解雇撤回闘争を継続・発展させ外注化・非正規職化と闘いぬく 8・23報告・決起集会の四つの課題

週刊『前進』10頁(2692号02面01)(2015/08/03)


解雇撤回闘争を継続・発展させ外注化・非正規職化と闘いぬく
 8・23報告・決起集会の四つの課題


 6月30日、最高裁は動労千葉9人のJR採用差別事件について、組合側、鉄道運輸機構側双方の上告を棄却する決定を強行した。煮えたぎる怒りで弾劾する。動労千葉と国鉄闘争全国運動が呼びかける「最高裁棄却弾劾8・23報告・決起集会」(星陵会館)に結集しよう。国鉄闘争を先頭とするストライキ―ゼネストで戦争法案を阻止し安倍を打倒しよう。

戦争法案を絶対阻止し安倍打倒のゼネストを

 8・23集会の第一の課題は、民主労総ゼネストに連帯し、国鉄闘争を先頭としたストライキ―ゼネストで戦争法案阻止と安倍打倒をかちとることだ。戦争法案の7・15―16衆院強行採決は、10〜20万人の労働者人民の決起を生み出した。安倍の支持率は急落し、支持と不支持は逆転した。これは自民党副総裁・高村正彦の言うような「刹那(せつな)的世論」では断じてなく、革命まで行き着く怒りである。
 7月15日、全学連、動労千葉・動労水戸を中心とした700人を先頭に10万人の国会包囲闘争がかちとられ、学生、女性、青年の決起はさらに拡大している。
 この怒りの決起を根底で支えているのは、国鉄分割・民営化反対、1047名解雇撤回の30年にわたる闘いだ。国鉄分割・民営化強行時の首相・中曽根康弘は〝国鉄分割・民営化は労働運動をつぶし改憲をやることが目的だった〟と言い放った。だが、30年の闘いが連合の完成=改憲勢力化を阻んできたのだ。
 今、真に求められているのは労働組合の職場生産点からの決起でありストライキ―ゼネストだ。30年前の1985年9月、動労千葉第10回定期大会で、当時の中野洋委員長は「11月動労千葉ストライキを突破口に国鉄ゼネストをかちとれ」と訴えた。今また動労千葉は、民主労総ゼネストに連帯し、1047名解雇撤回、外注化阻止・非正規職撤廃、戦争法案粉砕のストに立とうとしている。ストで戦争法案を阻止しよう。スト圧殺者として登場するスターリン主義者=日本共産党との党派闘争に勝利することに革命の成否がかかっている。

最高裁上告棄却許さず新たな闘いに突入する

 8・23集会の第二の課題は、最高裁決定を弾劾し、国鉄闘争30年、国鉄闘争全国運動5年が切り開いてきた歴史的地平を、最高裁署名を寄せた10万人とともに確認し、新たな闘いへの突入を宣言することである
 最高裁は東京高裁判決から1年9カ月も費やしてわずか7行の決定しか書けなかった。最高裁は何度も東京高裁判決を否定しようとしたが、真実の前にそれはできず、その真実を押し隠すためにこの決定を下したのだ。だが、これで東京高裁判決は確定した。高裁判決は「採用候補者名簿の不記載基準に不当労働行為があった」とはっきり認めた。そして最高裁も「国家的不当労働行為」の存在を認めたのだ。
 国鉄改革法により採用候補者名簿は国鉄が作り、その名簿に基づいてJR設立委員会が「新規採用」することとされ、国鉄分割・民営化は戦後最大の労働運動解体攻撃となった。その採用候補者名簿が不当労働行為意思のもとに作られたことを最高裁も認めざるを得なかったのだ。国鉄改革法自体の虚構性も明白になった。社会保険庁の解体や大阪市長・橋下徹の「全員解雇・選別再雇用」を狙う攻撃、自治体で強行された病院などの民営化もすべて国家的不当労働行為だったのだ。
 国鉄解雇撤回はけっして過去の問題ではなく、解雇自由の社会をつくろうとする安倍政権を打倒する闘いそのものである。1047名解雇撤回闘争は、国家的不当労働行為認定の地平を武器に、JR資本に原職復帰を迫る新たな闘いに突入する。7月26日に開かれた動労千葉を支援する会総会は、1047名解雇撤回を掲げた物資販売運動の継承・発展をかちとることを確認した。

第2分割・民営化粉砕、被曝労働拒否に立とう

 8・23集会の第三の課題は、全面外注化・総非正規職化の第2の分割・民営化攻撃を粉砕し、動労水戸を先頭とする被曝労働拒否の闘いに総決起することである
 国鉄分割・民営化以来のJR大再編が始まっている。それは究極の外注化攻撃だ。JR北海道を始めJR体制が全面破綻する中で、鉄道の全業務を別会社に移し、ローカル線を全面的に切り捨て、JR本体は形式的に鉄道施設や株式を保有しているだけの会社にしてしまうのだ。これが896自治体消滅の情勢とともに進んでいる。それは労働者を最底辺に突き落とすだけでなく、鉄道の安全を崩壊させる。
 動労千葉は15年にわたり外注化と闘い、JR全体を揺るがして外注化・非正規職化攻撃を10年以上も遅らせてきた。これからが勝負だ。
 この7月、CTS(千葉鉄道サービス)の駅部門がJESS(JR東日本ステーションサービス)に再編・分割された。次には構内・検修部門のJETS(JR東日本運輸サービス)への再編が狙われている。労働者にはJETSへの転籍が通告されるのだ。
 駅業務がJR本体から切り離されれば、車掌・運転士の外注化にまで行き着くことになる。外注化阻止・非正規職撤廃、反合・運転保安闘争の路線的真価を発揮することが求められている。正規職と非正規職の闘う団結をどうつくり出すか。階級的労働運動の新たな飛躍が問われている。
 この闘いと一体のものとして、動労総連合の強制出向無効確認訴訟を全力で闘おう。
 動労水戸の被曝労働拒否・常磐線延伸反対の闘いは、帰還強制攻撃と真っ向から対決し、福島県民の怒りと結合しつつある。JRは運行を再開することで避難指示を解除させ、避難者に帰還を強いる先兵になっている。

連合の改憲勢力化を打ち砕こう

 8・23集会の第四の課題は、連合の組織的大再編―改憲勢力化の攻撃を打ち破ることだ
 安倍を支える極右組織「日本会議」の桜井よしこは昨年11月、産経新聞で「自治労や日教組がいまだ反基地・改憲反対運動をしている」と連合の現状を批判し、徴兵制推進を掲げるUAゼンセンを持ち上げて改憲・原発再稼働・愛国主義の「崇高な理念」のもとに「官公労と決別し連合を分裂させよ」と呼びかけた。安倍は連合の分裂を狙って次期連合事務局長に内定した逢見直人UAゼンセン会長と密談した。
 労働者・労働組合の協力なしに戦争はできない。連合の改憲勢力化・戦争協力を粉砕しよう。
 以上の四つの課題のもと、国鉄闘争全国運動と動労千葉を支援する会の会員を拡大し、動労総連合を全国に建設しよう。民主労総ゼネストに連帯し、ストライキ―ゼネストで戦争を止めよう。1047名解雇撤回の新たな闘いに打って出よう。外注化阻止・非正規職撤廃、被曝労働拒否! 連合の改憲勢力化・戦争協力を粉砕しよう。安倍政権を打倒しよう。8・23報告・決起集会に結集しよう。党と労働組合の一体的建設を!

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高裁棄却弾劾 国鉄1047名解雇撤回!
外注化・非正規職化阻止!
8・23報告・決起集会
 8月23日(日)午後1時30分開始
 星陵会館ホール(東京都千代田区永田町2-16-2)
 主催 動労千葉/国鉄闘争全国運動

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