障害者作業所「街」不当弾圧 2人の仲間を奪還 デッチあげ粉砕の大勝利 8・13東京 地裁・地検弾劾し一日行動
障害者作業所「街」不当弾圧 2人の仲間を奪還
デッチあげ粉砕の大勝利
8・13東京 地裁・地検弾劾し一日行動
「詐欺」容疑をデッチあげられ不当逮捕・勾留されていた障害者就労支援事業所「オープンスペース街(まち)」の職員2人が8月14日、ついに奪還された。大勝利だ。2人の仲間とともに、ただちに安倍政権打倒へ国会闘争に立ち上がろう。
「2人をただちに釈放しろ!」「反戦運動つぶしを許さないぞ!」「安倍を打倒するぞ!」。じりじりと照りつける日差しの中、東京地裁と霞が関一帯に怒りのシュプレヒコールが響き渡った。
「街」の職員2人が「詐欺」容疑をデッチあげられ不当逮捕されてから18日目の8月13日、東京地裁刑事第14部(中山登裁判官)で勾留理由開示公判が闘われた。
地裁は、朝の門前ビラまきから始まって午前11時の公判、門前集会、午後3時からの霞が関デモ、そして夕方の情宣で一日中弾劾行動で包囲された。安倍政権の政治弾圧を粉砕し2人を奪還するために、労働者・学生など延べ300人が「街」の職員や利用者とともに決起した。
地裁の傍聴席はたった20席しかない。傍聴できなかった仲間は地裁前で情宣活動を展開し、法廷内外が一体となって公判闘争を闘い抜いた。
勾留理由を答えられない裁判官
2人が法廷に姿を現すと傍聴席から拍手と「ヨシ!」というかけ声が起こり、ガッツポーズで激励する仲間もいた。笑顔で応える2人の元気な姿に傍聴団も一層力が入る。裁判官や廷吏の制止など無力だ。人定質問を始め公判でも2人は堂々と完全黙秘を貫いた。
裁判官が「共謀して詐欺を企て」などという勾留理由書を読み上げると、法廷は怒りのるつぼと化した。しかし、求釈明で弁護人が「誰が何をしたのか明らかにせよ」と迫ると、裁判官は「必要ない」「勾留状で十分」「捜査中なので」などとまったく答えることができない。また、誰が「水増し請求」したかも特定できない。これで逮捕・勾留などとは断じて許せない。
しかも、Aさんはがんを3度も患い、その後遺症で腸閉塞(へいそく)を繰り返し、いまも気管支炎でせきが止まらない状態だ。Bさんは不整脈があり何度も病院に運ばれている。にもかかわらず勾留し続けることがいかに人道にもとる行為であるかを弁護人が厳しく批判した。さらに、こうした2人に連日6〜8時間も「取り調べ」と称して反戦運動から転向する強要が行われている事実を突きつけた。傍聴者からも「裁判所は人殺しか!」と弾劾された裁判官は、退廷命令を乱発し、破産した姿をさらけ出した。
2人と弁護人・傍聴団は終始法廷を圧倒し、開示公判を勝利的に闘い抜いた。
戦争・社会保障解体の安倍打倒を
今回の弾圧は、安倍政権による安保法制定と一体の、反戦闘争の拠点つぶしを狙った治安弾圧だ。公安刑事はそのために「2年間張り込んだ」と取り調べで語っている。22年にわたり地域に根ざして反戦運動や障害者解放運動の拠点になってきた「街」に対し「詐欺」をデッチあげて弾圧に踏み込んだのは、安倍政権が倒される危機にあるからだ。それほど労働者人民の戦争と社会保障解体への怒りは激しい。
救援会は都内200カ所以上の作業所を回り、支援を訴えた。職員は口々に「いきなり警察が介入!?ありえない」「政治弾圧だ。協力する」「練馬区に抗議する」と怒りと激励、釈放要求署名を続々と寄せている。2人を奪還した勝利をてこにさらに団結を拡大し安倍政権を打倒しよう。