●復帰44年5・15沖縄闘争アピール 非正規職撤廃・基地撤去 韓国・民主労総と連帯して沖縄全島ゼネストへ進もう

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週刊『前進』02頁(2746号01面01)(2016/05/12)


●復帰44年5・15沖縄闘争アピール
 非正規職撤廃・基地撤去
 韓国・民主労総と連帯して沖縄全島ゼネストへ進もう


 「復帰」44年目の5・15沖縄闘争は、新自由主義が破綻・崩壊し、世界大恐慌と世界戦争を爆発させる時代の中で闘われます。それは同時に全世界の労働者階級が新たな闘いに決起する世界革命の時代の到来です。今や全世界で労働者階級と学生がゼネラルストライキに立ち上がっています。その最先頭で闘う韓国・民主労総(全国民主労働組合総連盟)が、今年の5・15沖縄闘争に参加し、ともに闘います。新自由主義と闘う労働者の国際連帯の前進で安保・沖縄闘争に勝利し、切迫する朝鮮侵略戦争を民主労総と団結して絶対に阻止する! このことを沖縄の労働者階級の名において高らかに宣言しよう。これが私たちの「復帰」44年の5・15宣言です。

朝鮮侵略戦争阻止しよう

 この3月から4月にかけて米韓合同軍事演習が史上最大規模で強行されました。この大演習=事実上の戦争の最大の出撃拠点が沖縄の米軍基地でした。嘉手納基地からはF22が飛び立ち、上陸演習には在沖海兵隊が加わりました。北朝鮮の転覆を狙う米韓連合軍の「作戦計画5015」は、朝鮮半島での核戦争をも想定した戦争計画です。追い詰められた北朝鮮・キムジョンウン政権の反人民的なミサイル発射や核実験などもすべて米日韓による戦争の口実とされ朝鮮侵略戦争情勢が日々進行しているのです。
 このただ中で発生した熊本大震災に対しても、アメリカ帝国主義と日本帝国主義は九州全体を戦時下におき朝鮮侵略戦争を想定した演習を強行しました。自衛隊は被災地の救援に入る前にまず、航空自衛隊機をスクランブル発進させました。安倍政権は九州全域を軍事制圧しボランティアの受け入れすら制限させています。米軍は普天間基地所属のMV22オスプレイを熊本に送り込み、朝鮮半島の山岳地帯を想定した訓練として物資輸送作戦を強行しました。
 重要なことは、このような朝鮮侵略戦争の切迫情勢とは東アジアにおける新しい階級闘争の時代の到来であり、プロレタリア世界革命が勝利する時代の到来でもあるということです。その闘いの要をなしているのが、「基地の島」沖縄の労働者階級の存在と闘いです。戦後70年余り、「復帰」から44年、「基地の島」の根底的な変革=「基地のない平和で豊かな沖縄」を目指して闘ってきた沖縄の労働者階級がついに全世界を変革する先駆けとして登場する時代が到来しました。
 今年の5・15沖縄闘争には、韓国パククネ政権による労働改悪と朝鮮戦争に対してゼネストで闘う民主労総が参加しともに闘います。沖縄の労働者階級と韓国の労働者階級の団結は朝鮮侵略戦争を阻止し、東アジアの労働者階級の闘いの新たな時代を切り開きます。
 米日韓軍事同盟の最大の実体は沖縄の米軍基地です。基地と不屈に闘ってきた沖縄の労働者階級の闘いの勝利の道は、韓国と沖縄の労働者の団結を軸とする国際連帯闘争の前進の中にあります。
 今や全世界がゼネスト情勢に突入しています。フランスで労働法制改悪に対する労働者の闘いに、大学生・高校生がバリケードストライキに立ち上がって合流し、アメリカでも労働者階級の闘いが急速にゼネストへ向かおうとしています。「民主党も共和党も資本家の政党だ。労働者の新しい政党を!」という闘いが始まっています。
 今こそ、沖縄全島ゼネストへ! 「復帰」44年目の5・15を沖縄全島ゼネストへの総決起の闘いとしよう!

IJBS労組闘争の勝利へ

 全世界の労働者階級が闘っているのは新自由主義という共通の敵です。「沖縄振興策」の名目で行われてきた施策のもとで、沖縄は「基地の島」であると同時に「非正規職の島」に変貌(へんぼう)させられました。「基地の島」の変革は同時に「非正規職の島」の変革として闘われなければならない。そのことを掲げて闘われてきたのが日本IBM・ビジネスサービス労働組合(IJBS労組)の闘いです。99%が非正規職・派遣労働者という職場での青年労働者の闘いは、全島ゼネスト情勢の成熟と必要性を訴えてきました。このIJBS労組の闘いが基地労働者の闘いと結びつこうとしています。
 さらに沖縄大学で「オール沖縄」と対決して闘う沖縄大学学生自治会が反戦ストライキへの挑戦を開始しています。ここに全島ゼネストの現実性があります。
 3・4「和解」とは、全島ゼネスト情勢に追い詰められた安倍政権と「オール沖縄」=翁長県政の危機の産物です。事態の核心は、沖縄の労働者階級の闘いが歴史の最前線に登場しようとしていることです。

140万沖縄県民の総決起を

 沖縄の労働者階級はかつて1971年に5・19、11・10と2度の全島ゼネストを闘いとりました。その軸を担ったのは基地労働者でした。1963年の全軍労(全沖縄軍労働組合)結成に対して米軍は部隊間の再編統合で請負制を強行しました。その結果として生まれた第4種雇用者という基地労働者への分断攻撃に対して、「第4種撤廃」を掲げた闘いが開始されました。その中での69年2・4ゼネストの挫折は、沖縄の労働者階級の闘いの方向性を巡って真剣な論議を巻き起こしました。
 そして70年2月4日に全軍労牧港支部青年部(牧青)が結成されました。そしてついに、牧港支部執行委員だった太田隆一さんの解雇撤回闘争、「死すべきは基地だ、労働者は死んではならない」を受け継いで牧青は、「解雇撤回・基地撤去」のスローガンを公然と掲げたのです。
 それは全軍労体制内執行部(上原康助初代委員長)の、軍事基地の存在を前提とした「首を切るなら土地を返せ」をのりこえた、基地労働者による「基地撤去!」の闘いの開始となりました。
 これに対して、「基地労働者が基地撤去を掲げることは矛盾している」などという批判が体制内執行部を始め、あらゆる勢力から投げつけられました。しかし現実には、このスローガンこそが基地労働者を先頭に沖縄のすべての労働者の魂をつかみ、ついに「2・4」の挫折をのりこえる5・19、11・10ゼネストを切り開いたのです。
 沖縄全島ゼネストの教訓は、根底的な変革を求める労働者階級の闘いを牽引(けんいん)する階級的な労働組合とその指導部が提起する路線が、140万県民の総決起=ゼネストを実現するということです。「基地の島」「非正規職の島」の根底的な変革を目指す全島ゼネストの路線は、「非正規職撤廃! 基地撤去!」です。

国境こえた労働者の団結

 「解雇撤回・基地撤去」を掲げた沖縄の労働者階級の闘いは、基地労働者を先頭とするすべての沖縄の労働者階級の根底からの解放を求めるスローガンであり、それは本来の人間労働の奪還をかけた「人間回復」の闘いでした。
 この闘いと同じ闘いとして、動労千葉(国鉄千葉動力車労働組合)は「反合理化・運転保安闘争」から国鉄分割・民営化阻止闘争を闘い、1047名解雇撤回闘争を不屈に貫き、そして外注化阻止闘争を闘っています。また動労水戸(国鉄水戸動力車労働組合)の被曝労働拒否闘争は、ついに原発労働者との団結を生み出しています。
 動労千葉・動労水戸を先頭に切り開いている階級的な労働運動と労働組合の闘いが、今日国境をこえた労働者の団結を急速に拡大しています。その中から、「新しい労働者階級の政党を!」という闘いも全世界的に開始されています。
 日本でも、階級的な労働運動と国際連帯を闘う新しい労働者の政党の建設を目指して、7月参院選に東京選挙区で鈴木たつお弁護士が立候補します。沖縄全島ゼネストを先頭に日本でのゼネストを実現するために、新しい労働者階級の政党をつくり出す闘いに挑戦しよう。そのためにも労働者階級の新聞『前進』を購読しよう。
 革命的共産主義者同盟沖縄県委員会はこれらの闘いの先頭で闘います。青年労働者と学生はマルクス主義青年労働者同盟、マルクス主義学生同盟・中核派に結集してともに闘おう!
(革共同沖縄県委員会)

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