720人が徳島刑務所デモ 〝獄壁が薄くなった〟と星野さん
720人が徳島刑務所デモ
〝獄壁が薄くなった〟と星野さん
「壁を越えて!」
「沖縄闘争を闘い獄中41年、無実の政治犯・星野文昭さんを取り戻そう」と9月6日、徳島刑務所デモが闘いぬかれた。5日の「星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議2015年総会」(記事6面)に参加した全国29の星野救援会を始め720人が集まり、刑務所を包囲するデモで星野さんとの「集団面会」を実現する画期的な闘いとなった。星野闘争こそ100万、1千万の怒りと結合する闘いだ。国会・国鉄決戦とひとつに星野同志を奪還する歴史的地平を切り開いた。
デモが刑務所へと続く登り坂に入ると〝いよいよ文昭さんに会える〟〝暁子さんが歩き続けた道だ〟と胸が熱くなる。徳島刑務所正門には幅2㍍もの星野さんの顔写真が掲げられ、デモ隊を迎えた。その前で暁子さんが「文昭、みんなで迎えに来たよ!」と呼びかけ、星野解放歌「ソリダリティ」を大合唱。こみ上げる感動、涙をあふれさせる人も。
デモは刑務所の塀沿いに進み、塀の中が見渡せる高台から暁子さんがマイクで星野さんに呼びかける。続いて沖縄の平良修さん、動労水戸の辻川慎一さん、宮城の青柳葉子さん、弾圧を打ち破った「街」の2人、第2梯団からも広島の増上昭典さん、大阪の青年労働者、西郡の青年などが「星野さ~ん、会いに来ましたよ!」などと思いを込めて呼びかけた。
鮎喰川からデモ
真正面に徳島刑務所が見える鮎喰川(あくいがわ)河川敷で、集会前に地元の青年たちが企画した「大声大会」が始まった。「星野さ~ん!」と声を張り上げる。
午後1時、再審連絡会議共同代表の狩野満男さんの司会で集会開始。
冒頭、星野暁子さんが4日の面会で文昭さんが「最近、みんなと一体感を感じる。戦争に向き合い、団結して闘うことのすばらしさ、それによってみんなが希望の持てる情勢のすばらしさ」「獄壁が薄くなったような気がする」と話したと伝え「労働者人民の力を見くびる安倍政権をつぶし、その力で星野文昭を取り戻す展望も必ずつくれます」と力強く語った。
徳島救う会代表の元木美起子さんがあいさつし、再審弁護団の和久田修弁護士が「星野さんの再審の扉が開かれる日は確実に近づいている」と全証拠開示運動の推進を呼びかけた。アメリカで政治犯救援を闘うキャロル・セリグマンさんのメッセージが読み上げられた。
連帯あいさつでは、全学連の斎藤郁真委員長が星野精神を引き継いで安倍政権を打倒すると宣言し、絵画展を成功させた千葉から田中康宏動労千葉委員長と三里塚現闘の岸本豊和さんが発言に立った。革共同の鎌田雅志同志が「今、帝国主義は皮一枚で延命しているに過ぎない。すべての労働者の現場に星野文昭を登場させよう。星野解放・星野奪還の旗を労働者階級の団結と解放の旗印にしよう」と訴えた。
星野救援会を代表し岩手、広島、大阪から熱い報告と決意表明を受け、徳島の青年労働者がカンパアピール、広島の奥村毅さんの行動提起を受けて、団結ガンバロー!
いよいよデモに出発だ。雨を跳ね返し、2梯団のデモ隊が、労働組合旗を力強くたなびかせて進む。沿道の住民も手を振って迎えてくれた。
「よく聞こえた」
翌7日、22人が参加し面会・差し入れ行動が取り組まれた。星野暁子さん、弟の修三さんとゆかりさんが文昭さんと面会した。文昭さんは「デモの声ははっきり聞こえた。『街』の人もわかった」と喜びを語ったという。参加者全員が大いにわき、この報告はただちに全国に伝えられた。