには私たち労働者が労働組合で団結して、戦争に絶対反対で闘うことが大切だと思いました。
既成労組の抑圧破り命削る職場変えよう
東京・タクシー労働者 B
全国三十数万人のタクシー労働者は、今、本気で怒っています。
タクシー業界はリーマンショック以降、そしてアベノミクスの破綻が目に見える形で進行する中で利用者が激減し、営業収入はピーク時にはまったく回復せず、労働者の待遇は低賃金・長時間労働の厳しい状況が続いています。「失業者の受け皿」と言われていた業界は、今や「食べていけない、生きていけない」業界へと変貌(へんぼう)しています。
タクシー業界はほとんどが完全歩合賃金制度なので、多くの仲間は自らの所得を高めようと休憩・仮眠時間などを削って働いています。大げさでなく命を削りながら労働しています。それは他産業に比べて現役労働者の死亡率が高いことや、都内ではタクシー絡みの死亡事故が増えていることにも現れています。
軽井沢バス事故や広島・山陽道トンネルでの事故は、他人事でなく、みな明日はわが身だと感じています。
そして、この間タクシー業界では、「ライドシェア=白タク合法化」と「初乗り短縮運賃」攻撃がかけられています。「命より金」の新自由主義=規制緩和攻撃であり、タクシー労働者の生活を一層脅かす攻撃です。絶対に阻止しなければなりません。
しかし、私の組合の体制内派を含め既成の労働組合は「国交省頑張れ」「資本とともに闘う」とタクシー労働者の自己解放的決起を抑え込もうとしています。ちなみに、私の組合の執行部は今春闘で「うちは他社に比して労働条件が良い」「昔に比べるとすごく良くなった」と言い、ストライキは時代にそぐわないと公言しています。
問われているのは、私自身が東京7万、全国三十数万のタクシー労働者の誰よりも怒り、「安倍打倒」の闘いの先頭に立つことです。そしてストライキの復権をなんとしてもかちとることです。
星野絵画展を手伝い感銘と国家への怒り
東京・三多摩 山中岳志
星野文昭さんの絵画展が3~5月に東京・三多摩の国分寺・立川・八王子の三つの地域で開催されました。私はボランティアスタッフとして各地区1日ずつお手伝いをしました。
2年ぶりに星野さんの原画を見ましたが、今回は見るたびに深い感銘を受けました。それは原画と一緒に展示されている妻・暁子さんの詩に奥深い精神世界が表現されていたからかもしれません。刻々と戦争に向かう政治状況を短い言葉で表現し、星野さんに対する深い愛情が豊かな言葉で歌われています。
原画は淡い色の水彩画ですが、ぬくもりと優しさに包まれた景色や人物が描かれています。繊細な表現力で見る人の心を強く揺さぶります。
無実でありながら41年もの長きにわたり獄中生活を強いられることが許されるでしょうか。国家による政治弾圧はとうてい許せません。
また、獄中結婚という勇気ある人生を選択した星野暁子さんの行動にも心を打たれました。国分寺では暁子さんの講演もありました。夫婦でいながら指一本触れることが許されない日本の刑務所とは何なのでしょうか。ほんのわずかなこと(ゴキブリを踏んだ足を洗った)で懲罰を受けるのです。
FumiAKIkoというアルファベットのサインを見て、二人は強い絆(きずな)で結ばれていると思いました。
ぜひ一人でも多くの方に星野文昭さんの絵を見てほしいと思いました。