戦争法粉砕へ総決起を 戦争を拒否し革命に生きよう 5・15沖縄―6・15国会デモへ 革共同中央学生組織委員会

週刊『前進』10頁(2680号05面01)(2015/05/04)


戦争法粉砕へ総決起を
 戦争を拒否し革命に生きよう 5・15沖縄―6・15国会デモへ
 革共同中央学生組織委員会

(写真 「安保・戦争法を阻止するぞ!」「新ガイドライン粉砕!」。全学連を先頭に翼賛国会に怒りをたたきつけた【4月28日 国会議事堂前】)


 「激闘・激動の4月決戦」は革命の展望を明々と示した。一方での、日帝・安倍政権の戦争法案への突進。他方での、韓国・沖縄でのゼネスト情勢。「戦争か革命か」が問われる情勢下で4月新歓決戦と4・28沖縄デー闘争を闘った全国学生運動にとって、5〜8月は安保法制の国会成立を実力阻止する正念場だ。全人民の先頭で戦争阻止の荒々しい学生デモ隊を登場させよう。5月沖縄現地闘争と6・15国会デモに立とう。

4・28反戦闘争で安保国会決戦開く

 4・28闘争は一つに、4・24韓国・民主労総ゼネスト決起、および4・26杉並区議選での北島候補の2千票獲得の闘いと一体でうち抜かれた。「ゼネストに戦争を止める展望がある! ゼネストで安倍を倒そう!」
 全学連は確信も固く杉並区議選に決起し、韓国―杉並での勝利感を横溢(おういつ)させて4・28闘争に立った。
 二つに、安倍政権への天を衝(つ)く怒り=沖縄全島ゼネスト情勢と連帯して闘われた。
 2月22日のキャンプ・シュワブ前抗議集会での2人の不当逮捕、3月21日の名護市瀬嵩(せだけ)での3900人集会、4月5日の菅官房長官と翁長沖縄県知事の会談、同17日の安倍首相と翁長知事の会談を契機に、現地は急速に革命化している。
 4月21日付の朝日新聞世論調査では、沖縄県民で「『辺野古移設は唯一の解決策』という政府の説明に納得しない」が72%、「納得する」はわずか19%だ。沖縄での安倍政権支持率は28%(不支持率は52%)。2年前の同調査で、沖縄現地で「政府の辺野古移設方針を評価しない」が33%(「評価する」が42%)だったことと比べて、劇的に意識は変わり怒りが噴き出している。政府転覆までやむことのない決起が労働者階級を中心に爆発し始めているのだ。
 三つに、4月27日の日米新ガイドライン合意および28日の日米首脳会談に対し、帝国主義強盗どもの侵略戦争を絶対にぶっ止めるという反戦デモとして貫徹した。
 四つに、新自由主義大学の学生分断支配の象徴である法政大で、警察権力・大学当局のデモ圧殺体制をうち破って闘われた。日帝の参戦情勢にもかかわらず、いやだからこそ、法大・田中優子総長体制は昨年に引き続いて外濠(そとぼり)門を封鎖し、法大生のデモ合流を遮断しようとした。3万法大生の決起を心底から恐れていることの表れだ。こうした卑劣な妨害をものともせず、新たな法大生がデモに決起する勝利をかちとった。
 五つに、4月新歓闘争の集約であり、5〜8月安保国会決戦の展望を切り開いた。全学連は宣伝・扇動の飛躍をかけ、3万部の新歓パンフと1万5千部の『前進』特報版を全国のキャンパスで配布した。それは法大闘争9年と昨年の京大公安警察摘発の地平の上に、全学連が300万学生の主流派へ成長する挑戦であり、必ず安保国会決戦の爆発として結実する。
 総じて、「4・28=沖縄屈辱の日」のメモリアルデーを、昨年の10・21国際反戦デーに続いて復権させたことは重要な意義を持っている。沖縄基地建設をめぐる対立の非和解化、新ガイドラインと安保法制情勢、「戦後レジームからの脱却」を掲げた安倍の「戦後70年」攻撃の中で、「4・28」そのものが焦点化していた。それは全国学生運動の主体的決意でもあった。
 「『4・28』と『6・15』に全国学生が国会への反戦デモに立ち上がることは、明示に『日米安保粉砕!』をめざして闘うことだ。体制変革―体制打倒を大衆的課題として提起することだ。日本人民が積み上げてきた誇るべき闘いを、21世紀現代の青年・学生が受け継ぎ発展させる決意表明だ」(『共産主義者』184号、中央学生組織委)

「戦争か革命か」を巡る歴史の分水嶺

 通常国会の8月までの延長が決まった。5月14日に法案の閣議決定が狙われている。
 5〜8月国会決戦は、再びの侵略戦争を許さない労働者人民の怒りが国境をこえて拡大し、闘う労働組合と学生自治会を全国津々浦々に生み出しながら、安倍政権を打倒する歴史的過程となる。それは、1917年ロシア革命、29年世界大恐慌と30年代革命情勢、第2次世界大戦後の戦後革命期をはるかに超える「歴史の分水嶺(ぶんすいれい)」となっていく。
 なぜなら、資本主義・帝国主義は生命力が尽きてボロボロであり、戦争と大失業への怒りは沸騰(ふっとう)しているからだ。いつどこで火が付き燃え広がり、暴動―内乱―ゼネストへ発展してもおかしくない。そうした中での戦争国会だ。
 第一に、絶望的な危機感で侵略戦争国家へ突進する安倍政権の激しさだ。27日合意の日米新ガイドラインは「日米安全保障条約の事実上の改定と言えるほどの内容」「自衛隊の海外活動を際限なく広げる方針」(4月28日付東京新聞)であり、条文に「日本の平和及び安全を確保するため、アジア太平洋地域及びこれを超えた地域が安定し、平和で繁栄したものとなるよう......」とあるように、従来の地理的な制限を取り払って日米軍事同盟を「全世界で血を流す同盟」へと飛躍させるものだ。
 第二に、沖縄ゼネスト情勢は安保国会決戦と相乗的に発展していく。新ガイドラインで合意した27日の2プラス2(日米外務・防衛閣僚会合)共同文書でも、辺野古への新基地建設が「唯一の解決策」と強調された。力ずくで沖縄の怒りをたたきつぶすと日米帝は宣言した。これは完全に敵の墓穴に転化する。安保国会決戦と沖縄闘争が結合した時、それは日米安保と帝国主義国家を打倒するマグマとなる。
 第三に、安倍の「戦後70年」攻撃は激しい日米対立の重圧の中で必ず破産する。戦争責任を居直り、米帝基軸の戦後世界体制を右から破壊する安倍の凶暴性は、日本と朝鮮・中国・アジアの労働者人民の巨大な決起へ転化する。「大恐慌を革命へ」「戦争を革命へ」の実践が5〜8月決戦だ。
 第四に、何よりも民主労総ゼネストは東アジアでの「戦争と革命」「労働者の権力奪取」の問題を提起する。5〜8月は革命情勢のるつぼだ。全学連の6・15国会包囲デモ方針は、このゼネスト情勢と一体化して、「法の枠」をのりこえる青年・学生のラジカルな実力闘争を復権するものだ。「ゼネスト情勢=革命情勢はわがキャンパスにこそある」――この精神で6・15闘争への大結集をつくり出そう。

学生自治会建設し大学を反戦の砦に

 安保国会決戦に向かって全国の学友に、「新自由主義大学は根本的に腐っている」「戦争翼賛大学などぶち壊すしかない」「分断を、屈従を拒否して、学生は戦争法粉砕へ立ち上がろう」と訴えたい。
 帝国主義・新自由主義のもとで、そもそも「よき教育」「自由な大学・学問」など存在しない。すべてが資本の無限の価値増殖と帝国主義戦争のために、学生を「モノ」扱いし、搾取し、殺していく。大学のあり方総体が腐臭(ふしゅう)を放ち、青年・学生の抑圧物となっている。「大学はこれでいいのか?」という問いに対し、われわれは「大学をぶち壊し、全否定する中からしか、未来に開かれたものは何一つ生み出されない」と答える。中間的「解決」策は存在しない。そのことをはっきりさせたのが、法大闘争9年のあいまいさのない激闘だ。
 大学・学問の腐敗の究極形態として、第2次世界大戦末期の学徒出陣がある。学生は銃を握らされ、侵略の先兵とされた。戦没学徒兵の遺稿集である『きけ わだつみのこえ』には、シンガポールで戦犯として死刑になった京都大生の次のような手記がある。
 「......苦情をいうなら、敗戦と判っていながらこの戦を起こした軍部に持っていくより仕方がない。しかしまた、更に考えを致せば、満州事変以来の軍部の行動を許してきた全日本国民にその遠い責任があることを知らねばならない。我が国民は今や大きな反省をなしつつあるだろうと思う。その反省が、今の逆境が、将来の明るい日本のために大きな役割を果たすであろう。それを見得ずして死ぬのは残念であるが致し方ない......」
 われわれは戦争の悲惨さを嘆くのか、それとも、政府・軍部の非を認めながら反戦闘争を闘わなかった京大生の未熟性を評論するのか。どちらでもない。大学・学問がブルジョア国家の下僕と化した時に何が起きるのかを見据え、新自由主義大学を解体し、日帝打倒の拠点としてうち立てることが実践的結論だ。「大学を反戦の砦(とりで)に!」「安倍と資本家のために死ねるか!」――ここに学生の生きる道がある。
 支配階級の大学支配は必死であり強烈だ。それを粉砕して60年闘争や70年闘争を超える運動の爆発をかちとることは、必ずできる。5〜8月国会決戦を、「過激派」「カルト」「暴力集団」なる敵の絶叫と悪罵(あくば)をものともせずにはね返し、自己の生き方すべてを学生大衆にぶつけ獲得する価値創造的過程としよう。安保国会決戦―安倍打倒へ総決起を! 全国での学生自治会建設・強化の闘いを前進させよう! そのただ中で強固な革命的労働者党を建設しよう!
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▼4・28沖縄デー 1952年4月28日、日米安保条約締結とセットでサンフランシスコ講和条約が発効、日本は独立したが、沖縄は切り離され米軍統治下に置かれた。以来、4月28日は沖縄で「屈辱の日」として刻まれ、沖縄―本土の労働者人民の反戦・反基地・反安保闘争の日となった。

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