朝鮮侵略戦争を阻もう 辺野古新基地阻止・非正規職撤廃 動労総連合建設を全力推進し国際連帯の発展とゼネストへ

週刊『前進』06頁(2704号01面01)(2015/11/02)


朝鮮侵略戦争を阻もう
 辺野古新基地阻止・非正規職撤廃
 動労総連合建設を全力推進し国際連帯の発展とゼネストへ


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 世界中で戦争への怒りが沸騰し、日本全国で「国会闘争の次は何か?」と熱い議論と闘いが展開されています。権力のスパイ化攻撃とデッチあげ弾圧を粉砕し、4学生を奪還した大勝利は、京都大の反戦バリケードストライキへと発展しました。11月1日にソウルで日中韓首脳会談、2日には日韓首脳会談=戦争会議が開かれます。日比谷野音での11・1労働者集会の歴史的地平から、安保国会決戦に決起した100万人、1千万人と結びつき、国際連帯とゼネストで戦争を阻止する闘いが本格的に始まります。安倍政権への怒りをさらに根底から解き放ち、11〜12月から2016年の決戦へ進みましょう。

戦争へと進むオバマと安倍

 今回の日韓首脳会談の内容を規定しているものとして、ソウルで10月20日に行われた日韓防衛相会談で中谷元・防衛相が「韓国の有効支配が及んでいる範囲は軍事境界線の南側」だと言い放ち、自衛隊の北朝鮮派兵に韓国の同意は必要ないと公言したことがあります。
 すでに米韓は「作戦計画5015」を策定し、日本の安倍政権は安保戦争法制定を強行しました。日本共産党・志位委員長が言う「朝鮮有事はリアリティーがない」など、労働者を欺く真っ赤なウソです。さらに10月15日の「安保条約に従う。自衛隊は有事に活用する」「日本が攻撃されたら日米が共同対処する」なる志位発言は、米軍と一体で戦争するということであり、これが安倍政権の戦争政治を加速し、10月29日の沖縄・辺野古での工事再開強行という暴挙の呼び水にもなっているのです。
 大恐慌の本格的爆発過程への突入が戦争に転化し始めています。「中国ショック」の影響は中国GDP成長率の7%割れでさらに拡大しています。EU・ユーロ圏経済を唯一牽引(けんいん)してきたドイツも、VW(フォルクスワーゲン)不正問題を契機に一挙に危機に突入しました。
 ルー米財務長官は10月19日、議会が債務上限の引き上げで合意しない場合には、手元資金が300億㌦しかなくなると発表しました。米政府が債務不履行(デフォルト)となり、連邦職員や軍人、年金生活者、債券保有者らへの支払いが滞る可能性が再び現実化してきたのです。
 今日のすべての危機の原因は資本主義・帝国主義の根本矛盾=「余り過ぎる資本、余り過ぎる生産力」にあります。第1次、第2次世界戦争がそうだったように、帝国主義国・大国の二つや三つをつぶして、過剰な資本と生産力を解消・破壊する以外にないのです。そのためにはどれだけ労働者人民が死のうが構わないのが資本家たちです。
 今や日米韓も中国も「火の車」です。打倒される寸前の彼ら「1%」の支配階級が、プロレタリア世界革命にだけはさせまいと、中東やアジアを「火の海」にし、労働者人民を血の海に沈めることで生き残ろうとしていることなど、断じて許せません。

国際連帯闘争が歴史変える

 10月3日に米軍が無人機を使ってアフガニスタン北部クンドゥズの「国境なき医師団」の病院を空爆し、30人以上を虐殺したことが「誤爆」と発表されました。米陸軍を5万7千人削減し、戦争を民間軍事会社に外注化し、また現地派兵特殊部隊が現地のスパイを雇った果ての「誤爆」です。
 ロシアも中東の戦争に参戦しました。9月30日からシリア北部へ空爆を行い、10月7日にはシリアから1500㌔離れたロシア海軍カスピ小艦隊から26発の巡航ミサイルをロシア史上始めて実戦使用しました。ロシアは「イスラム国」や自由シリア軍、ヌスラ戦線を爆撃し、強権的なシリア・アサド政権を支え、米帝に対抗しています。
 アメリカもロシアも「イスラム国」も同じ反革命的な強盗です。彼らがやっているのは人民の生活と闘いの破壊と、スターリン主義の裏切りでマルクス主義への絶望をあおり、階級的労働運動をつぶすことです。
 こうした帝国主義やロシアや残存スターリン主義の反動的支配と鉄火のもとにある朝鮮半島・韓国、トルコ、欧州・ドイツから、職場実践を闘う仲間たちが、労働運動の力で未来をこじ開けようと、11・1労働者集会にやってきています。在日・滞日の外国人労働者との大合流も決定的です。この国際連帯こそゼネストとプロレタリア世界革命の現実性です。
 1994年の「朝鮮危機」の際、アメリカの強盗どもは本気で朝鮮戦争を発動しようとしました。しかし50万の米軍兵士、1600機の米軍機を迎え入れて輸送する「物品役務」の労働者動員体制がなく、戦争ができませんでした。

動労総連合を今こそ東京に

 資本主義社会において、生産し、輸送し、社会のすべてを実質的に動かしている労働者の拒否と闘いが戦争を阻んだのです。この力の基軸、源泉こそ国鉄闘争であり、その陣形でした。それ以降20年、支配階級は国鉄闘争破壊に総力をあげます。しかし2015年の6・30最高裁決定でついに国鉄分割・民営化=不当労働行為の認定に敵を追い込みました。そして勝利への最短の道として動労総連合を全国に建設する扉を開いたのです。
 国鉄分割・民営化は、労働者がついに獲得した労働組合という団結体を破壊することと一体で、外注化・非正規雇用化を推し進め、労働の共同性と誇りを奪う攻撃でした。今日起こっている事件・事故や「犯罪」の多くは、経済問題だけではなく、新自由主義攻撃が人間の共同性や誇りを奪った結果です。
 今やそれも打ち破られる時が来ました。動労総連合建設や京都大の反戦バリスト、4学生奪還、三里塚・市東孝雄さんの闘いが万人の魂を揺さぶっています。それは渾身(こんしん)の決起というだけでなく、それぞれの「労働現場」での誇りある決起だからです。
 人間は、受精から出産までの約10カ月に地球の生命の全歴史を母胎の中でたどります。全国の職場や学園での労組、学生自治会の闘いやストライキ、そこでの団結の喜び、怒り、困難、勝利は、すべて人類史を背負いプロレタリア世界革命に向かう闘いです。
 JR東日本は、年間2億数千万人が利用する巨大駅である秋葉原駅を、外注化・非正規職化し、6千万労働者、とりわけ青年労働者の非正規職化を極限的に進めようとしています。これと闘う動労総連合の建設、何よりも東京での建設は今や待ったなしです。
 3・11から5年目に向かう福島。スパイ化攻撃は福島圧殺攻撃でもありました。被曝労働拒否を闘う動労水戸の支援共闘会議とふくしま共同診療所を発展させましょう。

新たな闘う労働者の政党を

 当面する闘いの任務は何でしょうか。
 第一に、まず11・1労働者集会の歴史的地平の発展をかけて、韓国・民主労総の11・14民衆総決起と連帯する訪韓闘争を全力で闘うことです。
 第二に、国会決戦に立ち上がった1千万人、自分も闘いたいと思っている2千万人の意志と熱情を信頼し、それに応えることです。11月労働者集会に初めて参加した多くの仲間、来れなかった膨大な数の人びとと全力で結び付きましょう。
 第三に、1千万人の気持ちに沿い、そこに学びともに決起する宣伝・扇動の飛躍をかちとることです。それは自分の職場と労働運動を土台に「一緒にやろう」と呼びかけることです。その軸が『前進』拡大闘争です。
 第四に、英知を集めて動労総連合を建設することです。JR東は連結決算企業だけで72社あり、「トッキー」の210店舗、「NewDays」などの1771店舗も外注化・非正規職場です。JR本体とこの関連企業の労働者が結び付くことです。動労連帯高崎、動労水戸、動労千葉のストライキはその情勢を先駆的に切り開いています。
 第五に、国会闘争の歴史的地平を引き継ぎ、闘う労働者の新しい政党をつくることです。2016年参院選決戦に勝利しましょう。
 最後に、マルクス主義学生同盟中核派、マルクス主義青年労働者同盟、革共同に結集しともに闘うことを訴えます。星野文昭同志への徳島刑務所の不当な降類処分を許さず、11・29星野全国集会に総結集しましょう。

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