6・7集会の発言から この熱気をゼネストへ

週刊『前進』08頁(2685号02面01)(2015/06/15)


6・7集会の発言から
 この熱気をゼネストへ

(写真 6・7全国集会の参加者は、動労総連合を全国につくり、国鉄闘争全国運動の本格的発展をかちとり、戦争・改憲・民営化の安倍を倒そうと決意した)
(写真 動労総連合に結集する国鉄労働者が勢ぞろいし、組織拡大―JR体制打倒の決意を表明)


 国鉄闘争全国運動の6・7全国集会は大成功しました。速報版に掲載した動労千葉の田中康宏委員長、動労水戸の辻川慎一副委員長、国鉄闘争全国運動呼びかけ人の伊藤晃さん、動労千葉争議団の中村仁さん、国労闘争団の羽廣憲さんの発言と韓国鉄道労組ソウル地方本部のパクチョンソン本部長のメッセージに続き、集会での各発言の要旨を紹介します。集会にはトルコ・国際労働者連帯協会と星野文昭同志からのメッセージが寄せられました。愛媛県職労の中村圭司副委員長が団結ガンバローの音頭をとり、参加者はゼネストを実現する決意を固めました。(編集局)

開会あいさつ

通常国会での闘いが正念場
全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部執行委員 平山正行さん

 安倍政権は憲法改悪を進め、戦後70年の首相談話を発表すると表明し、集団的自衛権行使容認に伴う関連法の改正手続きに入っています。憲法9条の空文化を許してはなりません。
 労働者派遣法の改正案が提案され、さらにホワイトカラー・エグゼンプションの導入です。労働法制改悪を阻止するため共同の闘いを組織します。今年の通常国会での闘いが正念場です。
 安倍政権は原発再稼働を促進しています。福島第一原発事故が収束していない中で再稼働は絶対許せません。沖縄では名護市長、沖縄県知事が辺野古新基地建設の反対を表明しているにもかかわらず、無視しています。
 この情勢の中、動労千葉は反合理化、反外注化を掲げてストを打ち抜き8名の仲間を獲得しました。橋下打倒の闘いでは、港合同の仲間を中心に休日返上の闘いで大阪都構想を粉砕しました。
 関西生コン支部は15春闘で1万円の賃上げを3年連続で獲得しています。産業政策運動の前進、組織拡大、新会館建設を始め生コン支部50周年事業の成功に向けて頑張っています。一昨日、事務所にガサが入りましたが、これをはねのけ頑張ります。
 1047名解雇撤回へ、新たな闘いの構築が本集会の目的です。国鉄闘争全国運動の発展へ、組織拡大が重要です。新たな闘いに挑むことを確認しあいさつとします。

動労総連合を全国に

●動労千葉を支援する会・木更津
 動労千葉の田中委員長が本部の青年部長をされていたころから親交があり、動労千葉について、将来こういう労働組合が労働運動を領導していくという確信がありました。動労千葉のような闘いをしなければいけないと、地域で支援する活動を始め、特急廃止の問題を地域で広げる活動をしてきました。もっと広げていきたいと思います。

●動労千葉木更津支部
 CTS(千葉鉄道サービス)清掃部門から合計8名が動労千葉に加入してくれました。大変な決断だと思います。8名をどんなことがあっても守り抜きたい。それには組織拡大が一番です。

●CTSの組合員
 このたび動労千葉に加入しました。もっと勉強し、みなさんの力になりたいと思います。

●動労千葉鴨川支部
 ダイヤ改正で今、館山には平日、特急が1本も来ません。そういうダイ改提案があり、木更津支部を中心に反対集会を地域住民を巻き込んで行いました。150名以上の人たちに来ていただきました。これは日本全国で起こりうることだと思います。ローカル線が切り捨てられ、人が住めなくなり、田舎は死んでしまう。動労千葉はこれからも頑張ります。

●動労千葉佐倉支部
 2月26日の銚子地域集会は85名以上の結集で大成功しました。集会には商店街の従業員の方が店を閉めて来てくれました。特急が廃止されたら銚子は世間で言う破綻の市になる。絶対許せません。闘う労働組合があれば、世の中を変えられます。私もかばんに「一人は万人のため、万人は一人のため」って英語で書いてあるのを張って、日々乗務しています。最先頭で闘います。

●動労千葉幕張支部
 今年10月に外注化強行から3年目を迎えます。安全と労働者の生活、雇用を破壊する外注化でした。幕張の車輪転削業務では、担当者が指を落とす重大事故が発生しました。CTSでは安全にまともな仕事ができないのに、逆にベテランが出向を解除されてJRに戻されました。5月から、CTSのプロパー社員だけで転削業務を行っています。アントという牽引(けんいん)車で9両を連結して作業していますが、前後の安全確認もせず無線操縦で動かしています。考えられません。殺されてしまいます。必ず大事故が起こります。その時、責任を負わされるのはプロパー社員です。労働者を犠牲にする外注化は絶対に認められません。強制出向者やCTSプロパーの仲間たちを、仕事と一緒にJRに取り戻すために全力で闘います。CTSの清掃の仲間が幕張で3名加入してくれました。その人たちの労働条件を良くするために頑張ります。

●動労水戸 照沼靖功さん
 JRグループ全体で度重なる事故が発生しています。すべての原因は会社の安全に対する意識の低さ、安全管理に金をかけず営利優先という体制です。絶対に許してはいけない。JR東日本の社長は「お客様の死傷事故がなかったのは神様が助けてくれた」という声明を出した。鉄道の安全は、労働者一人ひとりが誇りをもって働いているから守られている。だから闘う労働組合が絶対に必要です。動労総連合を全国に建設し、それを青年が牽引していく力をつけたいと思います。

●動労水戸 會澤憲一さん
 動労水戸は来年30周年を迎えます。そのベストをつくりました!

●動労連帯高崎副委員長 漆原芳郎さん
 籠原ではダイ改以降、上野東京ラインの開業に伴って業務量がかなり増大しています。しかしTTS(高崎鉄道サービス)は業務量は増えていないと言う。清掃の組合員は要員増をかちとろうと闘いを進めています。構内運転も仕業検査も仕事は増えています。これを今後の闘争課題とし、組織拡大を目指します。

●動労西日本委員長 大江照己さん
 28年前の6月7日、動労千葉に続けと動労西日本を結成しました。
 組織拡大をみなさんの目の前で実現しています。どれだけうれしいことでしょうか。これからは若い、新しい労働者を獲得したいと思います。労働者の思いはひとつ。団結して全世界を変えよう。動労西日本、動労総連合は前面に立ちます。

●動労神奈川委員長 中村幸夫さん
 若い組合員が3月26日、ストライキで決起し、全国の支援で解雇を粉砕することができました。東日本環境アクセスは再び事件をデッチあげて組合員を解雇する策動をしています。それを絶対に阻止するため、ストで闘いたいと思います。

●動労神奈川の組合員
 神奈川の団結はおれに任せろ!

●動労神奈川の組合員
 解雇されそうになっていますが、一緒に闘っていきます。

●郡山総合車両センター 橋本光一さん
 福島の全員の力で動労総連合・動労福島を打ち立てる決意です。体制内労働運動の呪縛(じゅばく)から解放され本当に良い気分です。韓国鉄道労組、民主労総がやったゼネストを日本で実現しようではありませんか。その力で全原発廃炉、星野文昭さんの奪還を。

10万筆達成!解雇撤回判決を

不当解雇撤回まであと一歩
動労千葉顧問弁護団長 葉山岳夫さん

 国鉄分割・民営化は今や破綻しています。動労千葉・動労水戸を先頭とした国鉄闘争全国運動は、第2の分割・民営化と言うべき外注化の破綻を暴き出しています。
 国労本部は4・9政治和解で屈服し、「二度と解雇や不当労働行為を争いません」という証文を入れました。この4・9政治和解攻撃を国鉄闘争全国運動は階級的労働運動ではね返して決起しました。その闘いが、東京地裁・東京高裁に、動労千葉組合員のJR不採用は組合差別であり、JRに法的責任があることを認めさせました。解雇撤回まであと一歩です。
 この裁判で、JR不採用基準を策定したのは葛西敬之と井手正敬であり、それにJR設立委員会委員長で経団連会長の斎藤英四郎が加担したことを暴きました。
 解雇撤回・JR復帰を認めないのは明らかに不当判決です。動労千葉は上告し、国鉄闘争全国運動は9万6千筆の署名を6次にわたり提出しました。最高裁はこの闘いに直面して反動判決を出せず、長考の段階に入りました。解雇撤回・JR復帰の正義は明らかです。絶対に勝利しましょう。
 戦争法案と現代の治安維持法案を粉砕し、安倍戦争・改憲政権を打倒するゼネストへ、動労総連合を全国に結成することがポイントです。
 弁護団は皆さんと団結をますます固くし、徹底的に闘いぬく決意です。

オルグを中途半端にしない
国鉄闘争全国運動・東京東部の会 米山良江さん

 全国の力で10万筆を達成した。本当に良かったですね。1047名解雇撤回闘争はこれからが本番です。
 国鉄闘争全国運動・東京東部の会は、月1回の学習会を力に、署名に精力的に取り組んできました。私が特に力を入れたのは労組回りです。オルグを中途半端にしないことを心がけてやってきました。連合メーデーで組合として署名に取り組むと約束してくれた労組には、組合事務所を訪ね、6月7日までに10万筆達成を目指して取り組んでいると熱く訴えました。その組合は先日、155筆を送ってくれました。
 本部が4・9政治和解に賛成している労組にも行き、労働組合についての真剣な話し合いになりました。街頭署名でも安倍への怒りが噴出しています。署名で出会った女性が集会に来ています。
 動労総連合とともに国鉄闘争全国運動を労働組合の闘う結集軸に飛躍させ、安倍の戦争・改憲を打ち破りましょう。

連帯あいさつ

都構想粉砕し橋下を倒した
全国金属機械労組港合同委員長 中村吉政さん

 この間、橋下大阪市長による労働組合破壊攻撃に対して全国のみなさんから多大なご支援をいただいて参りました。厚く御礼申し上げます。
 国鉄全国運動は6年目になりました。被解雇者のみなさん、そして被解雇者を支えてこられた多くのみなさんに敬意を表します。全国運動の意義は1047名の解雇撤回だけでなく、反戦平和を基軸とした、働く者の、あるいは人間の尊厳を問う闘いであると思います。1047名の闘いとともに、JR資本の住民の命を軽視した企業方針にメスを入れて、公共交通機関の社会的責任をまっとうさせ、再び尼崎の惨事が起こらないような運動を進めていきたいと思います。
 5月17日の住民投票で橋下市長や大阪維新の会が進めてきた大阪都構想は否決され、市長退陣と政界からの引退をかちとりました。
 大阪都構想は、本来、区議会とか市議会で否決されたしろもので、住民投票されるはずはなかったんですが、橋下・松井が安倍・菅と密約を結び、公明党が方針転換して急遽(きゅうきょ)、投票がされました。
 最終日まで運動をして、私たちの地域では1万6千票の差をつけて反対をかちとってきました。もし賛成になっていたら、今大きな問題になっている安保論議がとんとん進んでいくんじゃないかなと思います。大阪の闘いが安倍政権にブレーキをかけたのではないかと思います。

全島ゼネストが今こそ必要
国鉄闘争全国運動呼びかけ人/沖縄県北中城村議 宮城盛光さん

 「復帰」43年5・15沖縄闘争は大勝利をかちとりました。私たちは民主労総のゼネスト決起と固く連帯し、「オール沖縄」をのりこえる全島ゼネストを真正面から訴えて闘いぬきました。5・17県民大会では、集まった3万5千人に総計5万枚のビラをまききりました。全島ゼネストを真っ向から訴えることで、沖縄の労働者階級の怒りと結びついたのです。
 沖縄は今、安倍政権の昨年7・1集団的自衛権行使容認の閣議決定で戦争する国へ踏み出したこと、また今の国会での戦争法案、辺野古新基地建設、さらには基地の島、貧困の島、非正規の島という沖縄の現実への怒りが巻き起こっています。沖縄の現実を根本からひっくり返していく闘いが求められています。それが全島ゼネストです。
 もう一点、報告したいことは星野文昭さんの絵画展の大成功です。全島ゼネストの中で星野さんを取り戻しましょう。沖縄闘争は三里塚と固く団結して闘います。
 動労総連合を先頭とする、闘う労働組合の登場が一切の情勢を決する時代に入っています。ともに闘いましょう。

原発再稼働の安倍許さない
福島診療所建設委員会呼びかけ人 佐藤幸子さん

 私は川俣町出身です。川俣町の一部は避難地区に指定されています。その中に、震災後、焼身自殺をされた方がおりました。4年たって初めて線香を上げに行って参りました。遺族の方とお話をし、原発事故の被害はこういうところにもあるとあらためて感じました。
 その地区の子どもたちは、同じ町内の学校の校舎を間借りして学んでいます。避難地域に指定された子どもたちにはたくさんの激励のお手紙や物資が運ばれます。もともといた子どもたちには何ひとつ来ません。子どもたち同士が分断されるんです。これも原発事故の被害じゃないですか! 子どもたちにこんなしわ寄せをして、それでもまだ原発を再稼働させようとしているんですか。
 福島では127人の子どもたちが甲状腺がんの疑いと発表されました。県民健康調査検討委員会は「放射能との因果関係は認めにくい」と言い続けています。ありえません。安倍政権、日本をこのままにしておくわけにはいかないです。これからも一緒に団結して、子どもたちを守るために頑張っていきましょう。

戦争・改憲阻止1千万署名を
許すな改憲!大行動代表呼びかけ人/弁護士 高山俊吉さん

 戦後史の大転換点が来ている。安全保障法案のコアは何か。集団的自衛権の行使容認の閣議決定の中で、新3要件と称する憲法9条改悪のクーデター的な暴挙が行われた。戦争を始めるぞ、という宣戦布告と、それを絶対に許さない、という私たちの対決の構造にあります。新3要件が守られるかという議論、個別的自衛権で処理できるといった議論を許してはいけない。安倍戦争内閣の改憲政策を絶対許さないという立場に立ちきることが必要です。7月5日の安倍倒せ大集会にぜひ結集していただきたい。
 もう一つ申し上げたいことは戦争に絶対反対、改憲を許さない1千万署名運動を始めたいということです。桜井よしこは自民党の改憲方針に従って、国民運動、署名運動を始めると言っている。それに対して本当の署名運動を起こしたい。
 あのビキニ環礁の核実験後に杉並の主婦から始まった署名運動に学び、一気に大運動を起こしたい。3千万の署名を集め、全世界から6億7千万の署名が集まった。労働組合の闘いと、それを支える多くの人民の基礎をつくる力が一緒になった時に、一気に闘いが爆発する。私たちがその決断をした時に確実にその勢いが実現できる。全国の国民が決起する、その先頭に私たちがこの機会に立ち上がろう。

決意表明

●中野区職員労働組合 北島一恵さん
 杉並区丸ごと民営化計画反対、児童館全廃許すなの闘いが激しく闘われています。児童館廃止は国鉄の第2の分割・民営化とまったく同じ攻撃です。自治体業務をすべて民営化・外注化し、政府、JR、大資本が先頭に立って地域を丸ごと壊していく攻撃です。
 勝敗を決めるのは民営化絶対反対の闘う労組をつくること。絶対できます。公務員バッシングは絶対に打ち破れます。

●三浦半島地区教職員組合の教育労働者
 5月の三教組の大会では「参加・提言・改革」の連合路線か絶対反対の階級的労働運動路線かをめぐり闘いぬきました。
 具体的課題は一つは民営化と非正規化です。私の職場で臨任の教員が解雇されました。体制内は組合は何もできないと言い放ちました。分会は修正案と特別決議をもって大会に臨み、非正規職撤廃を焦点に押し上げました。もう一つは、体制内による学校事務の共同実施方針です。事務職員の青年が、大会で怒りの発言に立ちました。
 切り開いた大流動情勢を、次は組織拡大の闘いに転換する決意です。

●合同・一般労組全国協議会 東京北部ユニオン
 合同・一般労組全国協議会は国鉄闘争全国運動と一体となって前進してきました。
 警視庁公安が障害者就労支援事業所、オープンスペース「街」(まち)と東京北部ユニオンに大弾圧を行ってきました。合同労働運動の前進への破壊策動であり、安倍政権の治安弾圧です。弾圧への回答は全国運動をさらに発展させ、動労総連合を全国につくることです。ストライキの打てる労働組合を続々とつくり、日本でのゼネストを実現したいと思います。

●全日本学生自治会総連合委員長 斎藤郁真さん
 6月15日の国会デモへの決起を呼びかけます。この間、全学連は京都大学と沖縄大学で内容の深い、歴史的な自治会選挙に勝利しました。学生運動の新しい歴史をつくる突破口が開かれました。
 安保国会をめぐる決戦、6月15日の国会デモは本当に大きなものにしたい。7〜8月、安倍政権への激しい怒りが日本中に吹き荒れていく。その怒り、思いに応える闘いをしたい。日本からゼネラルストライキを切り開く闘いの先頭に、私たち全学連も立ちます。

行動方針

自信をもって職場、地域に
国鉄闘争全国運動呼びかけ人/ス労自主委員長 入江史郎さん

 10万筆署名を達成しました。われわれは大したもんです。しかし1047名解雇撤回闘争は判決で決まるわけではありません。職場、地域、全国の闘いが決します。自信をもって職場、地域に戻り闘おう。11月労働者集会に向け昨年を2倍、3倍する国鉄集会を全国各地・全産別で取り組んでほしいと思います。

閉会あいさつ

働く者に労働現場とり戻す
国鉄闘争全国運動呼びかけ人/世田谷地区労顧問 花輪不二男さん

 高山俊吉弁護士が訴えた戦争・改憲阻止の署名について、私からも運動への協力を訴えます。
 これからが新たなステージ、新たな運動の展開です。
 第一に、国鉄闘争1047名解雇撤回、民営化・外注化を阻止し、働く仲間の手に労働現場を取り戻そう。
 第二は、すべての職場から無権利・使い捨ての非正規労働者をなくし、闘う労組を組織しよう。
 第三は、沖縄や反原発闘争の仲間とともに国鉄闘争全国運動を広げ、韓国・民主労総を始め新自由主義と闘う全世界の労働者と団結しよう。
 最後に、解釈改憲と戦争政策を進める安倍反動内閣は打倒しよう。
 今日の熱気を各職場、地域、学園に持ち帰り、ここに結集できなかった仲間にも呼びかけて、団結の輪、闘いの輪を広げましょう。

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