10・31狭山集会に結集しよう 「人権」の名で闘争の解体狙う連合・解同の策動粉砕し再審へ
10・31狭山集会に結集しよう
「人権」の名で闘争の解体狙う連合・解同の策動粉砕し再審へ
無実の部落民、石川一雄さんに無期懲役判決を出した1974年10月31日の東京高裁・寺尾判決から41年目を迎えようとしている。石川さんは安倍政権の安保関連法成立強行と対決し国家権力と不屈・非妥協で再審・無罪をかちとるために闘っている。石川さんと固く連帯し、狭山第3次再審闘争の勝利へ闘おう。東京、大阪、広島で開催される狭山集会に決起し、11・1労働者集会に全力で結集しよう。
デッチあげは安保国会闘争爆発への反動
9月安保国会決戦は労働者階級人民の実力闘争として爆発しました。革命の現実性を目の当たりにした日本帝国主義・国家権力は恐怖にかられて、闘いの先頭に立った全学連の学生4人を「監禁致傷罪」をデッチあげて不当逮捕しました。断じて許せません。4人を直ちに奪還しよう。
そもそも1963年に石川一雄さんが狭山事件の犯人にデッチあげられたのも、戦後革命の敗北をのりこえた60年安保・三池闘争を始めとする労働者階級人民の決起への反動(分断し団結を破壊する)でした。獄中の石川さんの不屈の闘いを「公平裁判要求」で踏みにじる当時の日本共産党弁護団。それを粉砕し国家権力による犯罪を満天下に暴き出したのは、石川さんに死刑判決を下した浦和地裁に対する革共同の実力占拠闘争でした(69年)。この闘いで革共同は石川さんと合流を果たしたのです。
70年代の狭山闘争は70年安保・沖縄闘争を引き継いで爆発しました。部落差別に対する怒りが労働者の階級性を呼び覚まし、官公労を始め労働組合が職場と街頭で総決起しました。ストライキやデモなど実力闘争が打ちぬかれ、差別・分断攻撃は逆に労働者階級を団結させるテコとなりました。頂点は11万人が日比谷公園を埋めた74年9・26闘争でした。これへの反動が東京高裁・寺尾正二裁判長による無期懲役判決だったのです。
議会制民主主義の欺瞞(ぎまん)を暴き実力闘争を復権させた9月安保国会決戦は、狭山闘争に勝利する情勢を切り開いています。
UAゼンセンを先兵に狭山闘争解体狙う
世界大恐慌が本格化し、安倍政権が戦争法を成立させたことで米日帝国主義による「朝鮮有事」=朝鮮侵略戦争が切迫しています。半世紀を超えて国家権力との非和解を貫く狭山闘争は新たな段階に入りました。90年代、再審請求を取り下げれば「仮釈放」するという屈服を迫る攻撃が石川さんにかけられましたが、現在も白熱した攻防が続いているのです。
狭山闘争解体攻撃の一つは、11年3・11大震災︱福島原発事故後に始まった連合の「人権フォーラム」です。
連合の共闘団体である部落解放同盟は「北朝鮮拉致問題」を主要テーマとするこのフォーラムに狭山事件を持ち込み、狭山闘争の解体に踏み切りました。今年6月のフォーラムでは改憲と徴兵制に賛成するUAゼンセンが前面に出て「拉致問題」への取り組みをひけらかしました。狙いは狭山闘争、部落解放闘争を推進してきた日教組と自治労を変質させ解体することです。連合を分裂させ解体し、国鉄闘争の解体の上に労働組合を丸ごと侵略戦争を担う勢力、つまり産業報国会にする攻撃です。
部落解放同盟は、部落差別を賃労働と資本の関係に基づく階級対立から切り離し、「人権・平等・ふれあい」の名のもとに資本主義体制を護持する運動に変質させてきました。解同が進めてきた人権基本法制定運動は、「部落問題の解決は国の責務」として被差別部落への就労保障や環境改善を図ってきた同和対策事業が打ち切られたことへの対応でした。事業打ち切りを国鉄分割・民営化を始めとする新自由主義による攻撃としてとらえず、絶対反対と階級的団結の形成で対決できませんでした。その結果が朝鮮侵略戦争の先兵となる「人権フォーラム」だったのです。
狭山闘争解体攻撃のもう一つは、「司法改革」という名の戦時司法への転換です。
取り調べ可視化は人民弾圧のための武器
盗聴法改悪、司法取引、取り調べの可視化などの「新捜査手法」導入が「司法改革」の名で進められようとしています。
とくに「取り調べの可視化」という言葉は本質を見誤らせます。実際は「捜査機関による取り調べの録音・録画」です。石川さんに対する何十日もの拷問のような取り調べを行っても、「自白した」ときの録画・録音だけを提出すればよいのです。「取り調べの可視化」は国家権力が労働者人民を弾圧するための武器なのです。
こうした中で狭山再審闘争の幕引きと解体を狙う攻撃がかけられています。
星野文昭同志の再審闘争とともに、石川さんを先頭とする粘り強い全証拠開示要求の闘いが検察を追い詰め、1月22日、一部の証拠を開示させました。東京高検が開示したのは、狭山事件の未開示証拠44点を含む279点の証拠リストです。しかしこれらは、事件当時警察が押収し現在東京高検が保管している領置物の「一覧表」にすぎません。押収した証拠物の開示ではないのです。
検察の狙いは、部分的・限定的な証拠開示で日帝最高裁・寺田体制下での「司法改革」=戦時司法に狭山闘争を取り込み、幕引きを図ることです。この卑劣な攻撃を許してはなりません。
しかし、こうした司法権力の動きは、狭山闘争が階級的団結の形成の決定的な環になっていることへの日帝国家権力・資本家階級の恐怖の表れです。狭山闘争は安保国会決戦と同様に労働者階級の怒りの最先端の闘いです。連合の人権フォーラムによる狭山闘争解体攻撃は、狭山闘争が部落解放闘争だけではなく国鉄決戦を先頭とする階級的労働運動そのものの一大攻防になっていることを示しています。ストライキを闘う労働組合の拠点をつくり、ゼネストの実現へと闘うことが狭山闘争の勝利の道です。
非正規職撤廃―ゼネストで再審勝利を!
今、全世界で労働者階級は戦争―戦争危機と対決し生きるための根底的な決起を始めています。その先頭に立っているのが韓国・民主労総です。
そして、全国水平同盟は7月の第4回大会で、労働者階級の解放をとおしてあらゆる差別の撤廃をめざす部落解放闘争の路線と課題を明らかにしました。労働者階級の団結の先頭に立ち、ゼネストでプロレタリア革命を実現することをめざして闘うことを呼びかけました。狭山第3次再審闘争勝利への決議も採択しました。
首切り、住宅追い出しを始めすさまじい生活破壊が進行し、このままでは生きていけません。しかし、革命派が闘いの路線と旗を鮮明に立てればそのもとに労働者人民が続々と決起する時代が到来しています。
この1年間で、全国水平同盟のもとに高槻・植木団地、京都の崇仁(すうじん)、東三条が結集しています。植木団地労働組合の結成と自主管理闘争は、生産現場を奪われた労働者の生きる道を指し示しています。衣食住の根幹をなす住宅闘争は革命の要求そのものです。労働者階級は差別・分断を打ち破り階級的団結を求めてやまない存在であり、非正規職化は差別・分断の極みです。戦争阻止・非正規職撤廃を掲げたストライキこそ人間的・階級的共同性を奪還する闘いです。
全国水平同盟とともに、民主労総を始め全世界の労働者との国際連帯を発展させ安倍政権の朝鮮侵略戦争を阻止しましょう。10・31狭山集会を成功させ、11・1労働者集会に決起しましょう。
〔革共同部落解放闘争組織委員会〕
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▼石川一雄さん 被差別部落に生まれ育つ。1963年5月、埼玉県狭山市で起きた女子高校生誘拐・殺害事件「狭山事件」の犯人にデッチあげられた。一審で死刑、二審で無期懲役判決。31年7カ月間を獄中で闘う。94年の仮釈放後も無実を訴え、国家権力による部落差別を糾弾。不屈・非妥協で再審・無罪獲得へ闘っている。現在、東京高裁に第3次再審を請求している。76歳。
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10・31寺尾差別判決41カ年糾弾!
狭山第3次再審闘争勝利!
安倍政権打倒!
10・31狭山集会
■東京・狭山集会
10月24日(土)午後6時30分開場
亀戸文化センター第1・2研修室=5階(JR総武線・東武亀戸線「亀戸駅」北口徒歩2分)
主催 部落解放東日本共闘会議
■全関西狭山集会
10月24日(土)午後6時30分
弁天町ORC生涯学習センター(地下鉄・JR環状線「弁天町駅」徒歩3分)
主催 全国水平同盟 関西労働組合交流センター
■広島狭山集会
10月25日(日)午後4時
広島市西地域交流センター
(旧西隣保館/広島市西区福島町)
主催 部落解放広島共闘会議