郵政労働者の怒りは爆発寸前 沖縄から闘いつくる 職場の団結で力関係決まる

週刊『前進』04頁(2715号02面03)(2016/01/18)


郵政労働者の怒りは爆発寸前
 沖縄から闘いつくる
 職場の団結で力関係決まる


 マイナンバー通知配達の業務でよく分かったことがあります。私たち郵政労働者の怒りは爆発寸前だということです。マイナンバーの配達を労働者の誇りをもって行った仲間など一人もいません。「こんなブツは見たくもない」というのが現場の正直な声です。
 誤配などの郵便事故や交通事故は誰だって起こしたくありません。労働者の誰もが、事故なく・安全に・確実に、誇りをもって働きたいです。しかし、会社は恒常的な人員不足と過重業務を押し付けます。利益優先を第一にして安全崩壊を招いています。会社にこそすべての責任があります。
 現場には「この会社はおかしい」という声が充満しています。「ストライキだよな」と年輩の労働者が声をかけてくる。「短時間にこんなに配達できるか」と再雇用の先輩があふれるばかりの物量に怒りを表す。「やってらんないっすよ」と非正規の青年労働者が出勤と同時に声を上げる。
 そんな中でも労働者が毎日まじめに出勤して一生懸命働くのは、自分自身が生きるためでもあるし、仲間を裏切れない、仲間に負担をかけたくない、一緒に生きていきたい、同じ労働者とその家族が郵便を待っている、という思いからです。現場にある仲間意識と労働者の団結が今日も現場を回し、郵便が届けられています。しかし私たち郵政労働者の力は、ともに生きるためでなく、資本の利益と資本家の国家による労働者支配の強化、戦争のために使われています。この現実に怒りを持たない郵政労働者など一人もいません。
 現場では会社への怒りが現実化し、具体的な行動としても現れています。どれだけブツが多くてもけっして焦らない。安全第一で車両運行や業務を行う。無理なものは「無理」と拒否する。たとえ最初は小さな行動や小さい声であっても、けっして負けない、諦めないで絶対反対を貫きとおすことが大切です。「絶対反対」の階級的魂は労働者の中にあり、そこにとことん依拠すれば現場で闘えます。資本との力関係は現場での班の仲間との団結で決まります。
 だからこそ、資本は労働者の現場での団結を壊すために必死になっています。正規と非正規を分断し、またいわゆる仕事が「出来る」「出来ない」での分断を行ってくる。昨秋の郵政株式上場の攻撃は会社をさらに利益優先にすることによって、民営化、外注化・非正規職化と労働者の団結破壊を極限的に行おうとする攻撃です。
 その資本と一体となって現場支配を行っているのが体制内労働組合です。体制内労働組合執行部は「事業の永続的な発展に寄与」「会社あっての労働者」と言い、「組合の役割は、雇用の永続的確保と会社へのチェック機能」とするだけで闘いは放棄しています。こんな組合には未来はありません。
 民営化絶対反対、外注化阻止・非正規職撤廃の闘いは労働者が生きるために必要な闘いであり、革命への闘いです。郵政の現場は闘う労働組合を求めています。すなわち階級的労働運動と革命的共産主義運動が求められています。それは具体的には国鉄闘争であり、JRの青年労働者を先頭にしたすべての労働者と団結して動労総連合を全国に建設し、郵政の現場でも闘いをつくり出していくことです。闘う労働運動の登場と拠点職場、拠点支部・分会の建設が2016年の闘いのすべてを決めていきます。
現実に基地の建設阻む闘い
 この闘いが、戦争に突き進む安倍政権を打倒し、辺野古新基地建設絶対阻止・安保粉砕、基地撤去を現実のものとします。それは70年安保・沖縄闘争の中で、多くの青年労働者と学生が闘いに立ち上がり、牧青(まきせい=全軍労牧港支部青年部)と動労千葉青年部との団結をつくり出した闘いを現在によみがえらせる闘いです。それは、資本の労働者支配と戦争・基地を容認しながら「新基地反対」を語る今の「オール沖縄」などを吹き飛ばす闘いを労働者階級の手でつくり出すことになります。すなわち、ゼネストを闘う労働運動・労働組合です。
 昨年5月の沖縄闘争で掲げ、全国に響き渡り、そして今、韓国・民主労総が全世界の労働者の最先頭で闘うゼネストを、私たち沖縄の郵政労働者が先頭になって切り開くために闘いぬいていきたいです。『前進』の週2回発行はそのための最高の武器であり、私たち郵政労働者が自分たち労働者の解放のために必要な新聞として、誇りをもって読者に届けるブツとなるでしょう。
(沖縄・郵政労働者 仲間結)
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