動労千葉定期委員会 外注化阻止へスト態勢 今夏~今秋の闘う方針確立
週刊『前進』06頁(2688号02面02)(2015/07/06)
動労千葉定期委員会
外注化阻止へスト態勢
今夏~今秋の闘う方針確立
(写真 動労千葉は雇用と安全を破壊する外注化と対決する闘争態勢を打ち固めた【6月27日 DC会館】)
今年前半戦の大勝利を確認
動労千葉は6月27日、DC会館で第73回定期委員会を開き、2015年前半の闘いを総括するとともに、第2の分割・民営化攻撃との本格的な激突となる夏〜秋の闘いの決戦方針を確立した。JR東日本は7月1日の駅業務の東日本ステーションサービス(JESS)への統合で鉄道業務の全面外注化にかじを切った。今年10月には車両の検査・修繕業務の外注化から3年目を迎える。さらにJR東日本は11月1日に千葉運転区を運輸区に再編しようとしている。加えて最高裁は6月30日、動労千葉鉄建公団訴訟で上告棄却の反動判決を出してきた。ただならない決戦の開始を前に、動労千葉は今定期委員会で、いつでもストライキに立てる態勢を打ち固めた。
あいさつに立った田中康宏委員長は、「2015年前半の闘いは各支部の奮闘により大きく前進した」と切り出して、3月ダイヤ改定に対しストライキで立ち向かい、ローカル線切り捨てに対して銚子や館山での地域集会を成功させたこと、6・7国鉄集会を歴史的なものとしてかちとり、解雇撤回・JR復帰の10万筆署名を達成したこと、何よりもCTS(千葉鉄道サービス)から8人の仲間の新たな結集を実現したことを大きな成果として確認した。
また、安倍政権が戦争法案を強行しようとしている現下の情勢に触れ、「二度と戦争をしないことが労働組合の原点だ」と力説した。さらに、安倍の戦争への突進が、あらゆる反動を引き出していることを明確にし、すべては労働組合をめぐる攻防に絞り上げられていると訴えた。改憲と徴兵制を推進するUAゼンセンを持ち上げて「連合を分裂させよ」と叫ぶ桜井よしこの言動は、連合を産業報国会に純化させようとしている安倍政権の意図を体現するものだ。
田中委員長はまた、労働者派遣法改悪や労働時間規制撤廃の「残業代ゼロ法案」は安保戦争法案と一体であり、労働者を総非正規職化する攻撃の最先端にJRの強行する第2の分割・民営化攻撃があると喝破した。
今や国鉄分割・民営化は全面破産し、JRは安全を根本から崩壊させている。地方破壊の最先頭に立っているのもJRだ。田中委員長は、JRがたくらむ全面外注化との歴史的決戦が来たことを明らかにし、「この攻撃を打ち破る道はJR本体と外注先会社の労働者の団結をつくり出すことにある」と強調した。そして、「動労千葉へのCTSの仲間の結集は、動労千葉が民営化と30年にわたり闘いぬいてきたことが、労働者の信頼を得たからだ」と提起し、「外注化との15年間の闘いで、動労千葉は今後の闘いへの万全の準備をしてきた。そこに確信を持とう」と訴えた。
動労千葉を支援する会の山本弘行事務局長が連帯のあいさつを行い、動労千葉の闘いが韓国鉄道労組との強固な国際連帯を生み出したと述べ、ここに戦争を阻止する道があると訴えた。
繁沢敬一副委員長が経過を報告し、世界と日本の動きを川崎昌浩執行委員が、JRをめぐる動きを大竹哲治副委員長が提起した。当面する取り組みを提起した長田敏之書記長は、動労千葉がこの間の闘いの中でつかみ取ってきた行動原理として、「すべての闘いを組織拡大の観点から闘う」「職場闘争なくして組織拡大なし」「反合・運転保安闘争なくして組織拡大なし」を強調した。
過酷な勤務の強制と対決し
討論では、ダイヤ改定以降、運転士にロングラン行路、長時間拘束の過酷な勤務が強いられていることへの怒りが噴出した。千葉運転区の運輸区化をテコとした組織破壊攻撃と対決するという決意や、CTSの仲間に強いられている低賃金への怒り、JR貨物の夏季一時金超低額回答への怒りが語られた。総括答弁に立った田中委員長は、運転士の過酷な勤務の問題について「労働者が死のうが関係ないというのがJRの考えだ。腹をくくって闘おう。65歳まで働ける労働条件を確立しよう。これは年配者だけでなく青年の問題だ。安全と雇用を破壊する第2の分割・民営化に対し根底的な闘いに立とう」と訴えた。
運動方針を採択し、北嶋琢磨青年部長の音頭で団結ガンバローのこぶしを突き上げ、動労千葉は今夏〜今秋の決戦態勢を確立した。