闘いは進む 青年の職場から 医療・福祉 改悪派遣法は職場の闘いで粉砕できる! 東京 柳田蒼真

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週刊『前進』04頁(2731号02面05)(2016/03/14)


闘いは進む 青年の職場から
 医療・福祉 改悪派遣法は職場の闘いで粉砕できる!
 東京 柳田蒼真


 組合では、昨年の派遣法改悪に対する危機感と、動労千葉のCTS労働者の組織化を契機に、あらためて派遣労働者の組織化に踏み出した。
■3年を超えても職場に残す!
 この闘いの中で、派遣労働者は表面的には自ら望んで派遣労働をしていると表現しながらも、派遣法改悪で3年で解雇されることに対する不安や、派遣労働という雇用形態に対しても不満を抱いていることをつかむことができた。本当はずっとこの職場で働き続けたいということだ。
 そこで組合は、もともと「全員を正規職にしろ」と闘っていた上に、「派遣労働者を3年たっても職場に残すということにこだわって闘おう」と確認し、派遣労働者を含む非正規職の正規職化と派遣労働者の直接雇用化を要求した。
 すると経営側は正規職への転用試験の規約改定を提案してきた。その主な内容は、①受験資格のなかった派遣労働者に、正規職員と同様の勤務時間で2年以上勤務すれば試験が受けられるようにする、②試験の回数を制限する、というものだ。
 しかし、そもそも転用試験は、「正規職の道は確保されている」という形をとるだけで、実際は正規にしないことに核心がある。だから組合はこれまで試験制度自体に反対し、あくまで全員の正規職化を要求してきた。その闘いからしても、②の「試験の回数制限」は明らかに非正規職を固定化するもので絶対反対以外にない。①についても、改悪派遣法の中で、派遣労働者が2年働き試験に落ちたら「あなたは試験に落ちたから正規になれない」とされ、3年目で資本の都合よく解雇される。
 組合は「そもそも人員不足のために職場で事故が起きている。法律が変わったからといって2年以上働く労働者を職場からたたき出していいはずがない」と〝命より金もうけ〟という資本の矛盾を突きながら迫った。
 経営側は組合の意見に反対できず、2年間働き続けた派遣労働者は直接雇用(非正規職ではあるが)となる可能性を残した。さらに試験に落ちて直接雇用になった場合でも、派遣と直接雇用の勤続期間を合算して受験資格があると変えさせた。そして試験の回数制限も削除させた。
■〝少し安心した〟
 この知らせに派遣労働者は「少し安心した」と語っていた。少しだが、希望を生み出すことができた。
 3年で職場からたたき出す改悪派遣法に対して、派遣労働者の思いと必死で切り結びながら職場で闘い抜くならば、たとえ法律であっても覆すことができる! 現場で労働者の団結して闘う力を具体的に示した時に、絶望は希望に変わる。この闘いで、組合は階級的労働組合をつくり出す「小さな一歩」を踏み出すことができた。職場から派遣法を粉砕しよう!

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