知る・考える 用語解説 反合・運転保安闘争路線―合理化に絶対反対貫く路線
週刊『前進』02頁(2740号02面05)(2016/04/14)
知る・考える 用語解説
反合・運転保安闘争路線―合理化に絶対反対貫く路線
動労千葉が1970年代を通して確立した合理化絶対反対の路線。
資本が利潤の拡大を目的に行う合理化は、労働者には労働強化、長時間労働、安全の破壊、団結の解体をもたらす。それは、鉄道職場では労働者や乗客の命をも奪う事故となって現れる。
1972年3月28日のラッシュ時、国鉄船橋駅で電車が追突し、何百人もが負傷する事故が起きた。動労千葉地方本部の執行部は当時、右派だったが、千葉気動車区支部(故中野洋・動労千葉前委員長が支部長)と津田沼支部を先頭に、「事故責任の運転士への転嫁反対」「責任は当局にある」を掲げ立ち上がった。
事故の原因は国鉄当局が強行した合理化にあった。安全問題は資本・当局の最大の弱点だ。動労千葉は合理化反対闘争と運転保安(列車の安全を守る)確立の闘いを結合して闘った。その中で、①合理化は必ず事故を内包しており、安全問題は反合理化闘争の中心課題である、②合理化の矛盾は労働者が資本と闘ってこそ暴かれる、の2点をつかんだ。合理化が進む過程こそ反合理化闘争の戦場だ。
従来の旧社会党や日本共産党指導下の労組は合理化絶対反対を貫けず、合理化の結果に反対しても合理化自体には屈服してきた。それをのりこえ、日常の労働の中で反合理化を貫く路線を確立した。
今、全労働者が事故問題に直面している。反合・運転保安闘争路線で闘ってこそ、労働者は命を守り、誇りと共同性、労働そのものを取り戻すことができる。