JP労組大会へのアピール 「第2の郵政民営化」粉砕へストで闘う拠点建設しよう

週刊『前進』08頁(2682号03面02)(2015/05/25)


JP労組大会へのアピール
 「第2の郵政民営化」粉砕へストで闘う拠点建設しよう

(写真 5・1メーデーで郵政非正規ユニオンが日本郵便との団体交渉に先立ち東京・霞が関の本社前で抗議行動)


 JP労組第8回定期全国大会が6月17〜19日、金沢市で開催される。5月15日、安倍は安保法制関連法案を国会に提出した。再び侵略戦争を許すのか、ゼネストで安倍と資本家階級を打倒するのかの歴史的決戦が開始された中での大会である。全国で闘う仲間が代議員選挙を一個の権力闘争として闘いぬいている。大会へ向けた郵政労働者の課題を明らかにしたい。

ゼネストで戦争と改憲の安倍・西室倒せ

 第一は、戦争へ突き進む安倍打倒へ、郵政労働者が総決起することである。
 世界大恐慌の深まりと帝国主義間・大国間争闘戦の激しい展開の中、今や日帝経済は破局の危機に突入しつつある。国の借金は1053兆円でGDPの226%に達し、世界最悪だ。日銀が大量の国債、株を買う異常事態であり、国債暴落は時間の問題となっている。労働者の生活費である年金やゆうちょ銀行・かんぽ生命の公的資金で株を買い支える「官製相場」が崩壊するのは時間の問題だ。労働者人民の「生きさせろ」の闘いが戦後革命期をも超えて爆発しようとしている。安倍は日帝経済の破局の急接近に追い詰められ、他方で不可避にわきおこる労働者階級の決起を恐れ、生き残りをかけて戦争へ突き進もうとしている。
 日本郵政社長・西室泰三は安倍の戦後70年談話を検討する21世紀構想懇談会の座長として、日帝のアジア侵略の歴史を否定し謝罪を拒否し、安倍の新たな戦争宣言を全面的に支えようとしている。カネのためなら労働者の生活や安全を何の痛みもなくぶち壊して恥じない連中が、労働者同士を戦争で殺し合わせようとしているのだ。攻撃の本質は、安倍が繰り返し述べているように日帝の「戦後レジームからの脱却」であり、日帝が自ら戦争をやり革命を圧殺する体制を築くことにある。西室は安倍とともに労働者階級に襲いかかろうとしているのだ。安倍・西室を労働者の怒りで絶対に打倒しよう。
 沖縄では辺野古新基地建設に反対し労働者人民が全島ゼネストへ決起を開始している。韓国では民主労総が民営化・労働法制改悪を進めるパククネ政権を打倒するゼネストに立ち上がっている。4月に開始したゼネストを拡大し、6月の第2波ゼネストへ突き進んでいる。全国の郵政労働者は韓国・沖縄のゼネストと連帯し、職場から戦争法案粉砕のストライキに断固として立ち上がろう。

労働者に一層犠牲を強いる3社株式上場

 第二は、今秋に予定されている日本郵政・ゆうちょ銀行・かんぽ生命3社の同時株式上場=第2の郵政民営化攻撃に対し、職場から反撃の闘いに打って出ることだ。
 郵政民営化が破綻し、それに対する日帝の総括がこの第2の郵政民営化攻撃なのである。それはJR東日本の3・14ダイヤ改定=第2の分割・民営化と一体の、安倍・葛西敬之(JR東海名誉会長)・西室ら支配階級中枢の意思そのものだ。
 日本郵政の中期経営計画は2017年度までに2兆円規模の投資を盛り込むとし、オーストラリア物流大手トール社の買収などの大型投資と同時に、ゆうちょ銀行のリスク投資拡大で収益改善を急ぐとしている。西室はアベノミクスを支える最右翼として登場し、株高を演出するために労働者人民の貯金・保険まで株につぎ込み、破産させようとしている。これは犯罪行為そのものだ。
 郵政民営化は今や完全に破綻した。どこの局でも郵便をまっとうに配達することができなくなっている。全国の郵政職場は非正規職化が進み、極度の人員不足と慢性的な超勤地獄が、もはや限度を超えるまでになっている。そのために郵便事故や労災が多発し、交通事故が一つの局でひと月に3〜4件も発生。過労による労働者の死亡も起こっている。これらはどれも特殊な例ではない。郵政労働者が直面しているのは「安心して働くこともできない。生きていけない」という現実だ。
 株式上場は、この上にさらに極限的なリストラ・合理化で団結を解体し安全を崩壊させ、労働者を生きられない現実へたたき込むということだ。破産した新自由主義を、労働者への極限的な犠牲の集中でもっと凶暴に進めようということだ。断じて許せない!
 一例をあげれば次のようなことが始まっている。東京の銀座局で6月に強行されようとしている集配課の「組織改正」で、要員不足問題に関して計画書は卑劣にも「現行の要員をフル活用し、要員不足を解消する」と言い放っている。〝絶対に人は増やさない。労働者は死んでもかまわない。安全などどうでもいい〟ということだ。要員不足問題の「解決」など論外とし、逆にそれをテコに9割非正規職化を進めようというのだ。
 しかし、郵政労働者は必ず反撃に立ち上がる。
 この3月、日本最大級の集配拠点の新大阪局で解雇攻撃に大反撃がたたき付けられた。関西合同労組に結集する仲間は雇い止め解雇攻撃に対して3波のストライキを敢行し、その最中に新たな組合員が結集し、団結を一層強固にしている。
 11年6月に結成された郵政非正規ユニオンは全国の職場に闘いを広げ、「拠点職場をつくり、ストライキの打てる組合になる」と5年目の闘いに突入しようとしている。銀座局の仲間も職場で超勤拒否、反合・安全保安闘争へ断固踏み出した。
 現場の労働者が団結して闘えば、必ず職場の状況を変えることができる。株式上場=第2の郵政民営化攻撃に大反撃をたたき付けよう。

JP労組本部打倒し、闘う労組つくろう

 第三は、今こそ連合JP労組本部を打倒し、職場にストライキで闘う労働組合をつくり出すことである。
 安倍の戦争と民営化との闘いは、職場を資本や体制内勢力が制圧するのか、労働者の側が握るのかに勝敗がかかっている。4大産別と合同一般労組こそその主戦場だ。
 闘いは、革命派が屹立(きつりつ)し、職場に闘いの旗を打ち立てることから始まる。戦争への突進と、第2の郵政民営化攻撃に対し、現場では「本当に戦争になってしまう」「病気で倒れる。自分が事故の当事者になる」という不安と危機感、怒りが広範に渦巻いている。この意識と結びつき、粘り強く団結を固めて『前進』フラクションに組織し、闘う支部・分会を全国の職場につくり上げよう。青年を先頭に、郵政非正規ユニオンの一層の強化・拡大を実現し、ストライキを打てる組合に飛躍しよう。
 21世紀のプロレタリア革命を切り開く闘いとして「動労総連合を全国に」を全党の力で推進しよう。その闘いと心を一つに団結して、全面外注化阻止と被曝労働拒否を貫く、動労千葉や動労水戸のような労働組合を全国の職場・地域につくり出そう。全国の郵政労働者は反合理化・運転保安闘争を職場実力闘争として復権させ、その先頭で闘おう。この力で、韓国民主労総と固く結び、沖縄・本土を貫くゼネストに突き進もう。
 当面する最大の闘いは6・7国鉄集会の大結集を実現することだ。郵政労働者は日比谷公会堂を満杯にする闘いを先頭で担おう。青年労働者、正規職・非正規職が一体となって闘う階級的労働運動派の職場権力を打ち立てよう。
 これらすべての課題の実現に向け、JP労組大会へ勇躍として躍り込もう。
〔革共同全逓委員会〕

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