被災地救援・原発止めろ 動労総連合・九州の訴えに応えよう 戦争と緊急事態法狙う安倍を国鉄-7月選挙決戦で打ち倒せ
被災地救援・原発止めろ
動労総連合・九州の訴えに応えよう
戦争と緊急事態法狙う安倍を国鉄-7月選挙決戦で打ち倒せ
九州・熊本大震災は、新自由主義の30年がもたらした社会の崩壊と日帝・安倍政権の戦争・改憲、原発推進、総非正規職化と貧困の政治の帰結だ。大企業・大資本だけを富ませ、労働者人民を地獄に突き落とす「アベノミクス」の正体が暴かれている。2011年3・11東日本大震災―福島原発事故から5年。今も終わりが見えない「3・11」の上に、さらに九州・熊本で壊滅的な被害が拡大している。結成されて間もない動労総連合・九州は、直ちに「熊本大震災現地救援本部」を立ち上げ、仮救援事務所を設置して、被災地救援活動を開始した。動労福島も救援アピールを発している。動労総連合を先頭に、全国の労働組合、労働者人民の力を結集して被災地救援に立とう。国鉄決戦の力を今こそ全面投入し闘おう。
新自由主義に未来ない
破産と崩壊を極限化する帝国主義・新自由主義に未来はない。5月伊勢志摩サミットも、2020年東京オリンピックも、沖縄・辺野古新基地建設も、直ちに全面的に中止しろ! 「第2の3・11」とも言うべき九州・熊本大震災は、新自由主義と安倍政権の全面的危機と崩壊を一挙に加速する。これとの闘いは労働者人民が生きるための革命そのものだ。
資本家階級を打倒し、労働者階級が権力を握って、その団結した力によってしか社会を動かし立て直すことはできない。全世界で巻き起こる労働者人民の闘いと団結し、プロレタリア革命へと立ち上がろう。日韓米中の国際連帯で朝鮮侵略戦争を阻止しよう。
4月14日に震度7、16日に震度7で熊本地方を襲った大地震は、さらに阿蘇―大分方面や日奈久(ひなぐ)断層がのびる南西方向へも震源を広げながら、今も間断なく余震を引き起こし(震度1以上の地震は19日までに600回超)、破壊と被害を拡大している。この地震の破壊力は熊本県益城(ましき)町では95年の阪神・淡路大震災の2倍にも達した。
被害は19日午後11時現在、九州全域で死者47人、安否不明5人、関連死11人、負傷者1135人、建物の全半壊は2479棟である。避難所に身を寄せている人をはじめ避難者は全体で20万人にも達している。
自治体が崩壊している
九州・熊本大震災は、新自由主義と日帝・安倍がいかに社会を崩壊させてきたかを突き出した。3・11東日本大震災以降、安倍はそれまでにも増して新自由主義の延命、大企業の金もうけや労組解体を優先し、自治体をはじめ公的部門を民営化・外注化・総非正規職化して地域社会で労働者人民が生きられない現実をつくり出してきた。
熊本に通じるJRや九州自動車道は地震で破壊され、益城町にある熊本空港もターミナルビルが損壊して出発手続きがとれず、主要交通網は使用不能になった。鉄道、道路、水道、ガス、電気などインフラの崩壊と被害の拡大は、自治体の人員を削減し、地方を切り捨て、過疎と高齢化、貧困と荒廃を促進させた結果だ。病院、学校、役所・役場は老朽化し、熊本市民病院や八代市立病院は倒壊寸前となり、宇土(うと)市役所は崩壊した。小中学校の統廃合で避難所も足りない。
だから現地の自治体が対応できず、救援物資も被災者・避難者のもとに届かない。「896自治体消滅」の現実がこれだ。自らそういう状態をつくって、結局は自衛隊2万5千人と事故頻発の米軍輸送機オスプレイ2機を戦争訓練として投入し、「緊急事態条項」導入=改憲を狙っているのが安倍である。
国鉄分割・民営が元凶
新自由主義による自治体消滅を促進してきた元凶が国鉄分割・民営化であり、ローカル線切り捨てだ。九州新幹線の回送列車が走行中に全車両脱線した。線路にも車軸にも、脱線防止設備がついていなかった。
さらに九州新幹線は、50カ所で防音壁が落下し、25カ所で高架橋の桁がずれたり亀裂が入ったりしている。ホームを支えるコンクリート柱の破損も20本。在来線もまともではない。しかし金もうけ第一のJR九州は、安全崩壊状態のまま列車運行を強行してきたのである。
こうした中で、JRの鉄道労組として動労総連合・九州が現地救援本部を設置して立ち上がった。「私たちは、今後も熊本大震災でむき出しになった新自由主義の破綻、JRの安全無視と対決し、鉄道の安全を守り続ける」という4・18声明(3面に掲載)の決意に応え、ともに全国で立ち上がろう。
川内原発止めない安倍
川内原発は直ちに止めろ! すべての原発を廃炉にせよ! もはやそれしかない。ところが安倍政権と九州電力は震源が川内原発の近くへと拡大し、すでに震度5弱に見舞われているにもかかわらず、「異常はない」と川内原発1、2号機の運転を続けている。福島圧殺と同じく、被災者たちの不安や怒りなど一顧だにせず、原子力防災担当相・丸川珠代も、官房長官・菅義偉も、「川内原発を停止させる必要はない」と言い張っている。大事故が起きるまで動かすというのだ!
今回の大地震は、関東から九州まで続く約1千㌔の大断層=中央構造線の延長上の別府―島原地溝帯にある活断層で起きている。今後、震源が北東にのび中央構造線に波及する可能性もある。そこには四国電力が7月再稼働を策動する伊方原発(愛媛県)がある。また震源は南西に移動する兆候もあり、その延長線上には現在唯一稼働中の川内原発があるのだ。さらに震源は阿蘇山、九重山など火山とも深くつながっているのである。
熊本で「本震」が発生した翌日、17日には、南米エクアドルをマグニチュード7・8の巨大地震が襲った(死者500人以上)。日本とエクアドルは、環太平洋地震帯(火山帯)で密接につながっている。そこには452の火山があり(世界の活火山・休火山の70%以上)、ここで世界の全地震の約90%、最大規模の地震の約81%が発生しているのだ。
3・11福島を再び繰り返すことは絶対に許されない。安倍が熊本でやっていることは福島圧殺そのものである。川内原発を今すぐ止めろ! 全原発を廃炉にせよ!
さらに九州・熊本大震災は、大恐慌下で危機を深める日帝・資本と安倍を激しく直撃している。九州には部品を含めた大手製造業の生産拠点が集中している。ソニー、パナソニック、ホンダ、三菱電機、三菱自動車、トヨタ、日産、ルネサスなどの大企業は、3・11の時と同じくサプライチェーンを破壊・寸断され、全国で操業停止が相次いでいる。
また5月伊勢志摩サミットから7月衆参ダブル選挙への政治日程は、安倍の思惑通りにならず、ズタズタに破産を強制されつつある。焦りに駆られた安倍が自衛隊や米軍を全面出動させ、この機をとらえて「緊急事態条項」の新設=改憲攻撃を強めようとしていることに、激しい怒りをたたきつけよう。
6・5国鉄全国集会へ
一方では米日韓の朝鮮戦争が超切迫し、一触即発の危機が続いている。日帝・安倍とブルジョアジーの脳裏には、大恐慌と戦争切迫下で、労働者階級人民の怒りが爆発し、ゼネストと革命情勢が成熟していることへの恐怖がよぎっている。だから3・11でやったように、「挙国一致」の震災復興キャンペーンに労働者人民を動員し、階級闘争を圧殺して戦争・改憲攻撃を強めようとしている。
また「同一労働同一賃金」や、改悪派遣法、改定労働契約法・就業規則改悪などによる解雇自由、生涯非正規・総非正規職化の攻撃で、国鉄分割・民営化以来の労働組合解体、総翼賛化を推し進めようとしている。
だが5年前の「3・11」のダメージは日帝・安倍とブルジョアジーに重くのしかかっている。動労総連合・九州を先頭に、全国の労働者と労働組合が「被災地救援・川内原発止めろ!」の闘いに総決起し、崖っぷちで凶暴化する安倍政権を打倒しよう。
そして全国大学での新歓闘争、4・28―5・15沖縄闘争、5・1メーデーを全力で闘い、そこから何よりも6・5国鉄闘争全国運動集会の大結集・大成功と7月選挙決戦の勝利へ、3カ月の大決戦に突き進もう。国鉄決戦を基軸に、機関紙『前進』を駆使して被災地救援の階級的決起と一体で闘いぬこう。