「50年史」と私 『現代革命への挑戦』を読んで 今を闘い歴史の継承者に 山本 進

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週刊『前進』08頁(2682号06面04)(2015/05/25)


「50年史」と私
 『現代革命への挑戦』を読んで
 今を闘い歴史の継承者に
 山本 進


 数多くの同志が闘い切り開いてきた階級闘争の到達地平がここにある! 50年史を武器に、階級的労働運動と国際連帯の力でプロレタリア世界革命をかちとりましょう!

尼崎事故の衝撃

 私は2001年に党に結集しました。当時は、国鉄1047名解雇撤回闘争を破壊する「4党合意」に国労本部が屈服し、JRにおける業務外注化・非正規職化が本格化されていく時期でした。それは、安全を破壊しつくして05年4月25日の「尼崎事故」(JR福知山線の電車脱線で107人の乗員・乗客が死亡した大事故)へと行き着きます。
 私は当時、大阪市立大学の学生でしたが、同級生も1人命を落としたこの事故に大きな衝撃を受け、JR資本と、それに屈服する体制内労組に激しい怒りを覚えました。
 この尼崎事故に対して動労千葉は、JR体制を徹底弾劾し、レール破断などの危険箇所で減速する「安全運転闘争」を打ち抜き、破断レール交換を資本に強制するという大勝利を実現しました。
 「事故の一切の原因は資本にある」「犠牲者から運転士を除外し、彼に責任を押し付ける資本と体制内労組を絶対に許さない」。動労千葉が繰り返し発する怒りの声は、まさに私自身の声でした。すべての労働者・学生の声でした。それをストライキで資本にたたきつけ、新自由主義攻撃を打ち破る動労千葉の団結こそ、私の目標となりました。『俺たちは鉄路に生きる2、3』を何度も何度も読み返し、3桁に近い学生と学習会を積み重ねていきました。それは、戦後革命から続く階級闘争の全歴史が動労千葉の闘いに生き生きと脈打っていることをつかむ過程でもありました。

党の革命の地平

 現在を最も能(よ)く闘う者こそ歴史の真の継承者となる。その対極で「動労千葉特化反対」を絶叫し、新自由主義の現実と闘うことから逃亡した「5月テーゼ反対派」を打倒した06〜08年「党の革命」は、階級的労働運動路線を全党のものにする決定的な地平を切り開きました。
 私が所属した関西地方委員会の労働者同志たちは、急速に階級の指導部へと前進・飛躍を開始しました。「5月テーゼ反対派」のもとで抑え込まれてきた同志たちが、「人が変わったように」次々と職場で資本・体制内の支配に絶対反対の決起をたたきつけ、新たな仲間を獲得し、階級的団結の組織者となっていきました。
 徐々に、国鉄決戦がこの飛躍を準備してきたことが分かってきました。「党の革命」を牽引(けんいん)した国鉄の同志たちは、国労か動労かという体制内派の用意した垣根を越え、分割・民営化に立ち向かい、革命をかちとる執念を燃やして現場に立ち続けてきました。資本・国家権力、民同・革同からカクマルまで、あらゆる勢力を相手取っての死闘戦の中で、労働者階級として、党として、絶対に譲れない原則と路線を強固に形成してきました。以前は「頑固」で「偏屈」に見えた国鉄戦線の同志たちは、「本当に苦しんでかちとった」階級的原則=生きたマルクス主義を全党のものにする闘いを猛然と展開していきました。
 「党の革命」は、動労千葉の闘いが国鉄戦線をはじめ全党の同志たちの必死の闘いによって生み出された最高の地平であることをハッキリさせました。

法大弾圧と闘う

 私自身はこの「党の革命」と同時に開始された法大闘争の中で、絶対反対を貫き、階級的団結を生み出していくことに挑戦してきました。
 延べ126人の逮捕という国家権力との激突を通して生み出された法大文化連盟の革命的決起は、全国学生の団結を真によみがえらせ、京大・広大・沖大での自治会再建へと結実しました。さらに、法大闘争は、闘う弁護士をはじめあらゆる層の人びとを引きつけ、革命の隊列に獲得していきました。鈴木達夫・法大弁護団長を候補に推し立てて挑戦した都知事選、衆院選も、国鉄決戦および法大闘争がかちとった決定的地平です。
 何より法大闘争は、デッチあげ無期攻撃に対する星野文昭同志の存在と闘いを全国学生の中に位置付けました。私も含めたすべての学生が、法大弾圧に対して「星野同志のように」「星野同志とともに」を根底に据えて完全黙秘・非転向で闘い抜きました。私たちは70年安保・沖縄決戦の切り開いた地平と、それを最も体現する星野同志の存在を自らのものにしていきました。
 党結集以来の闘いで私が実感したのは、今、自分たちが決然と立つことが、団結を、究極的には革命を生み出す最大の根拠だということです。それは同時に、労働者階級の先達(せんだつ)、そのすべての闘いを継承することでもあります。
 党と労働者階級の歴史は、今を最も能く闘う者にこそその真価をもたらす。大恐慌と戦争の情勢下、労働者人民が生きるための闘いに決起する今こそ、『現代革命への挑戦』と機関紙『前進』が広く、深く労働者階級を捉えることが求められています。ついに開始された「動労総連合の全国建設」と一体で、すべての同志が今を闘い、「現代革命への挑戦」を全人民に提起しましょう!
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