全国学生は革命で団結を 全学連から新入生の皆さんに訴えます 反戦ストで戦争をとめる

週刊『前進』02頁(2736号01面01)(2016/03/31)


全国学生は革命で団結を
 全学連から新入生の皆さんに訴えます
 反戦ストで戦争をとめる

(写真 昨年10月27日、京都大学同学会中執が戦争反対を掲げバリケードストライキに決起。安倍政権による戦争法の強行を弾劾し講義棟を封鎖)


 今春、大学に入学した新入生のみなさん。全学連(全日本学生自治会総連合、斎藤郁真委員長)からみなさんに熱烈な連帯のアピールを送ります。
 全学連は「キャンパスから戦争反対のストライキを巻き起こそう」「戦争と貧困の社会を変えるために立ち上がろう」と訴え、学生の団結組織である学生自治会を全国の大学につくるために闘っています。昨年は、安倍政権の戦争法に抗議して国会を包囲した数十万の人びとの先頭で闘いました。さらに京都大学では、京大生とともに戦争反対のバリケードストライキを敢行し、安倍政権に加担する大学に対して「京大はこれでいいのか!」「戦争に加担するな、学生の声を聞け!」と鋭く突きつけました。
 この闘いに追い詰められた安倍政権と警察は2〜3月、京大反戦ストを「威力業務妨害」とみなして6人の学生を不当逮捕する前代未聞の弾圧を仕掛けてきました。だが、この弾圧へ抗議の声が全国の労働者・学生から上がり、反戦ストへの支持と共感が圧倒的に拡大する中で3月18日、6学生は全員不起訴で釈放をかちとったのです。この歴史的な勝利を武器に、全学連はさらに全国の大学で闘いを広げる決意です。新入生のみなさん、全学連とともに立ち上がろう! 学生の団結した力でこの社会を根本から革命しよう。

ともに世界を変革しよう
 全学連委員長 斎藤郁真(法政大学)

 新入生のみなさん、入学おめでとう! 戦争・貧困に立ち向かい、この社会を根本から変える闘いに、私たち全学連とともに立ち上がろう!
 全学連は、2011年3・11福島原発事故で国策=原発に率先協力する大学・教育の腐敗した姿が暴き出されて以来、大学の中から学生が行動する団結体として学生自治会の全国的再建に挑戦してきました。昨年は、安保関連法(戦争法)に反対する国会闘争の最先頭で体を張って闘いました。とくに9月は雨の中、安倍政権と戦争への怒りを胸にたぎらせ、国会前に立ち続けました。法そのものは強行採決されましたが、そこから本当の勝負が始まりました。戦争絶対反対の運動を一時的・局所的なものにするのではなく、自らの日常そのものを変える闘いをやろうと呼びかけてきました。

闘う学生自治会の全国的再建を

 国会前100万人―全国1千万人とも言われた戦争反対のデモで声を上げた人びとの怒りと悔しさに、全学連としての答えを示すため、昨年10月27日に京都大学で新自由主義下で初の反戦バリケードストライキをうち抜きました。
 時の政権が何を決めて何を言おうが、実際に食料を作り、技術を開発し、物資の生産・輸送を担い、最後には銃を握って戦場で殺し合いに参加させられるのはすべて労働者民衆です。そこには当然、思想・理論など精神的生産を担う大学と学生も含まれます。「労働」「研究」「日常」を通じて遂行される戦争に対し、団結すればその現実を変えることはできる! 戦争をとめる力は労働者・学生・民衆の側にある! これが京大反戦ストに私たちが込めた思いでした。
 全学連はこの2016年、全国大学での学生自治会の再建―全国大学反戦ゼネラルストライキの実現へ挑戦する決意です。この闘いは単なる「反抗」をこえ、社会のあり方そのものを足元から変える闘いです。

「戦争か革命か」―時代の転換点

 2008年以来の世界的大恐慌の進展の中、一方で、各国家(特に大国)と資本家階級は民営化・外注化・非正規職増大などによる労働条件の全般的悪化や社会保障切り捨てを世界規模で強行するとともに、資源・市場・勢力圏をめぐる軍事的対立を激化させ、今や時代は第3次世界大戦前夜とも呼べる時を迎えています。資本主義社会は完全に行き詰まっています。他方で、労働者民衆を貧困に追い詰め、戦争に動員するこの現実に対し、全世界で労働者・学生の怒りが爆発し、労働運動・学生運動が国境をこえて高揚しています。
 韓国では80万人を組織する労働組合のナショナルセンター=民主労総を中心にゼネストが幾度も闘われ、パククネ政権を追い詰めています。
 3月9日、フランスでは「テロとの戦い」を口実とした「非常事態宣言」の中、労働法の規制緩和が強行されることに対し、大学生・高校生が先頭に立って学校をバリケードで封鎖して街頭に繰り出し、労働組合が連帯・合流。フランス全土で50万人にも上る大闘争へ発展し、労学連帯での大規模行動がうち抜かれました。ドイツやトルコ、アメリカでもストライキが激発し、闘う労働運動・学生運動が社会の前面に力強く登場しています。
 中国でも鉄道労働運動を中心に労働者の闘いが力強く進み、日本でも、動労総連合というJRの鉄道労働組合を中心に、闘う労働運動の再建へ粘り強い挑戦が続けられています。
 これら世界の闘いは国境をこえてつながり、新しい社会の芽へと成長しています。昨年11月1日、「国際連帯とストライキで戦争をとめよう!」を掲げて東京・日比谷野外音楽堂で開催された全国労働者総決起集会には5700人が集まりました。韓国、トルコ、ドイツの労働者が結集し、アメリカや中国の労働者からの連帯メッセージが読み上げられました。多くの在日・滞日外国人労働者も合流しました。「万国の労働者、団結せよ。資本主義の抑圧の鎖を断ち切ろう」(民主労総ソウル地域本部、ソンホジュンさん)、「国際連帯万歳、団結してがんばろう!」(ドイツ機関士労組ベルリン都市鉄道支部長、クルト・シュナイダーさん)、「集まって声をひとつにし、心をひとつにし、こぶしをひとつにして資本家階級、資本主義体制に対して立ち上がりましょう」(トルコ・国際労働者連帯協会、ジェミルさん)、「労働者が社会の主人公だと声を上げよう」(動労千葉委員長、田中康宏さん)......。新聞やテレビには取り上げられなくても、ここにはまぎれもなく今の世界の「もうひとつの姿」があります。全学連もまた、これらの労働運動と連帯して活動し、国際的な闘いの一環を担っています。
 国境・民族・宗教に縛られ、差別と分断に屈し、再びの世界戦争への道を歩むのか。それとも、国境をこえ、資本主義を打倒して戦争の条件そのものをなくす闘い(革命)の道を歩むのか。時代は転換点にあります。歴史の分水嶺です。3月7日から開始された史上最大規模の米韓合同軍事演習は、現在も朝鮮半島において続いています。朝鮮侵略戦争が差し迫ったものとなっていますが、日米韓の労働者の国際連帯を強める中で必ず戦争はとめられる、必ず世界は変えられると全学連は確信しています。

労働者と団結し闘えば勝てる!

 私たちが生きる資本主義社会では、圧倒的多数の「99%」の人びとは生きるために忙しく、私たち学生も同様です。歴代政権が20年以上にわたって進めてきた「大学改革」の中で、多くの学生は「単位・就活・奨学金」の三重苦に余裕を奪われ、「政治どころではない」状態にさせられています。「闘えない理由」はそこら中に転がり、拾うことは簡単です。しかし、それでいいのでしょうか? 私自身、法政大学に入学した時は学生運動に自分がかかわるとは思っていませんでした。「やるべき理由」はつかみとり、団結してつくっていくものです。
 団結すれば社会の主人公である労働者・学生は必ず勝てます。3月29日の戦争法施行で戦後初めて「集団的自衛権行使」=戦争が「合法」となる中、京大反戦ストは戦後初めて「威力業務妨害=違法」だとされ、私も含む6人の学生が逮捕されました。しかし、多くの京大生が新たに立ち上がり、京都―全国の労働者の反撃の闘いで全員釈放(無罪!)をかちとりました。前述のフランスの例を引くまでもなく、学生が先頭に立った行動は歴史を常に切り開いてきました。学生を机といすに縛りつけることに資本家階級が苦心しているのは、まさしく多くの決起を呼び起こす学生の力を恐れているからです。
 本来、社会の様々な問題と向き合い、未来を創る場所だったはずの大学は今、「原子力ムラ」との癒着、軍事研究の本格的開始、学費高騰と一体の奨学金ビジネス、就職予備校化、つまりカネもうけのために未来を食いつぶす支配機構への道を突き進んでいます。
 みなさん、「黙って文句を言わず働くこと」「そのために『使える』人材になること」を私たちに強制する社会のあり方に真っ向から立ち向かおう! 団結して生き方をかけて立ち上がろう!

スト弾圧を粉砕したぞ
 京都大学同学会委員長 作部羊平

 入学おめでとうございます! 「戦争か革命か」の激動の時代に入学したみなさん、全学連とともに安倍政権をぶっ倒し、朝鮮侵略戦争を実力でとめる反戦ストライキにうって出ようではありませんか!
 昨年は安倍政権への怒りが100万人の規模で噴き出しました。戦争法に反対し国会を10万人の人びとが包囲し、横浜公聴会では国会に向かう自民党議員の車を40分間もとめる実力行動が闘われました。沖縄でも基地建設をとめるゲート前座り込み行動が続いています。
 私たち京大同学会中執と全学連はこうした怒りと闘いを引き継ぎ、昨年10月27日に京都大学吉田南キャンパスにおいてバリケードストライキをうち抜きました! これは、2004年の国立大学法人化=「教育の民営化」以降で初の快挙であり、ついに大学キャンパスから学生自身の決断と行動で戦争をとめる壮大な闘いが始まったのです!
 これに対して、安倍政権と国家権力は4カ月かけて弾圧を準備し、ストライキの先頭に立った私を含む6学生を、2月29日から3月1日に「威力業務妨害罪」で不当逮捕しました。
 京大当局がこの弾圧を主導したことは断じて許せません。大学は今や、国家権力と一体で戦争を担う機関と化しています。「放射能安全神話」をまき散らし、軍事研究を請け負い、戦争に反対する学生への弾圧・処分に手を染めています。今回、「自由の学風」や「学生との対話重視」をかたる京大・山極寿一総長が自ら刑事告訴し、警察に学生逮捕を要請しました。京都地方裁判所も、3月14日の私たちの勾留理由開示公判に数十人の機動隊を導入し、傍聴者全員を無理やり退廷させる暴挙に手を染めました。大学、裁判所、警察、安倍政権すべてが一体となり、「威力で業務を妨害すること」=戦争を実力で止めることは許さないという意思をむき出しにしたのです。
 しかしこの弾圧は、京都市内を席巻する大街頭宣伝と続々と集まる怒りの署名、多くの京大生の決起で完全に粉砕され、3月18日に6人全員が釈放されました! 反戦ストは無罪です!
 一方で、日本共産党京都府委員長の渡辺和俊は安倍と同じ立場から「不法に対して毅然と法の裁きを求めた大学の対応は当然」「大学施設を占拠した刑法犯」と言い放ちました。これは「存立危機事態」で戦争に動員されても黙って従え、という支配者の論理です。しかし、今回のスト弾圧に無数の労働者・学生が「今こそストライキが必要だ!」と声を上げたのです。
 この社会を動かしているのは労働者です。学生は次の社会を担う存在です。「戦争と貧困」の生きられない現実を強制し、社会を破壊する存在となった大学で私たち学生にできることは何か? それは、この腐った資本主義社会を革命する理論としてのマルクス主義を復権し、社会の主人公である労働者とともに現実を変革する闘いに立ち上がることです。全世界での青年・学生の闘いと連帯し、安倍政権打倒・朝鮮侵略戦争阻止の全国大学反戦ストに立ち上がろう! 京都大学で第2波バリストを! 斎藤郁真全学連委員長を先頭に、7月選挙決戦で労働者・学生の新たな政党をつくり出そう!

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