10・11三里塚に大結集を 国会包囲の力と結び戦争阻止へ 市東さんの農地守りぬけ
10・11三里塚に大結集を
国会包囲の力と結び戦争阻止へ
市東さんの農地守りぬけ
三里塚芝山連合空港反対同盟の呼びかけに応え、10・11三里塚全国総決起集会へ大結集しよう。市東孝雄さんの農地を守る決戦は、安倍政権の戦争政策との白熱する激突点だ。国会を包囲した12万人の怒りと結合し、農地死守・第3滑走路粉砕の闘いを全力で推進しよう。
安倍戦争政治に怒りが爆発
大恐慌の激化と戦争切迫情勢のもとで、日本階級闘争は歴史的決戦期に突入した。安倍の安保関連法案強行は、日本の戦後体制を根底から覆す大攻撃である。労働者人民は一大反撃に立ち上がっている。7・15〜16衆議院強行採決は労働者大衆の怒りに火を付けた。8・30闘争で国会を包囲した12万人、全国100万人の決起が安倍政権を追い詰めている。
韓国・パククネ政権は経済危機とセウォル号事故などの重大事故続出で未曽有の体制的危機にあり、その中で、民主労総が繰り返しゼネストに立ち上がり、パククネ政権を追い詰めている。また、北朝鮮のキムジョンウン政権は体制的危機を一層深めている。この両者の危機を背景として、朝鮮侵略戦争情勢が激化している。
戦争を阻止する道は、朝鮮半島の南北労働者の連帯、日韓労働者の国境を越えた連帯の中にある。韓国民主労総のゼネスト決起は、日本労働者階級への心からの連帯の呼びかけである。毎年三里塚現地を大挙して訪れる民主労総ソウル地域本部の労働者たちは、反戦の砦(とりで)としての三里塚闘争に注目し、深く敬意を寄せている。
三里塚闘争は、朝鮮侵略戦争の急迫下での戦争法強行攻撃、市東孝雄さんの農地強制収用攻撃、第3滑走路建設攻撃を迎え撃つ一大決戦に突入した。同時に、国鉄決戦を軸とする階級的労働運動の前進、安保法制をめぐる労働者人民の決起、沖縄辺野古基地建設反対の不屈の闘い、さらに原発再稼働阻止の闘いが次々と起きている。この激動が「空港絶対反対・実力闘争」を掲げて国策に真っ向から立ち向かってきた三里塚闘争の質と結びつくことに、安倍は恐怖している。
三里塚闘争50年の真価を発揮する決戦の秋(とき)を迎えたのだ。
軍事空港粉砕の真価今こそ
6月12日、市東孝雄さんの農地法裁判で、東京高裁・小林昭彦裁判長は、一審千葉地裁の農地取り上げ判決を認め、市東さんの控訴を棄却した。断じて許しがたい暴挙である。市東さんは怒りをもって直ちに上告した。この控訴審判決は一片の道理も正義もない反動判決である。
市東さんが一度も耕したこともない土地までを賃借地とし、そこからの立ち退きを要求するというデタラメに始まり、成田空港会社(NAA)が明け渡し請求の唯一の根拠としている土地の「境界確認書」「合意書」などが偽造文書であることなど、一審から持ち越したNAA側を決定的に追い詰める争点が数多く残されていた。これらの実質審理に入る前に、証人調べも認めず、突然に審理を打ち切ったのだ。
農地法裁判は舞台を最高裁に移した。「上告棄却」は、市東さんの畑や作業場に対する事実上の強制収用を意味する。日帝支配階級は、日本階級闘争の一大拠点を破壊する問答無用の攻撃に打って出てきたのだ。農地強奪攻撃との闘いに絶対に勝利しよう!
この中で、第3滑走路建設が策動されている。2月3日、安倍内閣は「交通政策基本計画」を閣議決定し、首都圏空港の機能強化、成田の24時間化と第3滑走路建設を打ち出した。そして、自民党の利権団体「成田国際空港推進議員連盟」は7月31日に総会を開き、「成田空港の第3滑走路建設を求める決議」を上げ、8月3日には、太田昭宏国交相と森田健作千葉県知事に決議文を提出した。
しかも、反対同盟から脱落した石毛博道、相川勝重(芝山町長)らが7月29日、「推進議連」の手先となって「成田第3滑走路有志の会」発起人会を開いた。反対同盟は記者会見で弾劾声明を発表し、三里塚闘争支援連絡会議は発起人会会場を直撃して抗議と弾劾をたたきつけた。
この第3滑走路建設攻撃の核心は、成田軍事空港の強化である。
8月23日付毎日新聞は連載「日米安保の現場」の5回目として「空港・港湾軍事拠点に」の見出しで、朝鮮半島有事の際に日本列島が後方支援基地として全面的に動員されることを詳細に報じた。米軍の対北朝鮮軍事作戦計画「5027」(1994年)で米兵50万人の出撃拠点と位置づけられた成田空港は、今日その具体的な運用を準備・検討する段階にすでに入っているのである(『週刊三里塚』第926号参照)。
4月に打ち出された日米新ガイドラインは、安保関連法を先取りし、成田空港の朝鮮有事における軍事使用を明記している。
第3滑走路建設、成田24時間空港化は、すべて朝鮮有事・戦争法強行の攻撃と密接不可分である。市東さんに対する法も道理も無視した農地強奪攻撃は、「軍事空港阻止」を掲げて半世紀を闘いぬいた反対同盟をつぶすための、「戦時収用」としての凶暴さ、凶悪さに満ちたものなのだ。
勝利の核心にある労農同盟
危機に立つ日本帝国主義ブルジョアジーは、労働者の総非正規職化・低賃金、労働組合の翼賛化に突進している。同時に安倍の新自由主義政策は、日本農業を破壊するものとして農民に襲いかかっている。安倍は、「岩盤規制の撤廃」と称して成長戦略の柱に「農協解体」を据え、戦後農政の解体に打って出てきた。TPP(環太平洋経済連携協定)締結は日本農業を壊滅に追い込むものだ。これに対する農民の怒りは深く激しく、それが安倍打倒の総決起となり三里塚闘争と結合することは必至である。
毎月の反対同盟の空港周辺地域一斉行動は、農家を中心とした地元住民の怒りを引き出し、反対同盟への信頼を高め、反対同盟の組織的強化をもたらしている。
三里塚闘争は歴史的にも、1977〜81年の動労千葉によるジェット燃料貨車輸送阻止闘争を始め、階級的労働運動と「車の両輪」となって前進してきた。今年3月1日には動労水戸を軸にして「市東さんの農地を守る会・茨城」が結成された。互いに学び合いながらつくられてきた労農同盟の意義は大きい。1917年のロシア革命を闘いとろうとするわれわれにとって、この労農連帯の発展、労農同盟の現実的な前進は、日本革命を具体的にたぐり寄せる歴史的意義を持つ。
緊急5万署名を推進しよう
反対同盟が呼びかける「最高裁緊急5万人署名」(戦争に向けた農地取り上げを許さない署名)に全力で取り組もう。賛同団体となって全国に広めよう。そして10・11三里塚全国総決起集会に多くの仲間とともに大結集しよう。
全国農民会議は闘いの先頭に立っている。また「農地を守る会」運動の発展も大きな力である。市東さんと団結し、全農民・労働者を獲得する時だ。
戦争と改憲に突き進む安倍に対する怒りは地に満ちている。最高裁を舞台とした農地強奪攻撃との決戦の帰趨(きすう)も、日帝中枢―国会を包囲し直撃する安倍政権打倒の闘いの発展と不可分一体だ。三里塚の旗をひるがえし霞が関へ攻め上ろう! 空港内労働者と連帯し、住民の怒りと結合した地域丸ごとの北総決起を実現しよう。
巨万人民の熱気と合流し、三里塚を先頭で闘い抜いた星野文昭同志奪還の決意も固く、全国から10・11に総結集しよう。
〔中岡洋史〕
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最高裁の強制収用を許さない! 第3滑走路粉砕! 安倍政権打倒!
10・11三里塚全国総決起集会
10月11日(日)正午
会場 成田市東峰の萩原さんの畑(市東さん宅南)
主催/三里塚芝山連合空港反対同盟
京成成田駅前に、会場までのマイクロバスを用意(11時20分発)