韓国民主労総 労働改悪阻む16年決戦へ 委員長への騒擾罪弾圧を粉砕
韓国民主労総
労働改悪阻む16年決戦へ
委員長への騒擾罪弾圧を粉砕
韓国・民主労総(全国民主労働組合総連盟)は1月4日、チョンテイル烈士の銅像の前で2016年の闘争の開始を決意も新たに宣言した。
チョンテイル烈士は軍事独裁政権下の1970年11月、労働者の置かれたあまりにも非人間的な状況に怒り、自らの体に火を放って決死の抗議をした青年労働者だ。資本の搾取と闘うことを全労働者に命をかけて訴えたその精神は、今日の民主労総の闘いに脈々と引き継がれ、貫かれている。
この日、「労働改悪阻止」の赤い鉢巻きを締めたチョンテイル像の横には民主労総各産別の代表者が次々と立ち、昨年に続いてパククネ政権打倒のゼネスト闘争、民衆総決起闘争に猛然とうって出る決意を表明した。
「チョンテイル烈士以後、数多くの烈士が生まれた。もはや死ぬことなく闘おう。私が死んでもこの世の中は変わらないが、私が生きている限り世界は変わる。私たちの世界を変える闘争に立ち上がろう」(キムギョンジャ民主労総副委員長)
この決意表明が示すように、今や民主労総の闘いは憤怒(ふんぬ)や絶望をのりこえて、労働者階級の団結の力で資本の支配を根底から打ち倒す革命に向かって突き進んでいる。
恐怖したパククネ政権は昨年12月、民主労総の破壊を狙った大弾圧にのりだすとともに、年末の臨時国会で労働法改悪5大法案を何がなんでも押し通そうと、必死のあがきを繰り広げた。全労働者を「より容易な解雇、より低い賃金、より多数の非正規職」にたたき込むパククネの労働改革が破産すれば、「韓国経済は破滅する」と叫び、国家非常事態まで口にして強行突破を図ったのだ。だがそのすべては、年末ぎりぎりまでゼネストを含む非常臨戦態勢を構えて闘いぬいた民主労総の決起によって粉砕された。一切の決着は2016年に持ち越された。
民主労総つぶしのために、11・14闘争に対してチョンドファン独裁政権以来といわれる騒擾(そうじょう)罪の発動まで行った、権力の総力をあげた公安弾圧も打ち破られた。1月5日、検察は獄中のハンサンギュン委員長を起訴したが、騒擾罪を適用することはついにできなかった。
米日韓の軍事同盟と対決へ
4日にチョンテイル像の前で読み上げられた民主労総の2016年闘争宣言文は、ゼネストと民衆総決起でパククネを打倒する決意をあらためて明確にした。同時にその一環として、①4月総選挙を労働者階級が政治の中心に躍り出る選挙闘争として闘うこと、②昨年に続き非正規職撤廃闘争を全労働者の生存権をかけた闘争として闘うこと、③朝鮮半島の南北分断から71年を迎えて、この分断を打ち破る反戦平和闘争に全力で立ち上がることを宣言した。
昨年12月28日の日本軍軍隊慰安婦問題の日韓合意は、民主労総を始めとする韓国労働者人民のパククネ政権への怒りに新たな決定的な火をつけた。民主労総は、日帝の戦争犯罪を免罪するこの合意の背景に東アジアでの新たな戦争をたくらむ米日韓の「侵略的軍事同盟」の構築があると指摘し、これと全面対決する新たな闘いに踏み出すことを決断したのだ。
昨年11・1労働者集会が掲げた「朝鮮侵略戦争阻止」のスローガンを、日韓労働者の国際連帯で戦争を阻止する現実の闘いとして今こそ実践する時だ。民主労総と固く連帯して闘おう。