国鉄決戦と7月選挙決戦で 世界革命勝利へ挑戦しよう 2・14国鉄集会の成功を突破口に

週刊『前進』04頁(2717号02面01)(2016/01/25)


国鉄決戦と7月選挙決戦で
 世界革命勝利へ挑戦しよう
 2・14国鉄集会の成功を突破口に


 1月冒頭、首都圏活動者会議が開催された。「資本主義・帝国主義に未来はない。いよいよプロレタリアートがその手に全世界、全権力を握りしめる本格的な挑戦にうって出る時が来た」と大号令を発した、木崎冴子同志の基調報告を掲載します。2・14国鉄集会を突破口に2016年決戦の勝利へ進もう。(編集局)

動労総連合建設と学生自治会建設の大前進を

 2016年、戦争か革命かを問う情勢が全世界を覆い尽くす中で幕を開けました。資本主義の有史以来、数百年の矛盾が世界大恐慌として爆発して、帝国主義列強も大国も残存スターリン主義も、出口のない危機に直面しています。そして何よりも、基軸国・アメリカ帝国主義が没落・衰退し、戦争の危機を一気に加速させています。
 しかし、全世界でプロレタリアートが戦火の中から、生存の危機の中から立ち上がっている。中東・東アジア・ウクライナ、この3正面の戦争が世界史を揺るがしている。第1次世界大戦も、第2次世界大戦も、この3正面が火種になってきた。戦争とは1%の利益のために99%を殺し合わせる。こんな資本主義・帝国主義に未来など断じてないということです。いよいよプロレタリアートがその手に全世界、全権力を握りしめるため、本格的な挑戦にうって出る時が来ました。2016年、すべての闘いが世界革命への大挑戦として問われています。
 1月4日、民主労総はチョンテイル烈士の像の前で2016年の闘争宣言を発しました。同日、日本の地では動労水戸がライフサイクル粉砕の偉大なストライキに立ちました。
 民主労総がパククネの打倒を真っ向から訴え、ゼネストで闘っている。この闘いは、韓国の支配体制を根底的にひっくり返す、転覆させるんだということを意味しています。
 さらにそれは、南北分断体制という、帝国主義とスターリン主義による東アジアにおけるプロレタリア革命圧殺のための反革命を打ち破る闘いに総決起を開始したということです。民主労総ととことん団結し、連帯して闘いぬくことが求められています。

動労水戸が総力スト

 1・4ライフサイクル粉砕ストライキに立ち上がった動労水戸は、「ライフサイクルの発令も、被曝労働の強制も、労働者が拒否することを許さない。これは戦争動員と同じなんだ」と弾劾している。このストライキは「運転士の仕事をなめるな!」とその先頭に青年が立ち、水戸駅前の100人を超える総決起で大注目される闘いになっています。
 2016年、日本の階級闘争が世界の火点になります。沖縄・辺野古問題は、今や全世界的な大問題になっている。あるいは3・11から5年の福島、そして3月末安保関連法の施行。5月伊勢志摩サミットは、文字通り帝国主義強盗どもの戦争会議です。そして7月選挙と改憲をめぐる大決戦。この全過程において、動労総連合を全国につくる。学生自治会を首都東京を始めとして強力につくり出す。
 『前進』新年号の青年の座談会で、JRで働く青年労働者が「11月集会に47都道府県の総連合の旗がひらめくことが夢だ」と述べています。こういうJRにおける青年のリーダーの登場を受けて、総連合建設へ断固として真一文字に突き進みたいと思います。

階級的労働運動と国際連帯の大飛躍切り開く

 2015年、私たちの切り開いた地平について、いくつか確認したい。
 安保関連法の国会闘争、9・16横浜公聴会や国会前に集まった労働者人民の闘いに、安倍政権は「革命を見た」。それが無茶苦茶な強行採決へと走らせた。言い換えれば、日本の労働者階級人民には階級的な力がある。いざとなれば本当に100万あるいは1千万という単位で立ち上がる。
 そこには戦後革命以来の70年にわたる日本階級闘争があり、革命的共産主義運動の50年の蓄積があり、60年、70年闘争を継続発展させてきた日本労働者階級人民の歴史的底力がある。
 国鉄労働運動を破壊して総評労働運動を破壊し、立派な憲法を登場させるんだと強行された国鉄分割・民営化。この希代の反動を30年にわたる国鉄分割・民営化反対闘争が打ち破った。その先兵となったスターリン主義や体制内派が、労働者階級の闘いを解体するために全力を挙げてきても、日本の労働者階級は分割・民営化反対の30年の闘いの中で力を持った。
 今後、安保国会決戦がどう発展していくのかを考えた時、労働組合運動の無数の拠点を国鉄労働運動を先頭につくる。ストライキ、ゼネストの打てる労働組合の圧倒的登場です。そういうものとして、2015年の安保国会決戦の切り開いた地平をとらえていく。
 さらに、切迫する朝鮮侵略戦争をゼネストと国際連帯で阻止しようと真っ向から掲げて、11月集会をぶち抜いたということです。これは世界史的な意味を持っています。民主労総とも、朝鮮侵略戦争阻止を確認し合ったことの大きさ。トルコの階級的な潮流とマルクス主義・レーニン主義のレベルで団結し、ドイツから労働者階級本隊の鉄道労働者が結集して労働者の力で戦争を止めることをともに確認した。いわば、21世紀の戦争か革命かが逆巻く中で、11月集会が世界の労働者階級の結集軸となり、国際連帯の大きな発展の中心軸になろうとしている。こういう11月を実現する力、国鉄決戦と安保国会決戦を統一して闘える階級的力量を私たちは獲得した。

国鉄闘争が新段階に

 ここで強調したいことは、2015年に革命戦略としての国鉄決戦論を確立し、その具体的な組織化として動労総連合の全国的な建設に踏み出したことです。歴史的な巨大な第一歩です。
 この国鉄闘争の地平は、12月の動労総連合大会に見事に集約されています。2015年国鉄決戦の中で、1047名解雇撤回、そして外注化阻止・非正規職撤廃、さらに被曝労働絶対反対、この路線を確立したわけです。1047名解雇撤回、これを2010年4・9政治和解や2015年6・30最高裁決定を越えて、闘いはこれからだと宣言した。日本の労働運動・労働組合運動にとって、あるいは国鉄闘争にとって、非常に大きなことです。
 1990年3・31清算事業団解雇をめぐるものすごい死闘とせめぎあいの中で、動労千葉が前倒しストライキにうって出て、1047名闘争団が登場してきた。このうち966人が国労でした。国労は1047名闘争をどうするのか。その中で、歴史的な使命を帯びて闘いぬいたのが国労共闘です。そもそも国鉄改革法承認から2000年4党合意までいって、日帝権力も資本も体制内も直ちに政治和解したかった。しかし、国労共闘が徹底して闘った。5・27国労臨大闘争弾圧で「暴処法」が適用されても断固真正面から完黙・非転向で闘って、職場復帰までかちとった。こういう闘いを貫いて、4・9政治和解まで10年間かかった。なおかつ最も無様な政治和解に追い込んだ。ここにおける国労共闘の闘いは歴史に残る闘いだった。
 その国労共闘がついに2015年の闘いの中でストライキ、ゼネストを組織する動労総連合に合流し、その組織化を本格的に開始した。ここに革共同の国鉄労働運動は新たな段階を迎えました。ここには無限の可能性がある。
 2015年、外注化絶対阻止・非正規職撤廃を動労千葉を先頭に非妥協的に闘いぬいた。外注化は新自由主義の究極の攻撃ですが、最大の弱点は真正面から闘えば粉砕できることです。この自信と確信をつかんだことも非常に大きな地平です。
 さらに被曝労働絶対反対の動労水戸の闘いは、原発労働者と結びつき、除染労働者と結びつき、仮設住宅の労働者人民と結びついた。さらに、いわきユニオンがものすごい波及力と結集力をもって発展しています。被曝労働絶対反対で原発労働者の中に労働組合をつくって、再稼働や全原発廃炉の闘いを進めるんだという歴史的訴えです。それは今、原発再稼働の地元、高浜原発の舞鶴において、伊方原発の愛媛県において自治体の労働組合が真っ向から被曝労働反対、再稼働反対に立ち上がる情勢をつくり出しています。

全国協の画期的地平

 国鉄決戦の発展の中で、合同・一般労組全国協議会が国鉄闘争と両輪になりながら、JRとJR関連企業で働く労働者の組織化にも全力を挙げています。去年、『非正規が闘って、勝った!』が出版されました。全国協の闘いの全地平があの鈴コン闘争として表現された一冊です。鈴コンの現場は無法地帯でした。だけど職場・生産点にこだわって、一人の仲間も見捨てないという徹底した団結論、労働者階級は必ず立ち上がるという確信に燃えて闘い、解雇撤回・職場復帰の勝利をかちとったわけです。動労千葉労働運動は全産業・全職場で必ず実践できるし、新しい情勢をこじ開けることができる、そういう勇気と確信を与えた。
 去年、全国協に結集したタクシー労働者がこの本をずっと車に置いて、何度も読み返すたびに「ああ労働運動って楽しいな」と思うようになったと述べています。あの本は、非正規の過酷な現場から、だけど労働者が天下国家を取ってやるぞという気概に燃えて闘った時に突き抜けた明るさがあり、突き抜けた勝利感がある。労働者派遣法改悪から戦後労働法制全面解体攻撃の渦中で、『非正規が闘って、勝った!』を出版した意義は絶大です。

反戦闘争の復権かけ

 2015年の学生運動は真正面から反戦闘争の復権にかけた。それは大党派闘争を不可避とした。日本共産党やシールズ、体制内ダラ幹と去年の春から夏からずっと闘ってきた。9・18はその頂点ですが、何度ぶつかっても学生は一度も引かなかった。最後は労働者人民が「そうだそうだ」となって、共産党もシールズのごろつきも、体制内ダラ幹も引かざるを得ない。全学連の闘いが、われわれ階級的潮流が国会の正門前での大闘争をぶち抜くことを引き寄せたと考えています。

大恐慌・世界戦争危機と成熟する革命的情勢

 毎日毎日、激しく情勢が動いています。私たちはなぜ時代をとらえることにこだわるのか。時代を世界革命論としてはっきりさせることにこだわっている。どういう時代に労働者が生きているのかを明らかにすることは、世界革命の宣伝・扇動であり、労働者は時代認識と路線がないと団結できない。
 世界戦争が切迫している中東、2001年アフガニスタン侵略戦争から15年、03年イラク侵略戦争から13年、アメリカ帝国主義にとって最長の戦争でありながら、いまだに出口がない。こうした米帝の国力・軍事力の衰退・没落、戦略的な大破綻・大敗北、これが今の中東情勢を規定している。だからこの中東をめぐる根本的な決着は、世界のプロレタリアートが決起して、ISなんて反革命の根を絶ち、プロレタリア革命に転化する以外ない。
 さらに、朝鮮・中国・東アジア情勢です。12・28日本軍軍隊慰安婦問題での「日韓合意」が朝鮮侵略戦争情勢を一気に加速させています。日帝は、1910年「韓国併合」以来の、筆舌に尽くしがたい朝鮮侵略戦争の歴史、その象徴の一つである軍隊慰安婦政策、これを歴史から抹消したい。だけどそんなことが通用するはずはない。韓国では日本帝国主義に対する歴史的怒りが非和解なものとして爆発している。民主労総は合意を粉砕し、少女像を韓国の労働者民衆、学生とともに守りぬくと宣言し、民主労総の組織決定として水曜デモにも参加しています。
 しかし日本では、マスコミも日本共産党を始めとした全政党もこの合意に賛成だと言っている。日本共産党・志位などは、瞬時のうちに「評価できる。支持する」と表明した。「第2インターの崩壊」状況が噴出しているが、こんな情勢は安保国会情勢でとらえた時、絶対に打ち破ることができる。なぜ日本帝国主義が「最弱の環」と言われているのか。その重要な一つに、かつての15年戦争、朝鮮・中国への侵略戦争、ここには日本帝国主義が打倒されるまでやむことのない怒りの炎が存在しているからです。

労働者階級自己解放

 2016年をどう闘っていくのか。『前進』新年号で鮮明に出されています。1・1アピールの2章で路線的な確立ということが、非常にマルクス主義的に整理して出されています。
 すなわち、新自由主義とその崩壊過程で、あらためて労働とは何か、労働者とは何か、これを真っ向からはっきりさせることが非常に重要だと提起されています。そもそもマルクス主義の核心は、労働者階級の解放は労働者自身の事業であるということです。
 世の中を動かしているのは労働者だ。政治家や1%の資本家は世の中を動かしていないどころか世の中を知らない。世の中を動かしている労働者こそ、世の中を変える力を持っている。この誇り高き労働者が、あるいは誇り高き労働者の労働が、国鉄分割・民営化以来の新自由主義の中で徹底的に破壊されたことに対する労働現場からの問題提起です。それは初期マルクス、『ドイツ・イデオロギー』から『資本論』に至る過程を今日的マルクス主義的によみがえらせるものとして提起されていると思います。
 私たちが万余の労働者を率いていく時に、その根本に労働の奪還、労働者の共同性の奪還を据えることの重要性です。この領域については党として本格的に挑戦していきたい。
 国鉄決戦でつかんだ階級的団結論、絶対反対論、そして反合・運転保安闘争路線、これは新自由主義を打倒していく上で、国鉄決戦の中からつかみとった普遍的な路線です。ここに労働者の革命への力が宿っている。そうした路線的深化の上で、2016年、動労総連合の全国的な建設と、4大産別の権力戦に本格的に踏み出したい。

全国に動労総連合が

 2・14国鉄集会の成功をかちとり、16春闘をストライキで闘おう。この過程で北海道と九州に動労総連合の旗が立ちます。約1千名の国労闘争団、この大半が北海道と九州です。あんな政治和解を心から納得して受け入れた闘争団は皆無です。みんな20年間必死に闘ってきた。それで「解雇撤回も不当労働行為だということも二度と言いません」。なおかつ雀の涙ほどの金で全部決着だ。「労働者をなめるのもいい加減にしろ」、これが闘争団の中に渦巻いている気持ちです。
 その点では動労総連合建設の先頭に、最後まで4・9和解を拒否して闘いぬいた国労闘争団の同志たちが立つことは、大変な衝撃と影響力です。その闘いがついに始まります。それと一体となって東京・首都圏、関東・全国に絶対総連合の旗を立てる。これが何よりも2016年の最大の決戦です。ここで、国鉄労働運動の主軸にのし上がっていく。主流派になる。

改憲阻止・安倍打倒をかけた共産党との決戦

 この国鉄決戦を2・14集会の大成功を突破口に打ち抜きながら、7月参議院選挙、あるいは衆参ダブル選挙に断固としてうって出る。この選挙は改憲阻止決戦であると同時に、日本共産党スターリン主義の打倒をかけた歴史的な大決戦です。
 改憲という点で言えば、緊急事態条項、これは1月4日から始まった国会論戦で安倍は真っ向から開き直って災害が起きたらどうするなんて言っている。しかし、2012年自民党の憲法改正草案の中で、緊急事態とは、まず外部からの武力攻撃があった場合、さらには内乱等の社会秩序の混乱があった時と明記している。緊急事態が宣言されたら全権力が内閣総理大臣と内閣にいく。憲法は全部停止になる。こんなことを絶対に認めるわけにいかない。この改憲阻止闘争の核心中の核心が、7月選挙戦の中で問われる。
 もう一つ、スターリン主義打倒ということです。第2次世界大戦の死者は公称8千万人、事実上億と言われる人たちが命を失っています。その大罪の一翼をスターリン主義が負っている。

スターリン主義打倒

 29年大恐慌が起きて、ドイツ、フランス、スペインにおいて、あるいは世界恐慌の震源地になったアメリカで、ものすごい労働者のストライキ、ゼネスト、あるいは暴動的な決起が起きた。それに対してスターリン主義は「人民戦線」を対置して、ブルジョアジーとも手を組む、あるいはストライキやゼネストを全部武装襲撃してたたきつぶすということをやった。
 日本共産党は、一貫して第2次世界大戦は「民主主義陣営とファシズム陣営の戦いだった」と言っている。共産党が言う「自衛の戦争」とは、朝鮮半島における労働者階級人民の革命的決起、民主労総の闘いを圧殺することです。「人民戦線」を引き継ぐ「国民連合政府」は、安倍やファシストとも連合することに必ずなる。このスターリン主義を打倒しなくてはいけない。
 70年安保・沖縄闘争が歴史に残る闘いとして、今も獄中41年の星野同志を通して継続しています。あの70年闘争は、日本共産党スターリン主義を圧倒し、それに勝ち抜いて歴史的爆発を引き寄せた。だから日本共産党との党派闘争は、この革命情勢の中で戦争か革命かを分かつ問題です。改憲絶対反対、緊急事態条項絶対反対、スターリン主義打倒を掲げて、この7月選挙戦に満を持してうって出たい。
 『前進』週2回の発行が始まりました。この歴史的な事業を革共同が時代を切り開く挑戦として成功させよう。同時にこの2016年、東京都委員会建設、この歴史的な大飛躍をかちとりたい。都委員会建設をとおして革命的共産主義者同盟が革命の時代を切り開く、それこそが2016年の世界革命への大挑戦です。
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