動労千葉定期大会 新執行体制で組織拡大へ 外注化粉砕の本格的決戦突入
週刊『前進』06頁(2700号02面01)(2015/10/05)
動労千葉定期大会
新執行体制で組織拡大へ
外注化粉砕の本格的決戦突入
(写真 新執行部が勢ぞろいし、歴史的決戦に向かう決意を表明した【9月27日 DC会館】)
動労千葉は9月26〜27日、第44回定期大会を開いた。1047名解雇撤回闘争をめぐる6・30最高裁決定と、戦争法の強行という重大情勢の中での大会は、動労千葉の新しい歴史を開くものになった。本格的組織拡大に向けた新執行体制が打ち立てられ、1047名解雇撤回、外注化阻止・非正規職撤廃へさらに総力で闘いぬく運動方針が確立された。また、11・1労働者集会を突破口に、「ゼネストで戦争阻止を!」を実現する決意が打ち固められた。
あいさつに立った田中康宏委員長は、「安倍の戦争法強行に対し反対の声が噴き出し衝突し始めた。動労千葉が何をなすのかが問われる」と切り出し、10・1ストを目前に控えての大会の課題を次のように提起した。
分割・民営化との闘いを継続する
「第一の課題は分割・民営化粉砕の闘いを継続することだ。不当労働行為を認定した最高裁決定に基づき組合員を採用しろとJRに申し入れた。これは動労千葉だけの問題ではない。労働者全体の問題だ」「第二の課題は、労組がストで戦争を止める力を持つことだ。労働者派遣法も改悪され、総非正規職化、社会丸ごと民営化で労働者は生きていけなくなっている。この現実を生み出したのが分割・民営化である以上、これと真正面から闘う」
「第三の課題は、第2の分割・民営化と闘うことだ。秋葉原駅の全面外注化さえ狙われている。鉄道業務の全面外注化に勝利する展望は、動労千葉のこれまでの外注化阻止闘争の中にある。われわれの闘いで外注化は10年以上遅れてきた」
最後に田中委員長は、「最大の課題は本格的組織拡大へ全組合員が総決起することだ。労働者の怒りはJRでも満ちている。動労総連合を全国に築くためにも、まず動労千葉自身の組織拡大を実現しよう」と力説した。
連帯あいさつでは、三里塚芝山連合空港反対同盟の萩原富夫さんが「動労千葉の解雇撤回10万筆署名に学び、市東孝雄さんの農地強奪を許さない緊急5万人署名を提起した」と語り、緊迫した攻防の続く三里塚闘争への決起を訴えた。
動労千葉顧問弁護団の鈴木達夫弁護士は、動労総連合強制出向無効確認訴訟の重要性を再確認しつつ、「出向延長で出向命令の無効性は明らかだ」と述べた。また、戦争法への怒りを議会内に押し込めようとする日本共産党や民主党、シールズ指導部、連合の敵対を粉砕しなければならないと力説し、来年の参院選への立候補を表明した。
動労水戸の石井真一委員長は、「28日、動労水戸は外注化粉砕のストに立つ」と宣言し、動労神奈川の桑原豪巨さんは、2度にわたる雇い止めを粉砕した自身の闘いを報告した。動労千葉を支援する会の山本弘行事務局長は、11・1労働者集会1万人結集への奮起を誓った。
動労千葉OB会の永田雅章会長、家族会の山田佐知子会長、議員団で1047名解雇当該の中村俊六郎さんが、動労千葉と一体となって闘うと表明し、決戦に向かう現役組合員を励ました。
全国金属機械労組港合同からの大会へのメッセージが紹介された。
繁沢敬一副委員長が経過を報告し、川崎昌浩執行委員が世界と日本の情勢を、大竹哲治副委員長がJRをめぐる情勢を提起した。闘いの基調と課題を提起した長田敏之書記長は、①1047名解雇撤回・JR復帰に向けた闘い、②第2の分割・民営化攻撃粉砕、外注化粉砕・非正規職撤廃、65歳まで働くことができる労働条件確立に向けた闘い、③ストライキの復権をかけた16春闘、④11月労働者集会1万人結集を軸に闘う労働組合の全国ネットワークの本格的発展をかちとる闘い、⑤組織強化・拡大へ全支部・全組合員の総決起を実現する――の大方針を全面的に説き明かした。
討論では、外注化による安全崩壊と出向延長への怒りが噴出した。幕張支部の代議員は、青年部の渡辺剛史さんから仕事を奪う攻撃を徹底弾劾した。千葉運転区支部の代議員は、3月ダイヤ改定以降の労働強化への怒りとともに、11・1運転区廃止―組織破壊攻撃と対決する決意を語った。木更津支部の代議員は、ワンマン化による事故を怒りを込めて暴いた。貨物職場の千葉機関区支部の代議員は、55歳以上の労働者に対する3割賃金カットと定年まで本線乗務を強いるJR貨物への怒りを表明した。
総括答弁で田中委員長は「国鉄分割・民営化と30年闘い、一人ひとりが切り開いてきたものは重要だ。その力を、もっと発揮しなければならない」「大量退職を逆手に取った第2の分割・民営化攻撃との対決はこの2〜3年が勝負だ」「組織を拡大し、次の世代をつくる決意を全員が固めてほしい」と強調した。
次世代に闘いをつなげる新体制
運動方針を満場一致で採択し、スト権を100%の批准で確立した。役員選出では副委員長に関道利さんを加え、書記長に川崎さんが就任。執行委員に佐倉支部の渡辺靖正さん、貨物協議会議長の佐藤正和さん、青年部長の北嶋琢磨さん、青年部の木科雄作さんが加わり、特別執行委員に幕張支部長の山田護さん、CTS組合員の北村武さんを新たに加えた新執行体制が発足した。
動労千葉は外注化阻止・非正規職撤廃へ本格的に闘いぬき、青年を軸に組織拡大に勝負をかける大決戦に突入した。