ストライキを打ちぬける動労総連合の旗翻る 動労連帯高崎がスト 外注化粉砕、人員増・賃上げ掲げ

週刊『前進』06頁(2698号03面01)(2015/09/21)


ストライキを打ちぬける動労総連合の旗翻る
 動労連帯高崎がスト
 外注化粉砕、人員増・賃上げ掲げ

(写真 TTS籠原事業所前でこの日1回目のスト突入集会。ストに入った漆原副委員長を先頭にJRとTTSに対し怒りのこぶしを突き上げた【9月12日 埼玉県熊谷市】)

 動労連帯高崎は9月12〜13日、ストライキに立った。TTS(高崎鉄道サービス)籠原(かごはら)事業所に出向に出されている漆原芳郎副委員長、TTS熊谷事業所で駅の清掃業務に携わる木村洋一組合員、TTS籠原事業所で車両清掃業務に携わる鈴木喜平組合員の3人が、それぞれ12日の始業時から終業時までのストを貫徹した。
 JR東日本は、検査・修繕業務の外注化により出向に出されている労働者に、出向期間を延長するという事前通知を発令した。これに対し「出向を解除し、仕事も人もJRに戻せ」を掲げてストは闘われた。また、TTSの清掃労働者に強いられている超低賃金と強労働を許さず、人員増と賃金の大幅アップを要求した。TTSでの清掃労働者のストは初。激しい怒りがたたきつけられた。
 朝8時、籠原駅に隣接する籠原運輸区前でJR弾劾行動が行われた。9時にはTTS籠原事業所・JR東日本高崎車両センター籠原派出前に移動して第1次のスト突入集会が開かれた。スト通告を終えた漆原副委員長が、居並ぶ管理者を前に怒りをたたきつけ、構内で働く労働者に「ともに闘おう」と訴えた。動労千葉の繁沢敬一副委員長が、「TTSのひどい労働条件を打ち破れるのは労働組合の闘いだけだ。動労連帯高崎に入って闘おう」と呼びかけた。
 午後3時、熊谷駅前に陣取っての第2次スト突入集会が、宣伝行動とともに打ちぬかれた。午後4時、スト通告を終えた木村組合員がマイクを握った。「この低賃金では生きられない。ダイヤ改定以降、業務はものすごく増えているのに、人は増やさない。だからストに立った。ここから闘う労働組合を再生する」「戦争法案を許さない。すべてを生産している労働者は生産を止めることもできる。職場でストに立ち安倍を倒そう。今日のストはその第一歩だ」
 高齢の女性が漆原副委員長を激励するなど、ストの解放感は通行する人びとの心をとらえた。
 午後5時50分、部隊は再びTTS籠原事業所前に登場した。スト通告を終えた鈴木組合員が、「ダイ改後、極端に労働が強化された。会社はさらに人減らしをすると言う。しかも3食食えない低賃金。人を増やし、賃金を上げろ」と怒りをたぎらせた。また、「人員増を要求する署名を職場で集めたら、ある組合から無駄だと言われた。これが労働組合か」とJR東労組傘下のTTS労組を弾劾した。
 動労水戸の會澤憲一さんも、「私は東労組を脱退して動労水戸に入った。闘う労働組合に結集しよう」と呼びかけた。動労水戸の国分勝之副委員長は、「ついに籠原でストの火の手が上がった。清掃労働者が清掃をしなければ列車は止まる。次は皆さんが闘いに合流しよう。動労水戸も10・1を前に外注化粉砕のストに立つ」と宣言。越谷市職の女性労働者は、「皆さんは一人ではない。今日、ストに立った3人とともに立ち上がろう」と訴えた。全学連の森幸一郎書記次長は、「このストへの最大の連帯は、学生が全国の大学でストライキを実現することだ」と断言した。
 最後に漆原副委員長が、「国労、東労組、出向者、TTSの労働者、パートも契約社員も動労連帯高崎に入ろう」と心を込めて訴えた。2階の窓からも、交代勤務に入る労働者からも拍手が起きた。列車を清掃している労働者も手を振った。集会参加者全員が、胸を熱くし、こぶしを突き上げて労働者に応えた。
 同日、動労神奈川はスト連帯行動としてJR子会社の東日本環境アクセス・小田原事業所前で、抗議行動を展開した。
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