刑事司法改悪阻止・裁判員廃止 5・17クレオ集会へ
刑事司法改悪阻止・裁判員廃止
5・17クレオ集会へ
安倍政権は、伊勢志摩サミットでの「テロ対策」を口実にして「盗聴拡大・司法取引」などの刑事司法改悪法案の参議院法務委員会審議を強行し、今国会での成立を狙っている。
法案が狙うものは警察盗聴の拡大・容易化、司法取引、証人隠し、取り調べの録音・録画などであるが、そのすべてが刑事被告人・被疑者の権利を奪いとり、民衆の自由とプライバシーを侵害するものである。警察が運動の中にスパイを潜り込ませ、また挑発者やおとりを使ってデッチあげ弾圧を行うことを可能にするものである。絶対に許せない。
何よりもその狙いは、労働運動・学生運動・市民運動を監視し弾圧し、団結を破壊することである。まさに治安弾圧であり、安保・戦争法と一体の「現代の治安維持法」だ。
裁判員制度と取り調べ録画は冤罪を生む
4月8日、宇都宮地裁の裁判員裁判は、今市事件の被告人に無期懲役の判決を行った。被告が犯人であることを証明する物的証拠は何もないにもかかわらず、取り調べの録画(数十時間の拷問的な取り調べの中で「自白」場面のみを切り出したもの)を唯一の実質証拠とした有罪判決だ。取り調べの録音・録画(いわゆる「可視化」)は、冤罪(えんざい)をつくりだすために検察によって都合よく使われる武器以外の何ものでもない。このような刑事司法制度改悪を絶対に許してはならない。
5・17クレオ集会は、破綻と反動性があらわになっている裁判員制度を廃止に追い込むための決起集会である。裁判員制度は現代版「国家総動員法」であり、呼び出し状は現代の「赤紙」(召集令状)であり、日本の戦争国家化・徴兵制導入に向けた地ならしである。「裁判員制度はいらない!大運動」は09年の制度開始以来、参加拒否と制度廃止を呼びかけて反対運動をしてきた。
この粘り強い闘いによって、日弁連執行部・野党・マスコミの総屈服にもかかわらず、裁判員制度への民衆の拒否の声は年々高まり、今や「裁判員やりたくない」が圧倒的多数(最高裁の最近の調査でも84%)を占めるに至った。
大打撃を受けた寺田逸郎最高裁長官は、今年の5・3憲法記念日の談話では、裁判員裁判について一言も語ることができなかった。
戦争と改憲の安倍と闘おう
5・17クレオ集会は同時に、安倍政権の朝鮮侵略戦争策動および改憲攻撃と闘う集会である。「緊急事態条項」「9条2項の削除」という超反動的な改憲攻撃を絶対に阻止しよう。
5・17集会は、内田博文教授(神戸学院大学法学部教授)の講演「戦争と治安法」を中心に、特別報告「栃木今市事件にみる『取り調べ録画』の正体」、高山俊吉弁護士の「改憲阻止の日弁連を」、鈴木たつお弁護士の「新しい労働者の政党を」の訴えが行われる。また、動労千葉と全学連が発言する。
裁判員制度と刑事司法改悪に推進の旗を振る日弁連執行部を弾劾し、弁護士と労学市民は5・17集会に結集しよう。
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刑事司法改悪を阻止しよう!
推進の旗を振る日弁連執行部弾劾!
5・17クレオ集会
5月17日(火)午後6時~8時
弁護士会館2階クレオ(東京都千代田区霞が関1―1―3)
講演 内田博文さん(神戸学院大学法学部教授・刑事法学)
「戦争と治安法」
主催 憲法と人権の日弁連をめざす会
裁判員制度はいらない!大運動
現代の治安維持法と闘う会