9・13舞鶴 高浜原発再稼働阻止へ200人 地元自治体労組が先頭に立ち
9・13舞鶴 高浜原発再稼働阻止へ200人
地元自治体労組が先頭に立ち
9月13日、京都府舞鶴市総合文化会館で、地元自治体労働組合が呼びかける高浜原発再稼働阻止の集会が、200人が参加して大成功しました。高浜原発から11㌔の舞鶴市で、労働組合が中心となって開催した画期的な集会です。地元舞鶴市民も多く参加しました。
集会では、安倍政権の戦争法案に反対する闘いと一体のものとして高浜原発の再稼働阻止の闘いがあることが強調されました。高浜原発直近の舞鶴市で集会を実現したことで、労働組合の力と団結で再稼働を阻止し、原発廃炉を実現する道筋を示しました。この闘いは政府・電力資本との闘いであり、労働者の団結で社会を変えない限り解決しない課題であることが鮮明になりました。
福島から報告
福島から、浪江町の希望の牧場・ふくしまの吉沢正巳代表とふくしま共同診療所の杉井吉彦医師に来てもらい、福島の現状を報告してもらいました。吉沢さんは「避難計画がいかにうそであるか、3・11で身をもって経験した。行政もパニックになり、避難用のバスも用意されなかった。その結果、浪江町は〝流浪の町〟となった」と語り、被曝した牛330頭を飼い続け、国家と闘いながら、「人間はいのちを見捨てない」というテーマを追求していくことを訴えました。さらに「労働者人民が団結すれば現状は変えられる。国会を取り巻く戦争法案反対の決起は根底からの怒りだ。これと一緒に闘っていこう!」と呼びかけました。
杉井さんは、軍医だった父が引き揚げ船で舞鶴港に復員し「戦争はやっちゃいかん」と思ったというエピソードを紹介しながら、共同診療所建設の意義と、再稼働が原発直近の舞鶴市において意味することを話しました。そして「ヨウ素剤は〝安全〟なら配る必要がない。避難ではなく被曝を前提にしている」と本質を暴露。「再稼働させないことでしか労働者住民は守れない。労働組合が先頭となり再稼働阻止を訴える集会は決定的です」と提起しました。
ストで闘おう
続いて集会実行委員会の地元自治体労働者があいさつに立ち、「私たちの闘いのスタートはフクシマの怒りである。福島と舞鶴は共通点が多い。政府によって〝従順〟にさせられてきた歴史があるが、今は違う。自ら声を上げ、社会を変える主体になる。それが労働組合で闘うこと」と集会開催の意義を提起。自治体労働者の被曝を前提にした業務や再稼働の露払いとしての避難計画自体を、職場の闘いでひっくり返すような労働運動の再構築が求められていると訴えました。
最後に各地の労働組合が発言しました。愛媛県職労の宇都宮理委員長は、組合あげて伊方原発の再稼働阻止を闘い、当局に危険な職務命令を出させない勝利を実現したと報告しました。動労水戸の照沼靖功さんは「原発反対の闘いは戦争反対の闘いだ。動労水戸のストライキで原発労働者・除染労働者とつながり、それが非正規職化反対の闘いに発展している」と報告。一緒に登壇した動労西日本の東元さんは「ストライキで闘おう!」と宣言しました。
元全日本運輸一般労働組合原子力発電所分会長の斉藤征二さんは、敦賀原発の事故隠しから定期点検が延期され、全員解雇されたことを契機に労働組合を結成して闘ったことを話しました。八尾北医療センター労組の灰垣美佐子さんは、NAZEN八尾を結成し、甲状腺エコー検査を始めたことを報告しました。
集会後、東舞鶴駅までデモ行進。青年が飛び入りで参加し、元気になるデモでした。集会の成功を受け、再稼働を阻止するために地元の自治体労働組合を階級的労働運動の大拠点としてつくっていく決意です。
(自治体労働者・樋口直)