全国農民会議第4回総会 安倍新農政との対決鮮明に 〝組織拡大し全国に支部を〟
週刊『前進』04頁(2723号03面04)(2016/02/15)
全国農民会議第4回総会
安倍新農政との対決鮮明に
〝組織拡大し全国に支部を〟
(写真 全国農民会議は第4回総会で反TPP・安倍打倒を誓い合った【1月31日 二本松市】)
1月30〜31日、全国農民会議は第4回総会を福島県二本松市で開催しました。
鈴木光一郎共同代表は開会のあいさつで、「昨年12月に福島でも支部を結成した。今日までの闘いを重ね、やはり農民会議をつくってよかったと実感する」と、感慨を込めて語りました。
連帯のあいさつで動労福島の橋本光一委員長は、「社会の生産を担う労働者と農民の信頼をつくりたい」と労農連帯の意義を訴えました。動労水戸の木村郁夫書記長は「三里塚で国家に歯向かうことを学んだ」と語り、被曝労働拒否・外注化阻止、ライフサイクル粉砕のストライキを報告しました。
続いて三里塚芝山連合空港反対同盟の市東孝雄さんが「農地強奪を許さない最高裁緊急署名が1万筆を超えた。成田市を医療特区にする攻撃の先にあるのは、戦争のできる国づくり。絶対に軍事空港をつくらせない」と力強くあいさつしました。共同代表の小川浩さんが、この間各地で集めた署名とカンパを市東さんに手渡しました。
続いてDVD「三里塚大地の乱2014」が上映されました。実力闘争の歴史と市東さんのたたずまいを描いた映像の感動の余韻の中、反対同盟事務局の萩原富夫さんが講演を行いました。富夫さんは、故・萩原進事務局次長の遺志を引き継ぐ決意を述べ、1月28日に最高裁へ署名1万1126筆を提出したことを報告し、「第3滑走路計画、成田市医療特区化、空港24時間化に対する地域住民の怒り、国会前の数十万人の戦争政治への怒りと結びつき、三里塚から安倍を打倒する」と宣言。「三里塚闘争が50年間続いているのは〝農地死守・実力闘争〟の原則を守り、この社会を変えようと覚悟して闘ってきたから」と運動を振り返り、「〝農地取り上げ許さない〟の声を強くして連帯を広げよう」と呼びかけました。
二つ目の講演では農業問題に詳しい経済研究家が「TPP・アベノミクス農政の悪あがきと国民生活の展望」と題し、安倍政権の野望を全面的に暴きました。アベノミクス農政は従来の耕作者主義を放棄し、農業・農村・農協をつくり変え「都会を食いつくした国内外の資本の新規市場にするもの」と核心を述べました。農村破壊の片棒を担ぐJA幹部への痛烈な批判には、全参加者がうなづいていました。
昨年に支部を結成した沖縄、岡山、福島が各地の報告を行い、1日目が終了。夜の交流会では全員が発言し、その後の分科会では深夜まで議論と交流を深めました。
2日目は、総括・情勢・方針の総会議案が提起され、討議を行いました。方針「労農連帯・国際連帯を発展させ安倍政権を打倒しよう」で確認されたのは、①安倍政権の戦争・改憲攻撃反対、②TPP国会承認阻止、安倍新農政に絶対反対、③市東さんの農地強奪反対・三里塚農民と連帯して闘う、④原発再稼働反対、全原発廃炉へ福島県民の怒りと結びつく、⑤全国農民会議100人組織化です。
新潟、茨城、山梨の仲間が福島からの避難・保養の活動、反TPP集会の取り組みを報告しました。
小川浩共同代表はまとめで、「TPPと安倍農政は戦後史を画する攻撃。その本質をとらえて闘う方針を立てる。支部を全国に拡大し、100人会員を組織する。労働者とともに社会を根本から変える部隊として、全国農民会議をつくっていこう」と訴えました。
最後に総会決議を採択し、安倍政権打倒へ反TPP・三里塚闘争勝利とともに、7月参議院選での鈴木たつおさん推薦を確認しました。
今総会では、三里塚を柱に活動することを再確認し、地域の農民や労働者に向けて語るTPP・安倍農政の暴露や労農連帯・国際連帯の内容の深化をかちとりました。昨年1年間の運動の前進と、16年の方針を鮮明にした総会として大成功しました。
(全国農民会議・K)