9・13全国から国会へ 世界大恐慌の本格的爆発で危機深める安倍打倒しよう 韓国ゼネストと連帯し戦争阻止へ

週刊『前進』06頁(2695号01面01)(2015/08/31)


9・13全国から国会へ
 世界大恐慌の本格的爆発で危機深める安倍打倒しよう
 韓国ゼネストと連帯し戦争阻止へ


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(写真 「上告棄却弾劾!報告・決起集会」に会場いっぱいの400人が結集。解雇撤回を実力でもぎりとる新たな闘いへの突入を決意し、団結ガンバローを三唱。)

(写真 壇上に並ぶ動労総連合。動労千葉、動労水戸を始め全国の組合員がマイクを握った【8月23日 永田町・星陵会館】)


 日帝・安倍政権は、大恐慌の激化と戦争切迫情勢、そして何よりも労働者人民の闘いの爆発に追いつめられ、ぐらぐらになっている。安倍が巨額の郵便貯金や年金積立金も投入して、唯一すがりついてきた株式市場も、ついにバブルの崩壊が始まった。アベノミクスの虚構が吹っ飛び、安倍を打倒できる情勢が成熟してきている。決起する膨大な人民の中心に労働組合の旗を打ち立てよう。9月国会・国鉄決戦を総力で闘い、職場からの決起で戦争法を阻止し、安倍を打倒しよう。この9〜10月、全国で網の目のように国鉄闘争集会を開き、ゼネストに向かって、11月労働者集会に1万人結集を実現しよう。

朝鮮半島で戦争切迫情勢

 全学連と全国労組交流センターは戦争法粉砕・安倍打倒へ、9・13国会闘争を決定した。全国から労組旗、学生自治会旗を掲げて結集しよう。
 安倍が右翼財界人や学者を集めて「21世紀構想懇談会」までつくって、戦争と改憲の決定的攻撃として画策した「戦後70年談話」は、日本と世界の労働者人民の闘いによってぼろぼろに粉砕された。むしろ一層、人民の怒りと闘いに火をつけ、「闘えば勝てる、安倍を打倒できる」という確信を固めるものとなった。追いつめられた安倍政権は危機の中で絶望的に凶暴化し、「朝鮮半島の戦争危機」「北朝鮮から日本が攻撃される危機」をあおることで民主党や日本共産党スターリン主義など野党を屈服させ、戦争法を成立させることを狙っている。
 朝鮮半島では米韓合同軍事演習が大規模に展開され、これに北朝鮮スターリン主義が軍事的に対抗し、一触即発の戦争的緊張が続いている。階級的労働運動と国際連帯の前進こそが、戦争を阻止するただ一つの道だ。
 韓国・民主労総は「韓米日軍事同盟反対!」「日本の集団的自衛権阻止!」を訴えて闘っている。戦争に反対する闘いと、資本家による団結破壊、搾取強化を打ち破る闘いは日本でも韓国でも一体なのである。パククネ打倒のゼネストに決起して闘う韓国の労働者階級と連帯し、9月国会・国鉄決戦を闘おう。

全国で国鉄集会を開こう

 8・23国鉄集会は、国鉄闘争の新たな出発点を築いた。日帝・支配階級は動労千葉鉄建公団訴訟の6・30最高裁棄却決定をもって、今度こそ国鉄闘争を終わらせようとしてきた。だが、動労千葉は8・23集会をもって、「闘いはこれからだ」と新たな戦闘宣言を発した。田中康宏・動労千葉委員長は集会で次のように語っている。
 「(最高裁決定は)解雇を撤回しなかった。絶対に許しません。だけど、中曽根を始め政府・自民党が労働運動をたたきつぶして憲法を改悪して戦争に突き進もうと画策した国鉄分割・民営化が不当労働行為だったと、ついに確定させたことは闘いの新しい根拠、出発点になります」
 最高裁棄却決定が出された6月30日、安倍がJR東日本の冨田哲郎社長、大塚陸毅相談役と会食していたことが報道された(週刊文春8月27日号)。この数日前に安倍は、改憲と戦争・徴兵制に賛成する右翼労働組合、UAゼンセンの逢見直人会長(次期連合事務局長)と首相公邸で2時間も会談した。これらの事実は何を示すか。日帝・安倍の戦争・改憲と延命策動に、国鉄決戦と労働組合をめぐる攻防が鍵を握っているということである。
 JR資本との結託なしに日帝・安倍政権は延命できない。現在、鉄道輸出をめぐって日帝は中国スターリン主義や欧米帝国主義と激しく争っており、鉄道は帝国主義の侵略、勢力圏づくりの要である。国鉄決戦は、日帝・安倍政権のこの延命戦略と真っ向から激突しているのである。
 安倍は国鉄決戦を解体し、労働運動を侵略戦争に全面的に協力する「産業報国会」に変えることなしに、戦争と改憲の攻撃を貫徹できない。そこでUAゼンセンを使った連合の分裂、あるいは解体的再編の攻撃を強めている。安倍と逢見の会談は、その策動を公然と開始したということだ。国鉄闘争の不屈の展開と、動労総連合を全国に建設する闘いは、労働運動の「産業報国会」化を阻止し、階級的労働運動の発展を切り開く闘いである。
 動労千葉は、10月1日に業務外注化―強制出向から丸3年を迎える。このときに当たり、「業務外注化絶対反対! すべての業務と出向者全員をJRに戻せ」という要求を掲げて闘っている。動労千葉・動労総連合の出向命令無効確認訴訟(9月11日午前11時、東京地裁)に結集しよう。
 動労水戸は常磐線の全線開通と外注化、楢葉町の帰還強制に反対し、8・29いわき闘争を戦闘的に打ち抜いた。「被曝労働拒否をたたかう動労水戸支援共闘」を拡大・強化し、外注化阻止・被曝労働拒否を全国・全産別に広めよう。神奈川、新潟に続き、東京を始め全国に動労総連合を建設しよう。
 連合、全労連、全労協などの体制内指導部は、UAゼンセンを使った安倍の連合分裂・解体、「産業報国会」化策動にまったく対応できず、無力さをさらけ出している。帝国主義が危機を深め、大恐慌と戦争に向かう情勢になすすべなく巻き込まれ、職場闘争を放棄し、運動的・組織的な危機と破産を深めている。いや帝国主義と一体化することで、すなわち労働者階級の利益を裏切ることで生き延びようとしている。今こそ動労千葉を先頭とする階級的労働運動勢力が、外注化・非正規職化に怒る圧倒的多数の青年労働者と結びつき、6千万労働者階級の自己解放の勝利に向かって飛躍する時だ。全力で闘おう。

大恐慌・戦争を世界革命へ

 中国経済の大減速、上海株式市場の暴落が引き金となって、世界の株バブルが崩壊を始めた。日経平均株価は1週間で3千円も下落し、乱高下している。原油、穀物など資源価格も下落し、「恐慌の中の恐慌」が本格化して世界経済全体を覆っている。08年のリーマン・ショック後に各国が行ってきた恐慌対策の全矛盾が一挙に噴出する過程に入った。
 株バブルの崩壊と大不況は「新興国」に一層激しく襲いかかる。通貨の下落とインフレ、大失業、賃下げ、生活破壊である。ブラジルでは16日に、不況や汚職に抗議してルセフ大統領の退陣を求める190万人のデモが闘われた。ブラジル経済はこれから1990年以降で最悪の不況に陥るといわれる。
 もはや、労働者人民は新自由主義の破産のもとで自分で闘って道を開く以外に生きられない。トルコの労働者は「中東は今、血の海だ」と必死に連帯の訴えを世界に発信している。中国・天津の8・12大爆発事故では、多数の労働者、非正規の消防士が殺された。
 JRの新幹線や首都圏での車両部品落下、架線切断、ケーブル火災などの相次ぐ事故は、国鉄分割・民営化、外注化・非正規職化による矛盾の蓄積と安全崩壊が、一挙に臨界点を超えて爆発し始めたことを示している。
 さらに米軍相模補給廠(しょう)での8・24爆発炎上事故、川崎市での日鉄住金鋼管の8・24工場火災事故など、労働者の命を脅かす大事故が続発している。新自由主義の破綻であり、戦争情勢そのものである。川内原発では再稼働後、わずか10日間で細管が損傷し、福島第一原発では過酷な被曝労働で、原発労働者が相次いで殺されている。労働者の団結で被曝労働拒否・全原発廃炉をかちとることは絶対的に必要な課題だ。
 この中で、労働者の闘いは、力強く前進している。26日、東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会の亡くなった田口守組合員の不当解雇をめぐる都労委闘争で、「解雇撤回」の命令をかちとった(詳報次号)。すばらしい勝利だ。闘えば勝てるのだ! すべての青年労働者、非正規職労働者の団結体として、合同・一般労組の闘いを全国で発展させよう。
 闘う学生は9・2〜3全学連大会に結集し、秋の闘いをともに闘おう。
 無実の星野文昭同志奪還へ9・6徳島刑務所闘争を闘い、9・13国会闘争に総結集しよう。

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