3・11反原発福島行動'16 海外からのメッセージ

週刊『前進』04頁(2733号02面03)(2016/03/21)


3・11反原発福島行動'16
 海外からのメッセージ

(写真 3・11反原発福島行動16が郡山市で開催され、労働組合先頭に1050人が集まった)

民衆の暮らし守るため闘う
 韓国/民主労総ソウル地域本部

 安倍政権は福島原発問題に対してうそを言い続けている。福島地域は安全で生活するのに何の問題もないと言って、民衆の他の地域への移住を妨げている。その結果、事故以後の福島地域の小児甲状腺癌(がん)と白血病等の患者が急増するなど、民衆の生命を脅かす深刻な状況が続いている。
 最近では、ここは安全地域だとして、元いた住民の居住を強要しており、福島地域を通過する列車も再開通させようという危険千万な計画を露骨にしている。また、現在放射能に汚染された土壌と水などの根本的問題を解決せずに原発を再稼働しようとしていることを許すことはできない。
 最近、北朝鮮政権の核実験と人工衛星発射を理由に韓国政府と米日帝国主義が軍事訓練を強化したり、周辺国の反対を押し切ってTHAADミサイル配置を強行推進するなど、戦争の危機を高めている。
 今は原発を含む核と戦争の脅威をなくし、民衆の暮らしと幸福を守るために、私たち労働者・民衆・学生が力を合わせて闘わなければならない時だ。私たち民主労総ソウル地域本部は、日本の労働者たちの原発反対闘争が東北アジアの平和と民衆の暮らしを守る闘争の一環であることを共有して、闘いに勝利する時までともに連帯して闘うことを力強く決意する。

核技術はすぐに廃止すべき
 ドイツ/ゴアレーベン核廃棄物処分場建設反対同盟
 ケアスティン・ルーデックさん

 みなさんが異常な状況の中で生きなければならない現実、全世界できわめて多くの人びとが放射能汚染のもとで生きなければならない現実を考えれば考えるほど、核技術というとんでもない代物をただちに廃止しなければならないという思いを強くします。
 福島の原発事故はけっして過去のものではありません。事故以降、数百万人の人びとが放射性降下物の重大な影響にさらされています。福島県による調査でも甲状腺がんの増加はきわめて憂慮すべき事態です。100人以上の子どもたちが手術を受け、転移が見られる子どもも少なくないと聞いています。汚染地帯で働く除染労働者の健康問題もまったくなおざりにされています。
 こうした事態を直視するなら、日本の原発の再稼働など問題にもなりません。悲惨な状況に対する唯一の回答は、原子力の利用をやめ、再生可能エネルギーに舵(かじ)を切ることです。
 汚染地帯に帰還することなどあってはなりません。事故によってすべてを失い今なお仮設住宅に住んでいる人びとに対してはきちんとした補償がなされるべきです。原子力産業と政府の誤りによって引き起こされた事態を彼らが耐え続けなければならないことなど、これ以上あってはなりません。
 ドイツでは脱原発が法律で定められています。しかしこれには裏があります。現在稼働中の8基の原発は2022年まで操業され続け、そのためチェルノブイリや福島のような事故の危険性は引き続き存在しますし、その間、核のゴミは増え続けるのです。
 しかも、ドイツにはグロナウ市にウラン濃縮工場があり、リンゲン市に核燃料工場があります。これらは「ドイツの脱原発」から除外されており、今後ともヨーロッパのオンボロ原発に燃料を供給し続けるのです。こうして大企業は利潤を上げ続け、全世界の人びとにその犠牲を押しつけるのです。これこそ世界の原子力産業の実態です。
 私たちはこれと闘わなければなりません。放射能に国境はない以上、私たちの闘いにも国境はありません。私たちは、あなたたちのためにも、自分たちのためにも、全世界の核の犠牲者たちのためにも、子ども・孫の世代のためにも、けっしてあきらめることはありません。
 みなさんが言うように「私たちは歴史を動かす力をもっている!」。

日米帝国主義の戦争に反対
 アメリカ/運輸労働者連帯委員会(TWSC)

 安倍政権は原発再稼働を強行し、人々に「福島の除染は終わった」などとうそをばらまいています。また、この安倍のプロパガンダをリチャード・アーミテージとアメリカ政府がバックアップしています。私たちは日本政府による帰還強制のための常磐線再開攻撃と対決する動労水戸のストライキを支持します。
 また私たちは日本の軍事的介入を目指す戦争法や憲法9条破壊の攻撃に反対します。アメリカによるアジアの軍事化は中国包囲と帝国主義戦争の放火であり、すべてのアジアの労働者人民への攻撃です。日本とアメリカの軍事化に反対し、動労千葉とともに闘います。
 そして私たちは、スピードアップと職場の安全解体など、鉄道労働者に対する攻撃と闘う皆さんと連帯します。労働者統制下のJR再国有化は、安全の確保と労働者・民衆の権利を守るためにきわめて重要です。
 福島における恐るべき人為的惨事から5年、日本の労働者人民と連帯し、二度と繰り返させないため闘い抜きます。

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