ストライキで戦争とめる労組隊列を 全学連や動労総連合とともに教組が戦争阻止の先頭に立つ 革共同教育労働者委員会

週刊『前進』08頁(2702号03面01)(2015/10/19)


ストライキで戦争とめる労組隊列を
 全学連や動労総連合とともに教組が戦争阻止の先頭に立つ
 革共同教育労働者委員会

(写真 9月13日の国会正門前集会に教育労働者も決起。集会後、銀座へとデモ行進【千代田区】)


 8月30日の12万人の国会包囲と全国100万人の決起は、戦争法をめぐる闘いの様相を一変させ、採決が強行された9月19日まで、国会前は万余の労働者人民の怒りで埋め尽くされ、解放区となった。労働者人民の怒りはまったく収まっていない。安倍の「1億総活躍社会」のスローガンに対し、「戦争への大号令だ」とますます怒りが爆発している。11・1全国労働者総決起集会を、国会前と職場のすべての怒りを組織する歴史的な集会にしよう。戦争法強行採決を弾劾し、労働組合が戦争阻止の闘いの先頭に立つことを宣言しよう。1万人の大結集で、安倍打倒のゼネストを準備する大集会にしよう。

青年が新自由主義への怒り解き放ち決起した

 青年教育労働者の決起がいよいよ始まった。8月30日、日教組の現場組合員は本部の動員指示を上回る結集を実現した。初参加のある青年は「歴史を肌で感じた」と語り、またある青年は「安保法制は仕方ない」から「反対」に意識を一変させた。9月の国会攻防では、1人分会の学校職場でも、「これから国会に行く」と話した途端、われもわれもと非組の青年5人が一緒に国会前に駆けつけたという。
 新自由主義による競争と分断、「自己責任」論で支配されてきた青年が、「安倍のために殺されてたまるか」と人生をかけて立ち上がった。
 日教組本部が屈服に屈服を重ねてきた中で、安倍の戦争教育攻撃に対する危機感、国鉄分割・民営化と一体で打ち出された中曽根政権の臨時教育審議会(1984年設置)以来の教育の民営化攻撃に対する積もり積もった怒りが一気に解き放たれた。体制内指導部の制動をうち破る根底的決起が始まった。このことを第一に確認しよう。
 はっきりさせたいことは第二に、全学連の屹立(きつりつ)が敵味方を明確にさせ、情勢を一変させたことだ。国会前に駆けつけた労働者人民はどの勢力が本物なのかを知ろうとしている。全学連が戦争絶対反対の怒りと一つになって労働者人民と団結し、実力闘争を復権させ、不当逮捕をのりこえて警察権力と対峙し続けた時、マスコミにもてはやされていたシールズらの反動的正体が暴き出された。
 恐怖した国家権力は、スパイ摘発に対するデッチあげ弾圧に乗り出したが、それはますます全学連の正義性を全人民に知らしめている。
 はっきりさせたいことは第三に、全学連と全国労組交流センターが呼びかけた9・13国会前集会での動労千葉、動労水戸、全国で結成された動労総連合の「外注化阻止のストライキ決起」宣言が3千人の参加者に圧倒的に支持されたことだ。日本共産党やシールズらの「賛成議員を辞めさせよう」という欺瞞(ぎまん)的な方針は、「職場からのストライキ」という鮮明な方針で完全に粉砕された。労働組合を蔑視する勢力に反発して「今こそ労働組合の闘いが重要なんだ」という機運が現場組合員に広がっていることが決定的だ。
 破綻した安倍政権は第3次安倍改造内閣で、文部科学大臣に反日教組の急先鋒(きゅうせんぽう)である馳浩を、副大臣に義家弘介を着任させた。安保法制下で労働組合をめぐる大決戦に突入した。教組が戦争阻止の先頭に立とう。

ストで闘う労組の建設を真正面から訴えよう

 朝鮮侵略戦争が切迫する中、日本共産党との大党派闘争が始まっている。志位委員長は9月19日、「国民連合政府」構想を打ち出し、来年夏の参院選で他の野党と選挙協力する方針を提示した。シールズやその取り巻きも「保革共闘」のために「自衛隊合憲」「法的整合性のために改憲」「憲法9条2項は削除」などと驚くべき主張を展開している。これこそ国会前に集まった戦争絶対反対の怒りの決起をねじ曲げ裏切る方針である。「自衛」の名による日帝の朝鮮侵略戦争参戦への道を掃き清めるものだ。
 「ストライキができる労働組合を復活させれば、戦争は止められる!」――このことを真正面から訴えて仲間を組織しよう。安保法制下で「存立危機事態」と認定されれば、空港や道路や鉄道など、すべてが軍事優先となり、省庁や自治体の協力も義務となる。そこで働く労働者の「戦争協力拒否」の闘いが決定的になるのだ。日教組本部の「参加・提言・改革」路線は、職場闘争を破壊し、後退させ、政府・文科省の戦争と民営化攻撃を推進してきた。しかし、その中でバラバラにされた仲間がついに「戦争絶対反対」「安倍を倒せ」と立ち上がっている。
 われわれが進むべき道を動労千葉、動労水戸が指し示している。動労千葉は、「解雇撤回」「民営化絶対反対」「外注化阻止・非正規職撤廃」路線で団結を守り抜き、労働運動つぶしと闘ってきた。被曝労働拒否のストライキを闘う動労水戸は、労働組合には新しい社会をつくり出す力があることを示し、生きる希望を照らしている。動労千葉、動労水戸の闘いを全力で労働者の中に持ち込もう。今こそ動労千葉、動労水戸のように闘って、安倍の戦争と社会丸ごと民営化、総非正規職化攻撃をうち破ろう。

民営化・非正規化と闘い全国に拠点をつくろう

 われわれは非正規職撤廃で闘い、教組拠点建設に踏み出している。体制内組合幹部が新採教員や非正規職の首切りを「制度だから仕方ない」と見放している中で、われわれは断固、職場から解雇撤回闘争に踏み出している。長時間・過重労働によって起こる事故に対しても、個人の責任にするのではなく、労働条件の問題として職場から闘ってきた。この路線的闘いで仲間を獲得し、団結して全国に拠点を打ち立てよう。
 さらに、国境を越えた労働者の団結で戦争を止めようと訴えよう。世界最強の労働組合である韓国・民主労総は50歳代で賃金が3割もカットされる「賃金ピーク制」を軸としたパククネの労働法制改悪攻撃と対決し、「韓米日の軍事同盟による戦争に反対」を掲げて、すでに3波のゼネストを闘っている。この民主労総が11・1日比谷野音に大挙参加する。
 アメリカ、ドイツ、スイス、また「中東は今、血の海だ」と必死に連帯を訴えるトルコの労働者代表も参加する。新たなインターナショナルがここにある。
 残り2週間、真正面からのオルグ戦を全国でやり抜き、日比谷野音に総結集しよう。

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