都労連 スト倒し裏切り妥結 賃下げに現場から怒り
週刊『前進』06頁(2708号03面02)(2015/11/30)
都労連 スト倒し裏切り妥結
賃下げに現場から怒り
(写真 スト前夜総決起集会に結集した都労連労働者【11月12日 都庁】)
都労連(4万人)の秋季賃金闘争は、1時間ストを配置した11月13日の前夜、午後11時前に早々とストを倒し妥結した。その内容は裏切りともいえるものとなった。12日、都庁モールの集会とデモには2千人近い組合員が結集し、ストを辞さぬ機運が満ちていたにもかかわらずだ。「スト配置は形ばかりか」「完全に敗北だ。こんな内容でよくも11時にスト方針を下ろしたもんだ」「試験に受からない限り賃下げになる」。現場から怒りの声が上がっている。
都労連本部は、11月13日付総括文で「組合員の期待からして厳しい内容となっている」が「対立を深めることは都民のために避けることとした」「(都の提案を)一定押し返すことができたのは撤回を求めて闘った重要な到達点」とした。現場の怒りと闘いの意欲を抑えつけ重大な屈服を行ったと言わざるをえない。
評価制度徹底し団結破壊を狙う
主要な妥結点は、①若手に0・1%だけの賃上げ、②一時金の成績率拡大で一律4%奪い、人事評価上位者のみに配分し下位者からはさらに6%奪う、③級格付者=業務の中軸を担い賃金を上乗せされてきたベテラン職員に対し2年後に上乗せ分を引き下げるとした。改悪地方公務員法に基づく労働者分断と労組破壊、賃金破壊・大幅賃下げであり、JRや大阪・橋下徹を先端とする全面的民営化・外注化・非正規職化と一体の攻撃だ。
都労連・武藤弘道委員長は集会で「大阪・橋下との対決と並ぶ命運のかかった決戦」と言った。だからこそ越年も辞さず絶対反対のストで闘うべきだった。「交渉で自主決着できたから良かった」はごまかしだ。
ストライキ闘う労組拠点作ろう
11・14を15万人の実力決起で闘い12月ゼネストに進撃する民主労総ソウル地域本部ソンホジュン事務処長は「労働と資本が正面激突するいわゆる階級戦争は一朝一夕に起こりうるものではない。英雄的で革命的な活動家たちが一所懸命に見えないところで献身的に闘いを準備するその過程こそが大事だ」と力説した。4万都労連をめぐる攻防の大きさとともに、ストで闘う労組拠点をどれだけ強固につくり出せるかが問われている。悔しさをバネに動労総連合建設と一体で闘いぬこう。