各地で次々と春闘集会

週刊『前進』04頁(2731号02面02)(2016/03/14)


各地で次々と春闘集会

東京北部
 精研ストの熱気受け
 戦争切迫下で闘いの決意

(写真 精研労組ストの勢いをかって北部春闘集会かちとる【3月4日 東京・豊島区】)

 3月4日夜、精研労組の春闘ストの勢いをかって東京北部春闘集会が豊島区民センターで開催され、54人が参加した。「とめよう!戦争への道・百万人署名運動東京北部連絡会」の五條敦代表のあいさつに続き、全学連の学生が京大スト弾圧弾劾の特別アピールを行い、多くのカンパが寄せられた。
 特別報告として、日本機械工業労組の山口弘宣書記長が「規制緩和も民営化も職場で起こる。東京にストライキをよみがえらせよう」と精研労組ストへの連帯表明を行った。東京西部ユニオン・鈴木コンクリート工業分会は新就業規則での解雇・賃下げと闘うとともに「安倍と闘う新しい労働者の政党をつくろう」と鈴木たつお参院選への決起を呼びかけた。
 精研労組青年部書記長が基調報告。朝鮮侵略戦争の急切迫下で春闘を闘う意義を提起。「総非正規職化を狙う安倍に対して『生きさせろ!』の闘いを」「軽井沢バス事故やアミーユ川崎幸町の転落死事件、『保育園落ちた、日本死ね!』の現実をつくってきた張本人こそ安倍だ」「現場で『もうこんな労働では事故が起こる』と声を上げることでしか事故を防ぐことはできない。労働者が団結して闘えば法律さえも越えられることを示そう!」と熱く訴えた。
 自治体労働者は、戦争情勢の中で組合の反動的転換が起こっているとし労働組合をつくり替えると述べた。郵政労働者は、郵便内務の大合理化を暴露し「人がいないから翌日も働けと言うような当局はボコボコにしてやりたい」と発言。「日の丸・君が代」不起立を闘う教育労働者からメッセージが寄せられた。
 東京北部ユニオン・コンドルタクシー分会は、軽井沢バス事故を「日本のセウォル号事件だ」と断じ、国鉄闘争を闘い自家用車「ライドシェア」の白タク合法化策動にストを対置し闘おうと訴えた。アミーユ支部は、最低限の人員配置で一切の矛盾を労働者に押しつけてきたメッセージ資本こそが転落死事故の張本人だと弾劾し「介護現場の労働環境を変えるのは私たち自身の闘いだ」と呼びかけた。保育の民営化の先端をいくベビーシッター会社「エスク」での賃金遅配に対して11回の団交を重ねて組合員を拡大している「たみとや」分会、経営交代による労働条件変更を迎え撃つ一陽会労組からの決意表明に会場は大いに沸いた。
 福島原発事故と再稼働を告発する詩が朗読され3・11郡山の結集を誓った。東京一般労組東京音楽大学分会の高橋浩さんが「すべてが改憲・戦争との闘い。上部団体の違いを超え職場・地域で団結しよう」とまとめた。
 東京北部の労働者は春闘を闘い、動労総連合・東京建設を全力で闘い抜く。
(東京北部労組交流センター・K)

東京南部
 総連合・東京へ
 闘いの出発点切り開く

 3月4日、大田区で40人近い結集で南部労働者集会をかちとった(写真)。事前に実行委員会を持ち、ビラや当日の進め方、主旨などを議論した。朝鮮情勢の緊迫下、集会は韓国・民主労総のDVDから開始。民主労総は1970年、22歳のチョンテイル氏による「労組法守れ」の怒りの焼身抗議から始まったと言える。あまりに若いその映像に心が痛んだ。
 司会の東京南部労組交流センター役員が、昨年9月の労働者派遣法改悪で全職種に派遣が広げられ「一生非正規」の攻撃を安倍が開始したと弾劾。JR労働者が主催者あいさつとして、①国鉄新署名への決起、②CTS(千葉鉄道サービス)による雇用形態改悪への動労千葉の絶対反対スト支援、③動労総連合全国組織への結集を訴えた。
 タクシ―、JR、自治体、教労、JR関連職場など、各産別から数人ずつが前に出て発言を行った。なんぶユニオンへの期待や職場の攻撃との闘いなど現場実態の生の声が出され、南部として今後の闘いの出発点を形成するものになった。特にJR本体と関連職場での解雇撤回闘争は、動労総連合・東京形成の出発点となると言える。各産別で数人いればフラクをつくる展望も開けることが鮮明になった。
 鈴木たつお弁護士から「新しい労働者党をつくろう」と題した講演が行われた。7日からの米韓合同軍事演習下、京大学生ストや関西合同労組の逮捕に見られる弾圧への反撃の重要性。追い詰められているのは安倍であること。内閣の不祥事や「経済で勝負」と言いながら失敗したアベノミクス。日本共産党に代わる労働者党建設の意義と7月選挙出馬の決意が出され、全員で選挙決戦への意思一致がなされた。
 学生から京大ストに対する6人逮捕弾圧への怒りの報告がされ、次々とカンパが集まった。
 NAZEN品川から3・11郡山結集が呼びかけられ、沖縄労働者から合同労組の闘いの決定的意義がアピールされた。
 国鉄闘争100万人支援陣形の労働者に新署名運動で切り込み組織化するためにも、JR職場の拠点化と合同労組の闘いがカギだ。今日の集会で南部一丸となった職場闘争、組合建設に向けた団結形成の突破口が切り開かれた。労働者の怒りは満ちている。問題はそうした怒りを闘う団結へ組織できるかどうかだ。まとめと行動方針提起、団結ガンバロウで集会は締めくくられた。
(東京南部・如月しおり)

茨城
 動労水戸を先頭に
 常磐線全線開通阻止を

(写真 派遣法廃止・非正規職を撤廃せよ!と茨城で春闘集会【3月6日 土浦市】)

 3月6日、「派遣法廃止・非正規職を撤廃せよ!茨城春闘集会」を土浦市で開催した。前日5日に福島に乗り込み常磐線全線開通を宣言した安倍とJR東日本社長・冨田哲郎に対する渾身(こんしん)の怒りをたたきつける集会となった。
 冒頭、韓国・民主労総のDVDを上映した。民主労総の闘志を受け司会の青年労働者が開会を宣言。茨城県労組交流センターの西村隆雄事務局長(常南交通労組)が基調を提起した。7日からの米韓合同軍事演習を弾劾し、朝鮮侵略戦争前夜と断じ「戦争反対のストで逮捕された全学連6学生を取り戻そう」と訴えた。労働法制の全面改悪を暴露し戦争切迫と労働法改悪・労組破壊攻撃は一体であることを明らかにし、「春闘を動労水戸を先頭に闘い、全国に動労総連合をつくり、職場から闘いを組織しよう」と提起した。
 動労水戸の池田学執行委員は1月冒頭のライフサイクル反対ストを打ち抜き會澤憲一組合員が元気に職場に行っていると報告し、3・21動労水戸支援共闘集会への結集を訴えた。
 常南交通労組、小竹運輸グループ労組、茨城県地域連帯労組、茨城県西合同労組、共立製薬労組からの発言が続いた。ある労働者は「雇い止め・解雇が頻発している。私と同僚も突然の解雇通告を受けた。怒りと悔しさをバネに頑張っている。同僚の怒りは深い。敵はどこにいるのかがハッキリした。人が生きていけない世の中を変えるために、丁寧に闘いながら学びながらやっていきたい」と発言した。
 茨城・星野文昭さんを取り戻す会と牛久入管収容所問題を考える会から連帯のあいさつ。最後に県労組交流センターの石井真一議長(動労水戸)が「職場で外注化・非正規職化が横行している。労働者の軽視、労働の軽視、これでいいのか。経験と蓄積がないと鉄道の労働はできない。會澤君は運転士の仕事、駅の仕事をなめるなと決起した。社会を動かしている労働者がおとしめられている。闘いでひっくり返そう。職場の労働者にどういう話をするのか。もがきながら話をして決起と団結をつくって闘い抜こう。労働組合を復権させれば、民主労総のような闘いを日本でもできる。外注化は人を殺す。バス会社もJRも事故を起こしたのは労働者が悪いと言っている。交流センターに団結して闘っていこう」とまとめた。

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