過労死と組合つぶし許さず相手より1日でも長く闘う 〈投稿〉群馬合同労組中央タクシー分会・S
過労死と組合つぶし許さず相手より1日でも長く闘う
〈投稿〉群馬合同労組中央タクシー分会・S
昨年11月8日のストライキ(写真)には、多くの方からご支援をいただき、ありがとうございました。
●管理者が毎日パワハラ
私は2014年11月に中央タクシーに入社し、長野本社で研修、群馬営業所ですべての研修を終えて、12月に乗務に就きました。そこではA管理者から、新人ではありえない毎日16時間を超える配車を与えられました。
でも、会社のため、お客のため、やっと見つけた仕事であり、家族のために文句も言わずに長時間労働をしていました。
昨年5月の仕事中、A管理者から「休みに出勤してくれ」と電話がありました。その日は家族と予定が入っていましたが、A管理者の頼みを断ると仕事での仕返しが怖いので承諾しました。
仕事が終わり、会社に帰り予定表を見ると、次の日を休みにされていました。こちらに休みの確認を言わないで勝手に休みを入れられ、自分に自由はないのかとA管理者に尋ねると逆ギレして、「俺のやることに文句があるのか! 俺の言うことが聞けないなら会社を辞めろ」と追いつめられました。
後日、B所長に相談しましたが一切聞き入れられませんでした。それからのA管理者からの嫌がらせの配車、パワハラ、恫喝は毎日すさまじいものでした。でもやっと見つけた仕事、家族のためだと、必死に仕事をしました。
●群馬合同労組と出会う
1カ月過ぎたあたり、川谷内(かわやち)さん(現分会長)が毎日事務所にいて雑用をさせられているのを見て、気になり聞いてみました。すると、「会社が違法に長時間労働させ、適正な残業代も払わず休みも与えない。組合に入ったと会社に言ったら乗務を下ろされた」と言っていました。
自分は今まで2度ほど会社にある組合に入ったことがありました。でも、解雇されそうになった時助けてくれない、会社の言いなりの組合を思い出しました。川谷内さんに「組合なんか入ってもダメだよ! 組合なんか役に立たない」と言いました。川谷内さんは「会社の皆は長時間労働、A管理者からの嫌がらせに悩んでいる」と言いました。10人ほどの群馬営業所で、1年の間に5人も辞めたのです。「このままだと、希望にあふれて入って来た新人も辞めてしまう!」と思いました。
●3人での闘いが始まる
群馬合同労組のことを詳しく聞くと、労働者のためにしっかりと闘う組合だとわかりました。自分と同じく今まで誰にも相談できずに苦しんでいる人がいたのかと心を打たれました!
即決で組合に入り、会社と闘うことを決めました。今の世の中ブラック企業しか存在しない。まともに賃金も払わず長時間労働させ、休みも与えない。ともに悩んでいた同期入社のTさんも組合に入ってくれ、3人での会社との闘いは始まりました。
組合に入ってからも嫌がらせ配車と恫喝、長時間労働によるストレスのため、体重が一気に5㌔増えてしまいました。
社長からの解雇を匂わす電話を受けたり、所長と管理者から密室に閉じ込められて、大声で一方的に叱責と恫喝を受けました。精神的に追いつめられてうつ病のようになり、何も手がつかず休みの日は寝ているだけの時もありました。
団体交渉で、違法な36協定だから残業はしないと会社に言うと、その月から一方的に毎月給料8万円近くがカット。さらにシャワーなど社内の物を使わせない嫌がらせと、苦痛の毎日を送っています。
●過労死は絶対許さない
そのような中で、昨年10月26日、長野本社の運転手が会社を出発して30分で脳血管障害により事故を起こしました。さいわいまだお客を乗せる前だったのですが、運転手は18時間後に亡くなりました。過労死です。このままでは過労死する運転手が次々出かねません。
群馬合同労組中央タクシー分会組合員3人の闘いは、こうした状況を変えるまで、勝つまで闘います。相手よりも1日でも長く闘う覚悟です。