【速報版2面-2】〝「命より金」の社会変えよう〟 ゼネストで闘う韓国労働者
【速報版2面-2】
〝「命より金」の社会変えよう〟
ゼネストで闘う韓国労働者
韓国では、パククネ政権の戦争と民営化、労働者への搾取強化と労働組合破壊の攻撃に、労働者階級が怒りを爆発させて立ち上がっている。その先頭に立っているのが民主労総(全国民主労働組合総連盟)だ。民主労総は、パククネの「労働市場構造改革」という名の新自由主義攻撃の全面展開に対し、今年4月と7月、2度にわたってゼネストを闘い、これを打ち破ってきた。そして今、今秋11〜12月に第3次ゼネストをパククネ政権打倒の政治ゼネストとして打ち抜くことを決定し、全国・全産別で職場からの総決起を組織する闘いに突入している。
11月14日には、民主労総の呼びかけで、闘う労働組合を軸に全人民を結集したパククネ打倒の全民衆総決起大会が、ソウルに10万人を集めて開催されようとしている。すでに農民団体や青年・学生、女性、障害者、都市貧民など多くの市民団体が呼びかけに応えて動き出している。
パククネの「労働市場改革」とは、資本への規制を撤廃して、資本が労働者を自由に解雇でき、より低賃金で働かせ、より多数の非正規職をつくりだすことを狙ったものだ。日本でも今、戦争法案と一体で、労働者派遣法の改悪など同じ攻撃がしかけられている。資本の無制限の搾取に道を開く、新自由主義攻撃の重大なエスカレーションである。パククネ政権はしかも、労働組合との労働協約を無視して、就業規則の一方的変更によって労働条件の改悪を全労働者に強制しようとしている。労働組合を完全に無力化して解体する攻撃であり、民主労総はこれと真っ向から非和解的に激突して闘っている。
この闘いは同時に、韓国を支配する一握りの巨大財閥と全面対決し、その支配を実力で覆す闘いだ。1%の支配階級が99%の労働者人民の命と生活を犠牲にして肥え太る現実への、激しい怒りの決起である。目指されているのは、「命より金」という社会のあり方を根底から変える、労働者階級による革命だ。
民主労総の決起に恐怖したパククネ政権は、ハンサンギュン委員長に逮捕状を出し、多くの労組幹部を拘束するなど弾圧に躍起となっているが、闘いの火はますます燃え上がっている。
民主労総はさらに、強まる朝鮮半島での戦争の危機に対して戦争絶対反対を掲げ、戦争・改憲に突き進む日帝・安倍政権への危機感と怒りを表明し、闘う日本の労働者との階級的連帯を熱烈に求めて闘っている。これに応え、日韓労働者の国際連帯で戦争を阻止し、新自由主義を打ち破る闘いにともに立とう。民主労総ゼネストに連帯し、日本でのゼネスト実現へ、労働組合をよみがえらせる闘いをやりぬこう。
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政府ひっくり返す闘いを
ハンサンギュン民主労総委員長
パククネ政権の「労働改革」とは、労働者をとても安い賃金でこき使おうとするのが狙いだ。全労働者を非正規職にしていつでも首を切るということだ。親父も早く首を切り、息子も非正規職にしてしまおうというのが政府の意図だ。政府が財界と一体になっている。
労働組合を無力化し、そして労働組合のないところでは、資本が完全に労働者を奴隷にして露骨に開き直ろうとするものだ。闘うべき時に闘えなかったら、われわれの世代だけでなく息子や娘たちも、悲惨な現場で奴隷のように生きるしかない労働環境になるだろう。すでに絶対多数の労働者たちが生きるのがつらいと叫んでいる。
財閥の世の中、悪い政府をひっくり返す闘いをやろう。われわれがともに決断すれば可能だ。恐れをふり捨てよう。この政府はたいしたことはない。自信を持とう。労働者の力がどんなに恐ろしいか、ひとつ見せつけてやろう。
この社会の矛盾をいっぺんにみな解決するのは難しいが、そのきわめて重い責任を民主労総は避けられない。堂々と重荷を背負って、いつも労働者人民の側に立って闘うと約束する。(民主労総ホームページに掲載されたインタビューから)