郵政株式上場と闘う 現場からの決意④ 物販で『前進』と細胞拡大 愛媛 郵政と正面から闘う
週刊『前進』06頁(2707号02面04)(2015/11/23)
郵政株式上場と闘う 現場からの決意④
物販で『前進』と細胞拡大
愛媛 郵政と正面から闘う
マイナンバーで事故の危険増す
「マイナンバー通知カード」の配達が始まり、「誤配」が報じられている。しかし、誤配は断じて郵便労働者の責任ではない。そもそも「マイナンバー制度」は国が全住民と法人に番号を割り振り、住所、仕事、収入と資産、健康状態と思想傾向、経歴と犯歴、家族構成などを丸裸にしてコンピューター管理するもので、戦争法と一体の治安国家化と国家総動員を狙う制度だ。私たちは導入そのものに反対だ。
私が勤める松山中央郵便局では、11月8日(日)から配達が始まった。日曜・祝日は班員の半分を増配置し、平日は通常郵便の配達を終えた後に、毎日、3時間の残業で「マイナンバー」の書留を配達する。再度出ていく時間には外は真っ暗で、夕方のラッシュ時間と重なり交通事故の危険性も高くなる。書留配達は初めてという労働者も多く、誤配のプレッシャーは大変だ。今のところ廃休や超勤の強制は許していないが、断れない状態が日増しに強まっている。無理な仕事はやらない、やらせない現場の団結力が問われている。
そもそも、責任は政府と日本郵便にある。押し付けられた現場はたまったものではない。歳末商戦や、カレンダーのような不定形の郵便物、ゆうパックも増加し、このまま最繁忙の年賀に突入する。現状は事故や過労死の危険が増すばかりだ。日本郵便はマイナンバー配達を直ちにやめろ!
侵略戦争に向けた国家の管理体制「マイナンバー制度」を破産に追い込もう。受け取らない、取りに行かない、登録しない運動を拡大させよう。
全国の郵政職場は人員不足で悲鳴を上げている。一方で激しい退職強要や解雇攻撃がある。私の職場でも精神的な病が癒(い)えて復職しようとする労働者に対し、「ここだけは外して欲しい」という部署に、あえて内命を出した。これまでもいやがらせ的な配転が続き、その労働者は退職した。また「介護の必要な家族がいるので転勤できない」という労働者の事情を無視して配転を強行し、退職に追い込んだ。労働者を虫けらのように扱い生活や生命を壊す会社に正面から闘う労働組合が絶対に必要だ。
愛媛県職と共に「訓練反対」訴え
毎週金曜日、愛媛県庁前で伊方原発再稼働反対行動を続けて3年3カ月になる。中村時広愛媛県知事は10月26日、伊方原発の再稼働を認め、11月8〜9日に避難訓練を行った。愛媛県職労や金曜行動の仲間が呼びかけた避難訓練反対行動に私たちも参加した。(本紙前号参照)伊方原発で事故が起これば避難は不可能であり、「避難訓練」などはなんの役にも立たない。住民も労働者も被曝させないためには、再稼働をやめさせ廃炉にするしかない。反対行動では私や郵政の仲間もマイクを握って訴えた。テレビが訓練開始宣言を生中継しているときに、県庁前で発言中の私の声をマイクが拾った。
中村知事の足元で「訓練反対」を訴え先頭に立った県職労の闘いは、永年現地で反対行動を担ってきた人びとからも、拍手喝采(かっさい)で迎えられている。この闘いは、原発労働者や自治体労働者など直接そこで働く労働者が立ち上がれば、再稼働を止め廃炉にすることができることを示した。私たち郵政労働者も県職の仲間のように被曝労働拒否の闘いを現場からつくって闘おう。
私たちは1986年以来、夏冬一度も欠かさず職場で動労千葉物販に取り組んできた。ここでつくったつながりがあらゆる団結の基盤になっている。その基盤の上に『前進』定期購読拡大、細胞の拡大を実現してきた。
今こそ、動労総連合を地域に立ち上げるために郵政労働者が先頭に立つと同時に、郵政の中に動労千葉のような闘う労働組合をつくろう。それを実現するために革共同を労働者の中に建設しよう。『前進』を軸に運動と組織を飛躍的に拡大しよう。
(愛媛・日野亮)