帝国主義の「対テロ戦争」の先兵と化した日本共産党を許さない マルクス主義学生同盟中核派・東北大学支部
週刊『前進』06頁(2707号05面02)(2015/11/23)
帝国主義の「対テロ戦争」の先兵と化した日本共産党を許さない
マルクス主義学生同盟中核派・東北大学支部
11月13日夜の、フランス・パリでの「イスラム国」(IS)による無差別襲撃事件に関し、フランス帝国主義・オランド政権はただちに「非常事態宣言」を発し、「同じだけの報いを与える」(バルス首相)として15日にISの拠点であるシリア・ラッカへの大規模空爆を行った。米英ロ日など帝国主義・大国は一斉に「テロ非難」と「IS絶滅」を絶叫している。しかし、一切の元凶は、帝国主義・大国によるイラク・シリア空爆と中東侵略戦争のエスカレーションにある。世界大恐慌の深化は戦後世界体制を最後的に崩壊させ、帝国主義間・大国間の市場・資源・勢力圏をめぐる争闘戦を激化させている。安保関連法=戦争法を制定した日帝・安倍政権も参戦を狙っている。今こそISの武装反革命を打ち破り、国際的な労働者階級の団結とマルクス主義に基づく強力な反戦闘争を爆発させ、自国政府打倒―プロレタリア世界革命へ闘おう。「テロ弾劾」をわめきながら帝国主義戦争に加担する日本共産党スターリン主義を、労働現場・キャンパスから追放しよう。
米仏やロシアの空爆を批判せず「テロ」を非難
日帝・安倍政権はすぐさま、「非道卑劣なテロはいかなる理由でも許されず断固として非難する」と、「声明」を発表した。今年1月の「日本人人質殺害」事件が突き出したように、日帝もまた米英仏ロとともに中東侵略にのめり込み、中東の労働者民衆を虐殺している張本人だ。安倍政権は恥知らずにも、「テロ対策」を口実とした「共謀罪」新設を狙っている。自民党・谷垣幹事長は「来年の伊勢志摩サミットに向かって、テロ対策にそうした法整備は必要だ」と言明した。戦争国家化攻撃と治安弾圧を加速させようとしている。戦争絶対反対の1千万人の怒りで安倍を倒そう。しかしこの歴史的な瞬間に、9月19日の「国民連合政府」構想に続いて大裏切りに手を染め、安倍政権と「テロ弾劾」で一体化して侵略戦争のお先棒を担いでいるのが日本共産党スターリン主義だ。
日共は、11月13日の事件後、「パリ無差別テロ/卑劣な犯罪を厳しく糾弾する」なる「主張」を15日付『赤旗』に掲載した。「フランスがアメリカなどと行っているシリアでの武装勢力への空爆との関係を指摘する声もあります。……しかしフランスの軍事行動を批判することで、無差別テロは正当化できません」「国際社会が一致してテロ根絶に力を合わすことこそが重要です」
ブルジョアジーも顔負けの「テロ弾劾」の絶叫だ。帝国主義の残虐きわまりない中東侵略の歴史と現実、そしてロシアの犯罪性についてはただの一言の批判もない。排外主義への転落そのものだ。
大恐慌と戦争・貧困の我慢のならない現実に対し、生き方をかけて立ち上がる労働者・学生を、資本家のもとでの賃金奴隷の鎖に永久につなぎとめようとするものだ。
「国際社会」=帝国主義と協調し労働者に敵対
第一に、日共は「戦争も悪いがテロも悪い」なる陳腐な俗論で労働者人民の目を曇らせ、「テロとの闘い」を口実にした帝国主義侵略戦争こそが一切の元凶であることから目をそらさせている。それは、スターリン主義反革命が一貫して帝国主義の打倒と世界革命を目指す闘いに反対し、「資本主義のもとでの平和」「資本主義の中での安定した生活」があたかも可能であるかのように描いてきたことと通底している。帝国主義とスターリン主義による「第2次世界大戦=民主主義対ファシズムの戦い」なる規定が、1930年代階級闘争、世界革命情勢の敗北をもたらしたことを思い出さなければならない。
第二に、日共はスターリン主義の制動をのりこえて日本の労働者・学生が自国政府打倒の反戦闘争に立ち上がることを死ぬほど恐れている。「フランスの軍事行動を批判することで、無差別テロは正当化できません」(「主張」)と〝帝国主義戦争を批判するな!〟と恫喝している。
そして、日共は何万遍も「テロを世界から根絶するために、国際社会の一致結束した取り組みが急務です」(14日の志位談話)とブルジョアジーに呼びかけるが、「戦争と搾取の元凶である帝国主義を打倒しよう」と労働者民衆に呼びかけることは絶対にしないのだ。1月の「日本人人質」事件で安倍政権批判を封殺した時と変わらない。
第三に、「テロと戦争の悪循環」なるマスコミの「造語」を日共が連発していることは重大だ。「労働者階級の力で帝国主義戦争を止めることはできない」という無力感・絶望感を人民に植えつけているのだ。そして「悪循環」をなくすために「国際社会の一致結束した取り組みが急務」だと「過激派」をもっと厳しく取り締まれと支配階級にお願いしている。
労働者階級を襲うIS打ち破り国際的団結を
ISは労働者階級の闘いを襲撃し破壊する反革命だ。レーニンは、勤労大衆が資本の力に対して無力だと思わせることに宗教の根源があると指摘した上で、「労働者大衆の階級闘争だけが、プロレタリアートの非常に広範な層を意識的な、革命的な社会的実践に引き入れ、そしてそれによって、抑圧されている大衆を宗教の抑圧から実際に解放することができる」(「宗教に対する労働者党の態度について」)と述べている。これがマルクス主義者と闘う労働者階級の基本的態度だ。労働者階級の国際的団結とプロレタリア革命にこそ展望がある。11・1労働者集会は、ゼネストと国際連帯に戦争を阻止する道があることを示した。特にトルコ労働者との結合は、中東侵略戦争の激化に立ち向かう巨大な橋頭堡(きょうとうほ)を築いた。
そして11月14日、民主労総が軸になった民衆総決起闘争が15万人の大結集で打ち抜かれた。3波のゼネスト決起が農民をはじめあらゆる被抑圧階級の怒りを束ね、パククネ政権を追い詰めている。11・14大闘争は、「資本主義の改良」ではなく「資本主義の根底的変革=革命」こそが唯一の回答であると全世界の労働者人民に訴えている。
日共のように「階級対立の非和解性」を否定し、「自衛戦争」を容認しては絶対に国際連帯は形成できない。職場・キャンパスで資本と絶対反対で闘いぬこう。国際連帯の発展へ、動労総連合建設と全国大学反戦ストライキを実現しよう。
「私たちは今、一つの攻撃にさらされている。新自由主義が自ら生み出した矛盾で崩壊を始めた。労働者の国際的な連帯が何より大事な課題だ。日本での闘いが前進することが最大の国際連帯だ」(10・31国際連帯集会、田中康宏動労千葉委員長)
11・1集会―11・14大闘争の息吹をすべての職場・キャンパスへ! 階級闘争の敵対者=日本共産党を打ち倒し、11〜12月、階級的労働運動と学生運動を爆発させよう! スターリン主義をのりこえる革命的労働者党を建設しよう!