日本共産党の敵対を打ち破り全国学生は反戦ストに立とう 革共同中央学生組織委員会
日本共産党の敵対を打ち破り全国学生は反戦ストに立とう
革共同中央学生組織委員会
1917年ロシア革命から間もなく100年。大恐慌下で切迫する3度目の世界戦争の危機は、同時に世界革命の時代の到来を告げ知らせている。2度の世界戦争を引き起こした資本主義・帝国主義を延命させたのは、世界革命を裏切ったスターリン主義だ。今日あらためてこのスターリン主義反革命、とりわけ日本共産党スターリン主義との対決が階級闘争の帰趨(きすう)を決する歴史的課題となっている。全国学生は共産党の敵対を打ち破り、京大に続く反戦ストに立ち上がろう。
革命的共産主義運動への青年・学生の結集が拡大
民主労総が主導する11・14民衆総蜂起闘争が爆発した韓国に続き、2016年に向けて日本でも安倍打倒の民衆総決起が始まろうとしている。朝鮮侵略戦争の切迫と来年参院選をにらんだ改憲攻撃の本格化、辺野古基地建設をめぐる激突の開始など、いよいよ日本階級闘争は世界の中心に躍り出ていく。
11・1労働者集会は、この時代への回答として大成功した。国境を越えて闘う労働者が集い、「ゼネストと国際連帯で戦争を止めよう」と誓った。今や安倍打倒の闘いこそ、全世界の反戦闘争の帰趨を握っている。
動労千葉と動労総連合は、職場闘争の推進と労働者の団結強化を基軸に、「カネやモノ」を超えた労働者階級の普遍的利益を追求する階級的労働運動をつくり上げてきた。この動労千葉労働運動を生み出してきた革命的共産主義運動50年の全内容を世界の労働者階級が求め始めている。スターリン主義打倒を鮮明にし、マルクス主義と世界革命思想を現代によみがえらせた綱領を求め始めている。
青年・学生を先頭に、革命的共産主義運動への結集が始まっている。本紙2682号(5月25日付)に青年労働者の革共同加盟決意書が掲載された。この青年は大学卒業後に自衛隊に入隊したが、除隊後に待っていたのは大恐慌の深刻化だった。職を転々とする中で「一時は命を絶つことまで真剣に検討した」という。現在の職場で「連合系の労働組合と日本共産党に入った」が、共産党の反労働者的・反マルクス主義的本質を目の当たりにした。しかし、昨年11月の京大公安摘発事件を契機に革共同に出会い、革命運動の最前線で闘い始めている。
生コン産業で非正規雇用(3カ月雇用)で働く労働者が、仲間の解雇や死をのりこえ勝利した。『非正規が闘って、勝った』(東京西部ユニオン編、出版最前線)に描かれる東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会の闘いも、日本共産党との闘いにおいて大きな教訓に満ちている。鈴コン闘争の画期的勝利の地平は、現場労働者の団結を信頼しない共産党の思想・運動をのりこえることで初めて可能となった。
共産党は戦争法反対運動を通じてシールズ(自由と民主主義のための学生緊急行動)への影響を拡大してきたが、そこに参加した学生には「警察と衝突するな」と制動をかけてきた。だが、シールズの影響下にいた学生も制動を突き破り実力闘争に立ち上がり始めている。10月27日の京都大反戦バリケードストライキから、関西の学生を中心にストライキへの支持・共感が拡大している。
「何としても戦争を止めたい」と思うみなさん! 「国民連合政府」構想を掲げる共産党は、今や戦争を容認する「資本主義の最後の救済者」「人民の圧殺者」でしかないことを訴えたい。
「安保容認」「自衛隊活用」「日米共同対処」叫ぶ志位
共産党は第一に、「朝鮮侵略戦争の推進者」として公然と登場し始めている。
共産党の志位和夫委員長は10月15日、外国特派員協会での記者会見において、「国民連合政府」の安保政策について「日米安保条約第5条で、日本に対する武力攻撃が発生した場合には(日米が)共同対処する」「日本有事の際には、連合政府としては、この条約にもとづいて対応する」「戦争法を廃止した場合、今回の改悪前の自衛隊法となります。日本に対する急迫、不正の主権侵害など、必要に迫られた場合には、この法律にもとづいて自衛隊を活用することは当然のことです」と主張した。
「日本への急迫不正の主権侵害」とは、安倍の言う「存立危機事態」そのものではないか。志位は「日本有事」に限って武力行使を認め、「海外での戦争は認めない」というポーズをとっているが、これは欺瞞(ぎまん)だ。朝鮮侵略戦争が切迫する中、最も問題になっているのは米韓の「作戦計画5015」で戦争突入が限りなく前倒しされ、これを「日本有事」「存立危機事態」と認定すれば日本も参戦できるということだ。
さらに重大なのは、10月20日に「日韓国交正常化50年」を記念して志位が訪韓したことだ。1965年の日韓基本条約は、「韓国を朝鮮半島唯一の合法的政府として認める」としたものだった。当時、条約に反対していた共産党がこれを認めたことは「北朝鮮を国家として認めず、つぶしてもよい」とする歴史的転向にほかならない。
第二に、日米安保と自衛隊の容認は「国家暴力の容認」であり、共産党が「資本主義の最後の救済者」として国家暴力を積極的に行使することにほかならない。
日米安保条約第6条は、米軍が「日本国において施設および区域を利用することを許される」と規定している。これを容認して、どうやって辺野古新基地建設に反対するのか。共産党の「国民連合政府」構想と日米安保容認こそが、現在の辺野古現地への警視庁機動隊導入と弾圧強化を助長しているのだ。
第三に、改憲勢力への転向だ。11月22日投開票の大阪府知事選・大阪市長選で、共産党はいずれにおいても自民党推薦議員を支援している。志位は「民主主義と住民自治を守る闘い」と言うが、「民主主義を守れ」を掲げて戦争法に反対した共産党が自民党と手を組むとは一体どういうことか。共産党は支配階級にこびへつらってすり寄り、支配階級の一員に加わろうとしているのだ。
共産党は昨年1月の第26回大会で、「共産党は、単独政権ではなく、民主連合政府という連合政権をめざしている。......私たちの連合の対象となる相手が、従来の保守の流れも含む修正資本主義の潮流であることも、大いにありうる」と決議した。
戦争法の成立後、10月14日付東京新聞や11月10日付朝日新聞などで「新9条論」なる主張が既成の護憲勢力の中から提唱され始めている。政府に憲法解釈の余地を与えないためという口実で、「個別的自衛権」と「自衛隊保持」を憲法上明文化しようというものだ。共産党はこの流れと一体化し、改憲勢力として政権の一員に加わろうとしているのだ。
第四に、共産党とシールズはキャンパスでの学生決起の敵対者として登場し始めている。
8月13日、2年ぶりに更新された民青系「全学連」のブログに、「『全学連』を勝手に名乗る過激派にご注意ください」なる文章が掲載された。1年以上活動報告すら行えていないことに明らかなように、彼らは一度として戦争法反対行動を行わなかった。そしてこの文章では、沖縄大や京都大の学生自治会が大学当局に公認されていないことを理由に「非難」している。
また共産党とシールズ関係者は、9月に「監禁致傷」デッチあげで全学連4同志が不当逮捕されたことを喜び、一斉にバッシングを開始した。そして、彼らが近年一度もビラをまいたことがなかった東北大で、全学連の東北大生の逮捕に乗じて、大学教授の名を冠したビラをまいた。共産党とシールズは国家権力・大学当局と非和解で闘う学生に敵対し、闘いと怒りを圧殺する側に立ってきた。
戦争阻止と革命の勝利へ新たな労働者党の建設を
全学連と革共同は、9〜11月の過程で共産党をのりこえる闘いを実現し、16年決戦の土台をつくり上げてきた。
一つは、06年法大闘争開始以来の全地平を凝縮し、京都大学反戦バリストを実現したことだ。朝鮮侵略戦争と「大学の戦争協力」に無関係な学生は一人もいない。とりわけ京大は、安倍政権の大学改革の中心に位置付けられてきた。山極寿一京大総長は、「監禁致傷」デッチあげによる熊野寮家宅捜索を容認し、4学生奪還後も謝罪要求を無視し続けた。バリストは正義であり、その波及力の拡大はこれからだ。
いま一つは、戦争と一体の弾圧を完全黙秘・非転向で粉砕したことだ。「監禁致傷」デッチあげは、全学連内のスパイ摘発が「犯罪」とされたものだ。戦前の日本共産党はスパイによって組織を破壊され敗北した。私たちは戦前の敗北の歴史をのりこえ、真に革命に勝利する党への土台をうち固めている。
年末から16年へ、全国学生運動は大学ストライキと街頭での実力闘争を恒常的に闘い抜く。この闘いを土台に7月参院選へ挑戦し、「新しい労働者の政党」の建設の新段階に突入する。11・1集会では新しいインターナショナル創設の現実性をつかみ取った。
すべての学友はマルクス主義学生同盟中核派と革共同に結集し闘おう。