知る・考える 用語解説 体制内労働運動-資本主義社会の存続が前提

週刊『前進』02頁(2714号02面04)(2016/01/14)


知る・考える 用語解説
 体制内労働運動-資本主義社会の存続が前提

 資本主義体制が続くことを前提にした労働運動。「労働者の利害を守る」と言いながら実際には、闘いが体制の枠をこえた絶対非和解の激突へと発展することを抑え込もうとする。階級的労働運動の対極で、資本主義の危機の時代には「階級協調」を強調して革命に敵対する。
 体制内労働運動は、労働者の搾取によって生み出される資本の利潤の「分け前」を求めることにその本質がある。そのため、資本の行う合理化・労働強化にも協力し、民営化・外注化・非正規職化の先兵の役割を果たす。「(正規職の)組合員の雇用と労働条件を守る」と言って非正規職化を進めてきた。「闘っても勝てない」「利用者の迷惑となる」などとしてストライキにも敵対する。
 そのもとでは正規・非正規の団結も非正規職の撤廃もない。国鉄分割・民営化以来の国鉄闘争は、こうした体制内労働運動との激突として闘いぬかれている。
 体制内労働運動は、「戦争か革命か」の時代にはプロレタリア革命に敵対し、体制擁護の立場から自国政府の行う戦争に協力していく。現に今、資本に買収された連合幹部がUAゼンセンを先頭に改憲や徴兵制を主張する中で、自治労や日教組の体制内幹部はこれに反対せず従っている。日本共産党スターリン主義と全労連幹部は「国民連合政府」を掲げて戦争への道を掃き清めようとしている。
 体制内労働運動を打ち破る最大の力は労働者の怒りと団結である。国鉄決戦を軸に今こそ職場での団結を闘いとろう。

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