高浜原発再稼働阻止へ 9・13舞鶴集会に結集しよう

週刊『前進』06頁(2690号04面02)(2015/07/20)


高浜原発再稼働阻止へ
 9・13舞鶴集会に結集しよう


 安倍政権の原発再稼働攻撃は安保関連法強行=侵略戦争(核戦争)への突入と一体の攻撃である。日帝は核武装のために再稼働を強行しようとしているのだ。集団的自衛権の行使も核兵器の保持が必要と考えている。日帝にとって原発再稼働は死活的な命題なのだ。
 同時に再稼働攻撃は、福島圧殺・常磐線全線開通攻撃と一体である。動労水戸とともに闘おう。国鉄決戦の地平で闘うことに勝利の展望がある。
 今秋の関西電力高浜原発3、4号機(福井県)の再稼働を許すな! 実行委員会が呼びかける9月13日の「再稼働許すな! 被曝労働拒否! 労働運動の力で原発を廃炉に!集会」(仮称)に結集しよう!

避難計画絶対反対で闘おう

 九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県)の再稼働と同時に高浜原発の再稼働も狙われている。安倍は、戦争法案の強行突破をてこに、福島での「復興」「帰還」攻撃と併せて一気に再稼働を推し進めようとしている。
 しかし敵の決定的な弱点は、原発反対を主張する労働組合を完全につぶせていないことだ。動労水戸の被曝労働拒否の闘いがJRの労働者のみならず、沿線の住民、原発関連労働者にも拡大している。高浜原発再稼働阻止を闘う時に、この点が決定的な柱になる。
 再稼働を前提とした「避難計画」に絶対反対で闘おう。完璧な「避難計画」などない。高浜原発は内浦半島の根っこにあり、半島には多くの人が居住している。だが生活道路は1本しかなく、事故が起こったら住民はその道路を使って原発に向かって進み横を通り抜けて避難するしかない。被曝は必至であり、「避難計画」自体がインチキなのだ。

労組が決起し全原発廃炉を

 高浜原発再稼働阻止の闘いは、とりわけ地域の自治体労働者にとって「避難計画」問題など取り組むべき課題が多い。第2、第3の動労水戸を地元高浜町・おおい町につくり、フクシマと団結して原発廃炉のゼネストを打てる労働組合を生み出すことが必要だ。また日本共産党スターリン主義を始め体制内勢力との党派闘争に勝ちきることである。
 安倍政権は「被ばく線量/避難誘導者上限引き上げ」を決定した(毎日新聞6・30付)。地方公務員の被曝の上限は現在、一般住民と同じ1㍉シーベルトであり、それを引き上げて、〝地域住民を守れ〟の虚偽のイデオロギーのもとで、自治体労働者に被曝を強制しようとしている。「住民奉仕」論の日本共産党では絶対に闘えない。また、「完璧な避難計画」要求運動でも闘えない。
 求められているのは、自治体労働組合と動労西日本、医療労働組合などを軸とする労働組合が「原発は今すぐ廃炉へ」「内部被曝反対! 被曝労働拒否!」の路線を確立することである。「避難計画」の不十分性を批判するのではなく、全原発廃炉の闘いを推し進めることである。
 自治体労働者と原発労働者を先頭に、労働組合を軸にした地域ぐるみの地域共闘の闘いこそが安全を闘い取ることができる。当局が言う「避難計画があるのに、労働組合はなぜ反対するのか」という分断に対して、動労水戸のようにストライキで闘い、地域を獲得すれば分断を打ち破ることができる。「避難計画」は再稼働への露払いである。労働組合の解体を抜きに、再稼働はあり得ない。自治体労働者は闘わない限り、資本の下僕となって「避難計画」の推進者へと転落させられる。「避難計画」について考えることすらも許さない。これをも通して、公務員全員解雇攻撃を貫徹しようと安倍政権は考えているのだ。
 また、〝被曝線量をこれ以上は超えてはいけない〟というのが労資対決のメインではない。再稼働=「避難計画」に自治体労働者が従えば被曝し自らの命すら守れない。労働者も住民も少しの被曝も許さない絶対反対の立場を取るべきなのだ。

自治体労働運動めぐる攻防

 再稼働阻止、「避難計画」反対の闘いは、自治体労働運動解体をめぐる攻防でもある。「避難計画」の攻撃は自治体労働運動の屈服と解体をもってしか貫徹できない。地元自治体労働組合が絶対反対を揚げ再稼働と「避難計画」のうそを労働者の立場から暴けば、疑問と怒りの声を上げている住民とも団結できる。
 「小学校が避難シェルターとなって3日間は生きられます」と県は安全を強調するが、そんなものは誰も信じていない。労働者住民は3・11以降、すべてがペテンであることを知っている。「絶対安全」の原発だったら、ヨウ素剤の事前配布や「避難計画」は不要だ。常に大小の事故を伴うことを前提にしているから「避難計画」をつくるのだ。しかも事故が起こっても誰も責任を取らない。JRの構図とまったく同じである。
 福島では、政府や東京電力が「安全」キャンペーンを展開しても、動労水戸、ふくしま共同診療所を先頭とした被災地労働者の闘いで帰還攻撃を貫徹できない力関係を築いてきた。労働組合の力で再稼働を阻止できる。それが共産党などとの党派闘争の勝利の道だ。
 原発立地地元の高浜町、おおい町、美浜町、敦賀市は電力資本の支配下に置かれているように見えるが、地域住民からひとたび怒りの声が上がり労働組合がその声と結合すれば、原発を廃炉に追い込み原発を必要とするこの資本主義社会を変えていく闘いへと発展させることができる。全国―全関西の自治体労働者の総決起で、9・13集会をかちとっていこう。
(関西・朝霧広巳)

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再稼働許すな! 被曝労働拒否! 労働運動の力で原発を廃炉に!集会(仮称)
 9月13日(日)
 午後1時30分開始
 集会後デモ
 場所 舞鶴市総合文化会館小ホール(JR東舞鶴駅徒歩15分)
 呼びかけ 9・13集会実行委員会

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