NTT資本の「光コラボ」による大合理化=職場廃止に反撃を! 革共同電通労働者委員会

週刊『前進』10頁(2680号03面03)(2015/05/04)


NTT資本の「光コラボ」による大合理化=職場廃止に反撃を!
 革共同電通労働者委員会

NTTに闘う労組拠点を

 世界大恐慌が世界戦争へと転化する中で、プロレタリア世界革命に向かう労働者階級の根底的決起が始まっています。韓国・民主労総は、ついに4月24日からパククネ打倒のゼネストに決起しました。韓国ゼネストと一体で、沖縄も全島ゼネストの情勢にあります。辺野古新基地建設に対する怒りは「基地と非正規職の島」を根底から覆(くつがえ)す闘いとして発展しています。こうした中で杉並区議選は、韓国・沖縄と連帯するゼネストを切り開くために、労働者の新しい政党をつくろうと訴え、全力で闘い抜かれました。
 新自由主義の破産が社会の根底的崩壊をもたらす中、全世界でゼネスト情勢が成熟しています。日本でも、国鉄闘争を基軸とした1〜4月の闘いがゼネスト情勢を切り開いています。重要なことは、資本や国家権力、反革命による弾圧や反動を打ち破り、労働組合が中心となって労働者階級人民の生きるための闘いが澎湃(ほうはい)と巻き起こっていることです。
 安倍政権による中東侵略戦争参戦と安保関連法制定の策動は、国鉄決戦であるとともに沖縄と福島圧殺との全面的激突です。とりわけ「3・11反原発福島行動'15」を破壊するため、警察権力・公安調査庁・マスコミが一体となってふくしま共同診療所に対する過激派キャンペーンや、福島大学で闘う学生へのデッチあげ弾圧などの攻撃を行ってきたのです。
 しかし、原発事故から4年目の「3・11」は、悪天候にもひるまず打ち抜いた郡山駅前イベント、プレイベント、本集会、デモ、フィナーレ集会、交流会に至るまで、「オール福島」による「原発絶対反対勢力」への圧殺策動をうち破り、福島の労働者民衆の根底的怒りを解き放ちました。「国家権力の最後の言葉」である弾圧を労働者人民の団結した力ではね返して闘いを貫いた時、一人ひとりが光り輝き、労働者の自己解放的な決起が開始されます。一人の青年労働者、一人の根底的決起には、敵にすさまじい打撃を与え、圧殺攻撃を受けている労働者・住民を激励し、何万、何十万という層として労働者人民を奮い立たせる力があるのです。
 決定的であったのは、動労水戸の闘いです。JR常磐線の竜田延伸に対する動労水戸の被曝労働拒否のストライキは、仮設住民の怒りと結びついて楢葉町の帰町宣言を阻みました。被曝労働拒否の闘いと路線は、福島、広島、長崎、沖縄を結び、核戦争を止める労働者の国際的団結をつくり出す闘いです。核と原発は被曝労働を不可避としています。原発労働者の決起と階級的団結こそが核と原発を廃絶する真の力であるという展望を動労水戸の闘いが具体的に示したのです。
 原発なしには維持できない社会そのものを変革していく動労水戸のような闘いがすべての労働現場に求められています。ここに「動労総連合を全国に建設しよう」という闘いの核心があります。動労千葉、動労水戸、動労西日本、そして動労神奈川の青年たちがこの闘いの先頭に立っています。動労総連合を全国に建設していく闘いは、4大産別を始め、すべての職場で労組権力獲得の闘いに打って出ることであり、その中で青年労働者の団結を全世界の労働者階級の団結の基軸に打ち立てていく闘いです。外注化・非正規職化絶対反対と被曝労働拒否の闘いを、職場の原則的な闘いとして推し進め、NTTの中に階級的労働運動の拠点をつくり出そう。

沖縄から職場なくす攻撃

 ゼネストに向かう労働者階級の怒りは何よりもNTTの職場生産点にあります。
 固定電話収入が激減しているNTTにとって、今や光回線事業は生命線となっています。しかし、「2010年に3千万件」(東日本)の目標は破産し、現在1900万件弱にとどまっています。そこでNTTグループが活路を見い出そうとしているのが「光コラボレーション(光コラボ)」です。これまでNTT東日本・西日本は、「フレッツ光」のブランド名で光回線サービスの自社販売を行っていましたが、さまざまな事業者に光回線の卸売りを行う「光コラボレーションモデル」を2月1日より開始しました。NTT資本は光コラボの真の狙いを「営業コストの大幅削減」(日経新聞2・28付)と語っています。NTT資本は光コラボの提供開始を振りかざして、「運営体制の見直し」を本格的に開始しているのです。
 沖縄では4月1日から組織再編と広域異動が始まりました。九州全域では福岡が主要拠点となり、沖縄は「サテライト」扱いとなることから、「拠点以外はいずれ廃止される」と管理職が公言しています。
 始まったことは沖縄からNTTの職場をなくすということであり、沖縄のNTT労働者は正規・非正規を問わず、「福岡(九州)に異動するか、退職するか」の二者択一が迫られるということです。2000年の「離島事業所廃止」の時に、宮古や八重山の離島で働いていた労働者は「異動か退職か」を迫られ、家庭を持つ女性労働者のほとんどが「自主退職」で悔しい思いをしました。沖縄のNTT労働者に対する広域異動と「自主退職」という解雇攻撃は、NTTで働くすべての労働者にかけられた攻撃です。NTT資本による労働者を人とも思わないやり方に対して、今度こそ怒りの反撃をたたき付けなければなりません。

5・15沖縄に結集しよう

 NTTはJRと並んで民営化と外注化を推し進めてきた企業です。首切り・賃下げのために無数の別会社を設立し、1985年の電電公社からNTTへの民営化時に31万4千人いた労働者は、2003年にはNTT本体3万6千人に減らされました。現在NTTグループの連結子会社は827社に達しています。多くの労働者が「自主退職」という形で職場を追われ、その代わりに膨大な数の青年労働者が非正規職労働者として雇用されてきたのです。15春闘においては、非正規職の賃金改定要求に対してNTT資本は「ゼロ回答」。「低賃金で生活できない!」と労働者が「自主退職」で職場を去ることを織り込み済みで、資本は徹底的に青年労働者を使い捨てにしようとしているのです。
 これに手を貸しているのがNTT労組です。3月31日付の琉球新報は、沖縄で昨年8月までの直近1年間で採用された労働者の実に80%が非正規雇用であると報道しています。「基地と非正規職の島」を沖縄に強制してきたのがNTT資本でありNTT労組ではないですか!
 今こそNTT労組を戦争と非正規職化と闘う労働組合に変革する時です。全国のNTT(電通)労働者は沖縄の基地労働者と団結して戦争反対・基地撤去の闘いの先頭に立ってきました。職場で反合理化闘争を闘い、地域の反戦・反基地闘争の先頭に立ってきたのがNTT労働者の誇りです。今こそ、沖縄の青年労働者、基地労働者と連帯し、職場廃止反対・辺野新基地建設阻止の先頭に立って闘い、全島ゼネストを切り開こう。
 「復帰43年」の5・15沖縄闘争に結集して安倍を打倒しよう。労働者の団結と誇りを取り戻し、NTTに外注化と非正規職化と闘う労働組合の拠点をつくり出そう!
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