尼崎事故から11年 事故弾劾4・24闘争へ 〝戦争阻止・JR外注化粉砕〟
尼崎事故から11年
事故弾劾4・24闘争へ
〝戦争阻止・JR外注化粉砕〟
国鉄分割・民営化が引き起こした2005年4月25日のJR西日本の尼崎事故は、107人の乗員・乗客の命を奪った大惨事だった。それから11年目の今年の尼崎闘争は、朝鮮侵略戦争が超切迫し、外注化・総非正規職化の攻撃が激化する中で闘われる。戦争か革命かが真っ向から問われている。朝鮮侵略戦争阻止、外注化粉砕・非正規職撤廃を掲げて尼崎闘争を闘いぬこう。
労働運動の絶滅狙う攻撃との巨大な決戦の始まり
現在、労働運動絶滅・労働組合の一掃を狙う攻撃との激しい攻防が火を噴いている。戦争は労働者を動員しなければ強行できない。しかし、階級的労働運動の存在が連合支配を突き破っている。安倍は戦争動員体制の構築に躍起となりつつ、それを貫徹できない状態に追い込まれている。
かつて中曽根は国鉄分割・民営化で労働運動を絶滅しようとしたが、動労千葉の渾身(こんしん)のストライキが、この攻撃をぶっ飛ばした。戦争法を強行採決・施行した安倍は、この階級的力関係を転覆しようと必死になっている。
戦争の時代の中で、国鉄闘争は新たな闘いに打って出た。4・9和解攻撃に体制内労働運動が全面屈服したにもかかわらず、動労千葉―動労総連合を先頭とする闘いは、「国鉄分割・民営化は不当労働行為」とする6・30最高裁決定をもぎり取った。そして、「1047名を原職に戻せ」とJRに迫る新たな闘いをスタートさせた。
これは決定的な地平だ。戦争を労働者の階級的団結で阻止し、労働者が自らの労働と共同性、社会のすべてを奪い返す闘いが始まった。安倍を打倒し、資本家階級を葬り去る力はここにある。
だからこそ、追い詰められた安倍は第2の分割・民営化、すなわち労働運動と労働者の団結を解体・絶滅するものとして、外注化・10割非正規職化の攻撃をかけてきた。戦争への突進と派遣法改悪を突破口とする労働法制大改悪の攻撃は一体だ。それと最先端で対決する国鉄決戦は、全産別・全職場の命運を決する大攻防になったのだ。
非正規職撤廃の展望開く動労千葉2波の春闘スト
第2の分割・民営化=外注化・非正規職化の攻撃に対し、階級的労働運動は真っ向から立ち向かい勝利を切り開いている。
動労千葉は外注化・非正規職化という究極の分断・団結破壊の攻撃をはね返し、外注会社であるCTS(千葉鉄道サービス)の労働者2桁を組織した。正規・非正規の分断を超え、労働者の根底的怒りを解き放ち、階級的団結を築き上げた。動労千葉はさらに、この団結を基礎に16春闘に突入した。
これに恐怖したJR東日本とCTSは、CTSの就業規則を一方的に変更し、最長5年での雇い止めを制度化するとともに、作業手当なども大幅に切り下げる暴挙に打って出た。動労千葉はこれに対し、3・11の第1波スト、3・17の第2波ストをたたきつけ、就業規則改悪の4月1日実施を粉砕した。動労千葉の闘いが職場の怒りを引き出し、JR総連系のCTS労組の役員すら「この就業規則改悪をのんだら職場にいられなくなる」と言わざるを得ない情勢をつくり出した。
これは決定的な事態だ。CTS労働者の怒りは広く深く燃え上がっている。外注化・非正規職化に対する根底的決起が始まったのだ。
資本と安倍は、改悪労働契約法や改悪派遣法を使い、労働者を総非正規職化する攻撃にのめり込んでいる。その最先兵こそJR資本だ。動労千葉はこれと非和解的に対決し、非正規職撤廃の展望を切り開いたのだ。
動労千葉は今、すべてのCTS労働者を結集させる組織拡大決戦に打って出ている。外注化・非正規職化の攻撃は打ち破れることを、動労千葉の闘いは鮮やかに示した。
動労総連合建設軸にゼネストを
全国で動労総連合の建設と闘いが進んでいる。
動労水戸は被曝労働拒否を掲げて闘い、原発労働者と団結し、福島の怒りと結びつき、帰還強制を狙う常磐線全面開通攻撃に立ち向かい、被災地での階級的団結を圧倒的につくり出している。
動労西日本はJRの新自由主義攻撃と闘いぬき、印刷事業所の廃止というJR西日本の大再編攻撃をぶっ止める闘いを実現している。さらにJR西日本の本丸である近畿統括本部で階級的労働運動を本格的に登場させ、JR西日本を揺るがすストライキを打ちぬいた。〝東日本に追いつき追い越せ〟というJR西日本の外注化攻撃に対し、これを粉砕する闘いを展開している。
動労総連合・新潟と動労福島のストライキがかちとられ、動労神奈川は非正規職の解雇撤回闘争を闘いぬいている。動労総連合・九州と動労総連合北陸が結成され、北海道と東京で動労総連合が結成されようとしている。東京はまさに外注化・非正規職化との最大の戦場だ。
動労総連合を建設する闘いは、韓国・民主労総に連帯し、日本でゼネストを打ちぬく闘いだ。朝鮮侵略戦争が切迫する中で、民主労総は労働改悪粉砕・パククネ打倒を掲げて昨年を超えるゼネストを打ちぬこうとしている。民主労総と断固連帯し、全世界を覆うゼネストの波と呼応して、動労総連合を軸に日本でのゼネストを切り開こう。
反合・運転保安闘争に立ち安全崩壊のJR体制倒せ
外注化・非正規職化は第2の尼崎事故を生み出している。3月15日早朝、埼玉県の籠原駅構内で漏電火災事故が発生した。これが通勤時間帯に起きていれば、想像を絶する大惨事になっていたはずだ。老朽化した碍子(がいし)が破断し、1500㌾の直流が流れる電線が垂れ下がり、鉄骨の梁(はり)に接触、ショートして火災が発生したのだ。高崎線は2日にわたりストップした。
これは、外注化・非正規職化のもと、寿命の切れた碍子を使い続けるJRのでたらめな方針が引き起こした事故だ。
JR東日本では、昨年4月の山手線電化柱倒壊事故や、同年8月の根岸線での架線焼損事故など、電気設備のトラブルが激増している。安全崩壊はきわまっている。
JR東日本だけではなく、外注化・非正規職化の結果、すべてのJRで安全が崩壊している。JR西日本でも、まともに電車を運行できない事態になっている。それは、尼崎事故の責任を一切とらず、開き直っていることの当然の帰結だ。労働組合に団結し、資本と闘わなければ労働者の命は守れない。05年の尼崎事故の時にもまして、これは労働者にとって切実な課題になっている。
動労総連合を全国につくり、反合理化・運転保安闘争路線で闘い、大破産したJR体制打倒へ、尼崎闘争に結集しよう。
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尼崎事故11周年弾劾!
全国総決起集会
4月24日(日)午後1時
JR尼崎駅北口広場
よびかけ/動労千葉 国鉄闘争全国運動・関西