国際労働運動vol.2 2015.11 トルコで大ストライキ

週刊『前進』08頁(2702号05面04)(2015/10/19)


国際労働運動vol.2
 2015.11
 トルコで大ストライキ


 「中国ショック」によって引き金を引かれた新自由主義政策の最後的破産は、帝国主義間対立と帝国主義の侵略戦争を激化させている。中東ではトルコの対シリア戦争への参戦とロシアのシリア空爆への参加によって、中東大戦争情勢が新たな局面へと突入している。
 大恐慌下で経済危機と政権崩壊の危機に追い詰められたエルドアン政権は、7月20日のクルド人の集会に対する爆弾テロを契機にして「テロとの戦い」を宣言し、IS(イスラム国)を壊滅するという口実で米帝とともにシリアに対する空爆に踏み切った。同時に、クルド人武装組織PKK(クルディスタン労働者党)に対する空爆と武力弾圧を開始した。
 他方、ロシアもISの壊滅を口実にしてシリアでISや反政府勢力に対する空爆や巡航ミサイルによる攻撃に踏み切った。こうした動きはシリアをめぐる帝国主義の侵略戦争を激化させ、ロシアと米帝、トルコ、サウジアラビアなどの間に一触即発の戦争的危機を生み出している。
 本書は第1章で、トルコの参戦が中東戦争危機を一挙に新段階に突入させたことを明らかにしている。第2章では、トルコ参戦が、エルドアン政権の新自由主義政策が大恐慌下でついに破産したことを原因としていることを明らかにした。第3章では、エルドアン政権の新自由主義政策と戦争政策に対する労働者階級の闘いの発展とその現状について分析している。第4章では、新自由主義政策の一環であるトルコの原発建設政策に反対する反原発闘争の現段階について論じている。
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