2016年星野さん解放へ 再審連絡会議2015年総会 全証拠開示署名と絵画展で安倍打倒の怒りと結合

週刊『前進』08頁(2697号06面01)(2015/09/14)


2016年星野さん解放へ
 再審連絡会議2015年総会
 全証拠開示署名と絵画展で安倍打倒の怒りと結合

(写真 「さあ星野さんに会いにいくぞ!」。徳島刑務所に向かって出発するデモ隊【9月6日】)

(写真 全国29救援会180人が一堂に会し全国再審連絡会議総会をかちとった【5日 徳島市】)

(写真 徳島刑務所が望める鮎喰川河川敷で集会【6日】)


 9月5日、翌日の徳島刑務所包囲デモを前に徳島市・とくぎんトモニプラザで「星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議2015年総会」が開かれた。全国29救援会、180人が一堂に会し、2012年以来3度目となる刑務所デモへの総決起集会としてかちとられた。
 冒頭、星野解放ソング「ソリダリティ」を参加者全員で合唱し、全国再審連絡会議共同代表の狩野満男さんと地元徳島の仙田哲也さんの司会で総会が始まった。共同代表の戸村裕実さんが開会あいさつに立ち、8・30国会闘争の大高揚を踏まえ、無実の政治犯である星野文昭さんの思想を弾圧し、つぶそうとする国家権力に大衆的な力で反撃し、星野解放をかちとろうと呼びかけ、「70歳までに星野さんを取り戻す、その時が近づいてきました」と結んだ。
 安倍政権による大弾圧を跳ね返した「オープンスペース街」の2人が登壇し、「権力に屈しない星野さんの生き方、闘いに学んでいたので完全黙秘にみじんの迷いもなかった」「私たちが奪還されたように、次は星野さんが奪還される道筋が見えてきた」ときっぱり。
 連帯のあいさつとして、全国労組交流センターの辻川慎一代表(動労水戸副委員長)と婦人民主クラブ全国協議会の三浦正子代表が立った。辻川さんは、3・11大震災と原発事故に際し、労働組合として被曝労働拒否を闘うこと、星野さんの存在と闘いと向き合おうと徳島刑務所デモを決めたと語り、「今の時代の主人公として文昭さんと生き抜き闘いぬこう」と呼びかけた。三浦さんは、9・3相模原緊急闘争を報告し、「全国津々浦々で婦民の支部をつくり、その闘いで星野さんを取り戻す」と語った。

勝利への確信語る暁子さん

 星野暁子さんが「昨日は、革共同の天田書記長も面会に行きました。会うことはできなかったが、その気持ちは文昭に十分伝わりました。文昭は高揚した気分で明日の徳島刑務所デモを待ち望んでいます」と報告し、文昭さんからの長文のメッセージを全文読み上げた(別掲)。メッセージは、 「安倍による戦争と総非正規化・新自由主義に対して誰もが決然と怒り、目覚め、立ち上がりつつあります」と始まり、星野闘争と階級的労働運動を復権するための動労総連合を全国に建設する闘いを「絶対反対を貫いて、命を守り、すべてを奪い返して勝利する」一体の闘いとしてとらえ、「星野闘争の大きな飛躍を闘い、全証拠開示100万人署名をかちとり、闘いの中で相まみえましょう」と力強く結ばれていた。
 暁子さんも「国鉄闘争と星野の闘いが本当に一体であること、そして愛、絆(きずな)、団結に根ざした国鉄と星野の闘いの地平をもってすれば安倍政権は倒せると文昭は提起しています」「労働者民衆の力を見くびる安倍政権は倒せるし、その力で星野解放をかちとれると確信した。全国で50を超えた星野絵画展の成功は、星野闘争が大衆運動として認知されていく大きな条件をつくりだしている」と勝利への確信を語った。
 全国再審連絡会議事務局の金山克巳さんが勝利の展望を示す基調報告を行った。「戦争法案を推し進める安倍政権を追い詰める怒りの決起が全国に広がり、その中軸に労働組合の旗が立っている。この闘いと結びながら、今年愛知と高知に新たな救援会が結成され、救援会は全国で29になった。同時に全国で50を超える星野絵画展が行われ、100万人再審署名が進められている」
 最後に「2016年、星野さんを取り戻すために①星野さんの健康と権利を守る闘いを絶対的な土台とし、②確定判決を打ち破る再審闘争と、③労働者階級を中軸とする巨大な大衆運動を両輪として闘う。全証拠開示・再審開始100万人署名に総決起し、絵画展・集会を開催し、全国に星野救援会をつくろう。国際連帯を発展させよう。この運動の発展に見合った『星野再審ニュース』の一大飛躍を実現したい。財政の強化をかちとろう」と運動方針を提起し、「明日は獄壁を越えて『ソリダリティ』を届けよう」と呼びかけた。

全都道府県に星野救援会を

 総会後半は、会計報告の後、新たに結成された愛知を筆頭に全国各地の救援会から13人が絵画展などの報告と意見表明を行った。岩手の岡田幸助さん(岩手大学名誉教授)は「歩く角には福来たる、動けば思った以上に成果が上がる」と署名運動の手応えを報告した。徳島医療福祉労組の青年は「星野闘争の最大最高の地平は国家権力に負けない団結を全国・全世界につくってきたことだ」と胸を張った。
 文昭さんの家族が登壇し、あいさつ。暁子さんは「文昭は『獄壁が薄くなったように感じる』と言っています。団結することのすばらしさ、高揚を明日のデモで共有し、70歳までに文昭を取り戻したい」と語り、弟の修三さん、いとこの誉夫さんも思いを語った。
 共同代表の平良修さんが閉会のあいさつを行った。平良さんは「私は沖縄にこだわっています。沖縄のことにこだわって重荷を負う結果になった人を放置できない」と語り、「すべての都道府県を網羅する救援会をつくりましょう。国際的な連帯の中で外国に救援会をつくってもいい。大胆に全国・全世界を挙げて、星野救援運動の実体をつくっていきましょう」と呼びかけた。最後に意気高く団結ガンバローを行い、翌日の徳島刑務所デモへの決意を固めた。

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