大間原発反対で現地集会 青森県内外から500人が参加 〝核燃サイクル堅持やめろ〟

週刊『前進』06頁(2691号04面04)(2015/07/27)


大間原発反対で現地集会
 青森県内外から500人が参加
 〝核燃サイクル堅持やめろ〟

(写真 デモの前に、同時開催された「大MAGROCK」出演者が元気にコール【7月19日 大間町】)

 7月19日、第8回大間原発反対現地集会が開催された。函館、大間現地、青森県内の反原発団体の代表が呼びかけてつくられた実行委員会が主催し、原発敷地に隣接する一坪共有地に県内外から500人が結集して大成功した。
 安倍政権への怒りは地に満ちている。今年の集会は、あふれる戦争への怒りと原発への怒りが一つになって闘われた。
 主催者を代表して核燃料廃棄物搬入阻止実行委員会代表の澤口進さんがあいさつ。現地で闘う元町議で大間原発に反対する会代表の佐藤亮一さんは、「闘いはこれまで40年近くになりますが、まだ37%までしか建設は進んでおりません。みなさんの支援も受けながら頑張っていきます」と決意を表明した。函館の大間原発訴訟の会、大間原発に反対する地主の会、原子力資料情報室、再稼働阻止全国ネットワーク、たんぽぽ舎、原発いらない福島の女たち、女川から未来を考える会、泊原発の廃炉をめざす会、道南地域平和運動フォーラムから発言があった。
 いわき合同ユニオンの川俣辰彦委員長も発言に立った。「国は2018年常磐線の全線開通方針を出しました。まして、19年にはJビレッジをサッカーの練習場にすると言うがとんでもない。私たちは、このような住民への帰還の強制と労働者への被曝の強制に反対して闘っています。一番被曝しているのは原発労働者です。労働者としてともに労働組合をつくって闘っていきたい」とアピール。集会では、同ユニオンの解雇撤回闘争への署名も多く寄せられた。
 緊急アピールとして、県九条の会の戦争法案阻止へのアピールと、鹿児島・川内現地の川内原発再稼働阻止アピールが紹介された。
 最後に、県知事選挙を候補として闘った大竹進医師と事務局長を務めた古村一雄青森県議が発言した。大竹さんは「大間町から410票、東通村、六ケ所村合わせて1100人から投票していただいた。原発立地の地元からこんなに多くの人たちに反原発に投票していただいたことは本当に大きなことです」と選挙支援へのお礼もかねてあいさつした。
 古村県議は「1回目から参加しているが、今までで一番元気な集会ではないか。誰もが電気は足りていると思っている。なのに大間をつくる。プルトニウムを保有する。増殖させる。言ってみれば戦争法案、憲法9条『改正』とまったく一体の施設である。そういう核燃サイクル堅持の政策をやめさせるためにも、あの安倍晋三を辞めさせないと私たちの闘いは先に進まない。そこを超えていかなければならない」と熱く訴えた。
 集会後は、大間町内をデモ。多くの町民が手を振ってデモ隊に応えてくれた。
 前日の夜には「詩人のアーサー・ビナードさんを囲んで『大間で自由にみんなで語ろう』」という集いが開催された。アーサーさんは、1966年にメルトダウン事故を起こした米国ミシガン州のエンリコ・フェルミ高速増殖炉試験炉と、自らの母体内被曝から歴史をひも解き、プルトニウム製造と核武装のための六ケ所再処理工場と核燃サイクル、プルトニウムを燃やしてそれをカモフラージュするための大間原発という隠された狙いをわかりやすく説明した。そしてオーストリアの例を上げて、大間はこれからいくらでも止められると展望を語った。参加者からは、立ち寄ったお店で「なかなか声を上げれない。頑張ってくれ」ととろろ昆布をもらったことが報告された。
 NAZEN青森の仲間は参加者に、福島診療所建設委員会が発行したニュース「SunRise」と「川内原発核燃料装荷弾劾アピール」を手渡し、2日間の運営も担って闘った。8、9月安倍政権打倒へともに闘います。
(青森・S)
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