知る・考える 用語解説 障害者解放闘争/3労組共闘
週刊『前進』06頁(2704号05面04)(2015/11/02)
知る・考える 用語解説
障害者解放闘争/3労組共闘
障害者解放闘争-団結し共同性奪い返す闘い
障害者とは何か特別な存在ではない。労働者階級の一員で、病気や障害を長らく背負った状態にあるということだ。人間の本質から言っても労働からまったく切り離された人は一人もいない。1%の資本家階級やそれにくみする大政治家は自分を「障害者」と表明しなくても、他人から搾取した有り余る資産と権力の集中で生存を可能としてきた。しかし障害者は自らの力で資本主義や階級社会を倒して自分を解放する労働者階級そのものであり、ともに団結して進む仲間だ。障害者は「差別された体験」もあり、団結のしにくさを感じている人も多い。しかし差別とは階級支配の道具として積極的にあおられているものだ。障害者差別は資本主義のもとで極端に拡大した。資本は労働者を搾取し支配するために、あらゆる理由をこじつけて労働者階級を分断し団結を破壊して「物言わない労働者」を生み出そうとしてきた。障害者はいつでも交代可能な「労働力のプール」として、あるいは低賃金・無権利労働者として積極的に「雇用」されている。
障害者差別は健常者をも過労死・使い捨てに導く能力主義と一体であり、戦争では障害者の大量虐殺すら引き起こす。障害者の解放は、障害者も健常者も団結してプロレタリア革命をやりぬき、人間的共同性を取り戻す闘いの中にある。
3労組共闘-ゼネスト実現する闘いの軸
毎年の11月労働者集会を呼びかけている動労千葉、全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部、全国金属機械労働組合港合同の共闘。3労組はそれぞれの歴史は異なるが、いずれも労働者階級と資本との非和解的な対立を闘争方針の基底に置き、階級的労働運動の復権を目指して闘いぬいている。動労千葉は反合理化・運転保安確立の闘いを通して強固な団結を形成し、国鉄分割・民営化と30年間対決して現在、外注化阻止・非正規職撤廃へ闘っている。
関西生コン支部は生コン産業の全労働者の組織化を目指すとともに、中小企業主を協同組合に組織して集団交渉を実現し、大手ゼネコンとの対抗関係を形成する産業政策運動を展開する。資本はこれを「資本主義の根幹に触れる闘争」と恐怖する。今年9月には反戦ストを貫徹して1万人組織化の方針を打ち出した。
港合同は田中機械の倒産攻撃に立ち向かう自主生産闘争を貫徹し、これを拠点に企業の塀を越えた団結を地域に広げている。団結権を侵害する者を断じて許さず、親会社などの背景資本をも徹底的に攻める闘いは港合同の真骨頂をなす。
この3労組は98年以来、国鉄1047名解雇撤回闘争を軸に団結した。その共闘は朝鮮侵略戦争阻止のゼネストを切り開く闘いの決定的な推進軸だ。