知る・考える用語解説 労農同盟/バブル経済

週刊『前進』10頁(2680号05面04)(2015/05/04)


知る・考える用語解説
 労農同盟/バブル経済

労農同盟-革命勝利への階級的な基礎

 労働者階級と農民階級の政治的同盟関係をいう。レーニンがロシア革命時に提唱し、当時のロシアの人口の8割以上を占める農民が、労働者階級と一緒にプロレタリア革命の主体的担い手となって立ち上がった。労働者代表ソビエトと並んで、農民代表ソビエト、兵士代表ソビエトがつくられ、革命過程とその後の闘いを進めていった。
 労働者は生産手段をまったく持たないが、農民は土地という生産手段を持っている小ブルジョアジー(小生産者・小所有者の階級)である。異なる階級の労働者と農民が同盟関係を結び、プロレタリア革命をともに闘うことはそう簡単なことではない。だがそれは、プロレタリア革命の勝利にとって絶対不可欠な階級的基礎である。労働者人民の生活に必要な食糧の確保のためだけでなく、資本主義に代わる新たな社会(共産主義社会)建設にとっても重要な要素だからである。労農同盟の形成なしに、階級社会の歴史が生んだ「都市と農村との対立」を、最終的になくしていくことはできない。
 革共同はレーニンの労農同盟論を継承し、発展させる立場に立っている。三里塚闘争の中で形成された反対同盟農民と動労千葉との労農連帯は、その中心軸となるものだ。この労農同盟をさらに大きく、強く発展させていこう。

バブル経済-実体経済と離れマネー膨張

 バブルとは英語で「あわ」「あぶく」のこと。金融・マネーの投機活動によって、株価や不動産の価格が実体経済の規模とかけ離れ、異常なまでに膨張する経済の危機的な状態がバブルである。
 資本主義の自由主義段階では、金本位制のもとで金(きん)という裏付けが存在し、マネーの供給量は一定程度、制約されていた。しかし独占と金融資本が支配的な帝国主義段階となり、とりわけ1929年大恐慌と30年代危機の中で金本位制が崩壊すると、金融と実体経済は乖離(かいり)する傾向が強くなった。
特に過剰資本・過剰生産力の矛盾が爆発した1974〜75年恐慌以降、帝国主義は実体経済からの利潤の創出に困難をきたし始める。そこで新自由主義の登場のもと、全面的な金融自由化を進め、経済のバブル化を繰り返し、主要に金融面の収益で資本は延命するようになった。
 1986〜91年の日本の不動産バブルはバブル経済の一つの典型である。さらに、アメリカのITバブルに続く住宅バブルとその破産は、今次大恐慌の引き金を引いた。パリバ&リーマン・ショックを前にした世界の金融経済の規模は、実に実体経済の3倍を超えていた。
 しかし現在、またも日米欧の超金融緩和で、新たな株価バブルが日米を先頭に生み出され、その破裂が迫っている。
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