5月沖縄闘争の勝利引き継ぎ 6・15国会デモで戦争法粉砕を 革共同中央学生組織委員会
週刊『前進』08頁(2682号05面01)(2015/05/25)
5月沖縄闘争の勝利引き継ぎ
6・15国会デモで戦争法粉砕を
革共同中央学生組織委員会
(写真 沖大自治会の赤嶺知晃委員長を先頭にキャンパス集会を打ち抜き、沖大生と全国学生は学内デモから那覇市内デモへ飛び出した【5月18日】)
5月沖縄現地闘争は偉大な勝利をかちとった。それは安倍政権に大打撃を与えたのみならず、韓国・民主労総ゼネストに無限の連帯を示し、階級的労働運動潮流と全学連が日本の地でゼネストを実現していく決意と路線を鮮明にさせることによって、プロレタリア世界革命の展望を開いた。安倍が引き起こそうとしている戦争は「1%の支配者のための戦争」だ。大学ストとゼネスト、プロレタリア革命こそ戦争を止める道である。沖縄大と京都大の学生自治会執行部選挙の勝利をかちとり、6・7国鉄集会から6・15国会デモへ突き進もう!
ゼネスト―世界革命の展望を開いた沖縄闘争
辺野古新基地建設絶対反対の「沖縄の怒り」は、安倍政権および日本帝国主義との非和解的な激突をやり抜くことで、必ず全島ゼネストへと発展していく。階級的労働運動と学生運動の沖縄・全国における拠点建設で、「県民大会3万5千人の怒り」は沖縄―本土を貫く百万千万のゼネストに拡大していく。そうした「ゼネスト指導部」として、動労千葉と動労水戸、沖縄IJBS労組を先頭とする階級的労働運動潮流、沖縄大学学生自治会を先頭とする全学連の隊列が登場した。青年労働者・学生の人生をかけた決起と訴えが、3万5千人の県民大会参加者と130万県民の心を揺さぶり、1971年の全島ゼネストの〝階級の記憶〟をよみがえらせた。「ゼネストやって戦争とめよう!」「解雇撤回・基地撤去」のデモコールが歓呼の声で迎えられ、新たな決起を陸続と生み出した。
この対極で反動的姿をさらしたのが「オール沖縄」を呼号する勢力だ。県民大会で翁長雄志沖縄県知事は、「日本の安全保障は日本国民全体で負担する気構えがなければ、沖縄のほとんどの県民に負担をさせておいて日本の国を守ると言っても、仮想敵国から日本の覚悟のほどが見透かされ、抑止力から言ってもどうだろうか」「日米安保体制=日米同盟というものはもっと品格のある、世界に冠たる誇れるものであってほしい」と発言した。20日の記者会見でも「自民党出身だから日米安保の大切さはよく分かる」などと述べ、すべての基地と戦争をなくすという労働者人民の決意、本土―沖縄の団結、国際連帯を全否定する安保推進勢力としての本性をあらわにした。現実に進む戦争法攻撃への怒りもまったくない。この翁長を担ぎ上げて応援運動を組織し、労働者・学生の根底的決起をブルジョアジーと一体となって圧殺しているのが、社共などの既成勢力だ。これと真っ向から対決しのりこえる実践として沖縄闘争は闘われた。
当局の妨害許さず沖大構内集会とデモを実現
県民大会3万5千人決起と全島ゼネスト情勢をキャンパスに持ち込み、学生自治会拠点を強固に打ち立てる闘いとして、5月18日の沖大学内集会と那覇市内デモが打ち抜かれた。沖大自治会の赤嶺知晃委員長と盛島琢允副委員長を先頭に昼休みのキャンパス中央中庭集会が沖大生の圧倒的な注目と合流によってかちとられ、戦闘的な学内デモを貫徹した。沖大当局の集会破壊策動はすべて無力化された。沖大生と全国学生のデモ隊はそのまま市内デモへと飛び出し、市民との結合を実現しながら、ものすごい高揚感をもって与儀公園までのデモをやりきった。キャンパスにおける力関係は劇的に転換した。昨年5月、初の沖大キャンパス集会に恐怖した当局は、学生証チェックを強行し、教職員のみならず一部学生まで組織して「帰れコール」をやらせたが、今年は何の妨害もできず、反動教授と職員どもが集会を恐る恐る観察することしかできなかった。すばらしい開放感が構内にあふれた。
当局は昨年の沖大集会後に「今後は各講義において『労働運動と学生運動の力で沖縄を〝国際連帯=革命の島〟へ』と主張する団体と、沖縄の大衆運動、市民活動との異質性について丁寧に学生のみなさんに伝えていきます」なる掲示物を出したが、今年は全島ゼネスト情勢に圧倒されて「反社会的団体等に注意を」という無内容な数枚の看板を弱々しく出すことしかできなかった。
沖大当局=仲地博学長体制は、新基地建設への怒りの爆発と民主労総ゼネストにうちのめされ、沖大自治会=赤嶺委員長体制の1年間の不屈の実践で粉砕されている。自治会は「戦争か革命か」の時代認識を基盤に法大闘争との一体性を貫き、「一人の決起」と団結への無限の希求が大学全体を揺り動かすという確信に燃えて闘ってきた。
わずか3年前、沖縄に一人の全学連活動家もいなかった。闘いは「たった一人」から始まった。そこからマル学同沖大支部と沖大自治会を再建し、ついに今年、沖縄学生運動史の転換点となるような闘いを実現した。
昨年、われわれは以下のように宣言した。「沖大自治会は、安倍政権の集団的自衛権行使容認攻撃と対決し、日帝の新たな侵略戦争と改憲攻撃を粉砕する主体として歴史の表舞台に登場した。沖縄学生の戦争反対の意志の結晶だ」「沖大自治会再建は、『第二の法大』と言えるような、学生の主体性の圧殺に血道を上げる沖大当局との非和解的激突に勝ち抜いてかちとられた」「『リベラル』『新基地建設反対』を標榜(ひょうぼう)してきた沖大・仲地学長体制は、学生の主体性の圧殺者=戦争翼賛者の本性をあらわにした。……沖縄の体制内勢力の唱える『オール沖縄』論や『沖縄独立』論、『構造的差別』論は一つに、基地と貧困の存在を前提化・固定化し、それを『飯のタネ』にして生きていくということだ。二つに、本土―沖縄―世界の労働者・学生の団結を否定し、分断することだ。三つに、ブルジョアジーの一部と結びつくことで、資本と非和解(絶対反対)で闘う労働運動・学生運動を圧殺することだ。総じて社会変革の主体としての労働者・学生の存在を抹殺していることだ。そうしたエセ『リベラル』の〝掃きだめ〟として沖大当局がある」「再建された沖大自治会は、動労千葉労働運動と法大闘争の革命性、路線的純粋さ、大衆運動的激しさを持って力強く発展していく。かつて70年安保・沖縄闘争で、全軍労牧港支部青年部(牧青)と並んで、沖縄学生運動は決定的主体として闘った。その誇りを取り戻し、反革命カクマルをなぎ倒し、沖大自治会は琉球大や沖縄国際大をはじめ沖縄2万学生総体を獲得し成長していく」(本紙2634号)。この全内容がどんどん物質化している。
5・18集会の大高揚を引き継いで、沖大自治会執行部選挙が大衆的決起をかちとりながら前進している。沖縄学生運動の主導勢力としての登場、6・15国会デモへの巨万学生の決起、全国学生運動の歴史的大爆発への道が明々と指し示された。
大学自治会選に勝利し 全学ストで戦争阻止へ
6・15国会闘争に向かって訴えたいことは一つに、安倍が起こそうとしている戦争が「1%の支配者のための戦争」である本質を暴ききることだ。「5・14安保法制閣議決定」への怒りは高まっている。NNN(日本テレビ系)が5月18日に発表した世論調査で、安倍政権の支持率は43・5%で2度目の就任以来最低。安保法制による自衛隊の軍事活動拡大を「支持しない」が53・9%(「支持する」は32・6%)、集団的自衛権行使を「よいと思わない」が55・2%(「よいと思う」は26・3%)。安倍はますます追い詰められていく。だから「自衛戦争」イデオロギーをより強く呼号していく。ここに最大のペテンがあり、敵の弱さがある。安倍は閣議決定後の記者会見で「自衛隊発足以来、今までにも1800名の自衛隊員の方々が、様々な任務などで殉職されておられます」と言い放ち、これから自衛隊を殺し殺される侵略戦争に全面参戦させると宣言した。断じて許せない。「隊員が殺し、殺される、血なまぐさい話が避けられている」(陸上自衛隊幹部、東京新聞5・15付)、「今後は殉職するケースも出るだろう。自衛官になる若い人は、以前より覚悟が必要になる」(陸自北部方面隊幹部、同)。兵士の反乱も不可避だ。青年・学生はブルジョアジーのために死んではならない。革命に生きよう。
二つに、大学ストとゼネスト、プロレタリア革命こそ戦争を止める道だということだ。「オール沖縄」勢力の最大の犯罪性は、日米安保と資本主義体制の存続を容認し、怒りと闘いをその枠内に押しとどめようとしていることだ。つまりゼネストと国際連帯への敵対勢力であることだ。しかし時代は革命情勢だ。日米安保粉砕―安倍打倒、プロレタリア革命を実現し戦争をなくそう。
三つに、沖縄大(5月26日まで)と京都大(6月5日まで)の学生自治会執行部選挙の勝利が決定的である。韓国ゼネストと沖縄全島ゼネスト連帯、戦争法粉砕と安倍打倒の闘いの指導部を新自由主義大学のど真ん中に打ち立てることが、6・15闘争の巨大な突破口となる。
最後に、大衆運動の高揚の中で、首都圏・東京を中心に党派闘争に勝ち抜いて、マル学同中核派とその指導部を強固に建設していこう。日共スターリン主義反革命やあらゆる中間的勢力を大衆闘争の現場で打倒し、日本学生運動の政治的・運動的統一をかちとる5~6月決戦としよう。全国の学友は、6・7国鉄集会から6・15国会デモへ団結して攻め上ろう!