4・24韓国 民主労総27万人がゼネスト パククネ政権終わらせよう 新自由主義を打ち破る歴史的決起
4・24韓国 民主労総27万人がゼネスト
パククネ政権終わらせよう
新自由主義を打ち破る歴史的決起
4月24日、韓国民主労総(全国民主労働組合総連盟)はパククネ政権打倒を掲げて歴史的なゼネストに突入した。昨年末の全組合員直接投票で選出されたハンサンギュン執行部のもと、新自由主義攻撃を根底から打ち破る一大ゼネストに立ち上がったのだ。それは同時に、1995年の結成から20周年を迎える民主労総が、全労働者階級人民の生き死にをかけて、巨大財閥による韓国社会の支配を覆す新たな闘いに断固として踏み出すという宣言だ。動労千葉の田中康宏委員長と青年部を代表して渡辺剛史さんが、ソウルでのゼネスト大会とデモに参加し、民主労総ソウル地域本部の隊列に加わってともに闘いぬいた。4・24を出発点に6月第2次ゼネストへ、さらに秋のより巨大な闘いへと進む民主労総と固く連帯し、日帝・安倍政権打倒へ突き進もう!
6月第2次ゼネストを宣言
4月24日午後3時、「クンネジャ!(終わらせよう!) パククネ」と叫ぶ1万5千人の声がソウル市庁前広場にとどろいた。
この日、民主労総は、全国2926の職場で26万9044人の組合員がゼネストに決起した。ストは、各職場の諸条件に応じて全面スト・部分スト・年休闘争など多種多様な形態で繰り広げられた。公共運輸労組傘下のソウル大病院労組は前日の23日から全面無期限ストに突入。金属労組は起亜自動車3万人をはじめ、173の職場で組合員7万人が4時間の時限ストを打ちぬいた。
スト権を剥奪(はくだつ)されている全教組(全国教職員労働組合)は、9年ぶりの集団年次休暇闘争で組合丸ごと総決起し、同じくスト権のない公務員労組も緊急の組合員総会を開く形で6万人が決起した。建設労組、貨物連帯、大学非正規職労組なども続々とストに立った。
さらに全国17地域で一斉に開催されたゼネスト大会には計10万人が結集した。
民主労総の掲げる4大要求――①パククネ政権の「労働市場構造改悪」攻撃粉砕、②公務員年金制度の改悪阻止、③最低賃金の時給1万㌆への引き上げ、④すべての労働者への労働基本権獲得――は、労働者階級にとって絶対に譲れない要求だ。とりわけ①は資本のために「より容易な解雇、より低い賃金、より多くの非正規職」を強制するものとして、全労働者の怒りを引き出すものとなっている。
それだけではない。セウォル号惨事が示した資本と国家の恐るべき癒着と腐敗、「命より金」を極限まで推し進めた現実を何ひとつ反省しないばかりか、今や遺族の闘いに公然と牙をむいたパククネに、「もうがまんできない!」という憤怒がほとばしっているのだ。
ソウルでの大会で壇上に立ったハンサンギュン民主労総委員長は、今回のゼネストが民主労総結成直後の96〜97年ゼネスト以来の大闘争であると述べ、「これは始まりだ。いい加減な闘いでは、労働者は永遠に奴隷に転落するしかない。さらに徹底的に闘う以外ない。そうすれば最後はこの政権を必ず終わらせることができるだろう」「われわれの闘いは、1千万の非正規職労働者を生かして、2千万労働者が世の中の主人であることを宣言する闘いだ。もう生きられないと叫んでいるすべての民衆が再び生きる喜びを感じられる世界を、われわれはつくる」と言い切った。そして5・1メーデーをソウルに10万人を結集する大闘争としてかちとり、6月第2次ゼネストに突き進むことを宣言した。
これに先立ち、大会の冒頭では、元民主労総委員長のタンビョンホ氏(現・指導委員)が主催者あいさつを行い、「今後の3年間が韓国社会の未来を決める。労働者の役割と闘争が今ほど重要な時はない」と訴えた。
セウォル号家族協議会のチョンミョンソン委員長が登壇し、「民主労総と市民が一緒に闘わなければここまで来ることはできなかった。人間の尊厳を守るために最後まで闘う」と決意を述べた。
ソウル大病院分会と建設労組、金属労組の代表が決意表明を行い、「ゼネストでパククネ政権にけりをつけよう!」のシュプレヒコールが鳴り響いた。
日韓労働者の連帯の発展を
動労千葉の代表は、ソウル地域本部の隊列のもとに組合旗を持ってゼネスト大会に参加した。動労千葉の田中委員長が日本から来てこの場に参加し、ともに闘っていることが、壇上の民主労総イヨンジュ事務総長から大会参加者全体に伝えられ、熱い注目を集めた。
大会を終えて会場を出発した大デモが8車線の道路を占拠して行進を続けるのとほぼ同時刻、東京・杉並のJR阿佐ケ谷駅前では、「韓国民主労総ゼネスト連帯」の横断幕を掲げて大集会が開かれた。杉並区議選に出馬した東京西部ユニオンの北島邦彦副委員長が「韓国では労働者の決起でパククネ政権が倒されようとしている。日本のわれわれもストライキで、戦争に突き進む安倍を倒そう」と訴え、興奮と熱気が駅頭全体に広がった。
4・24民主労総ゼネスト突入は、労働者が社会の主人公として登場し、自分たちの団結の力で歴史を変える時代がついに来たことを示した。資本によるあらゆる分断と圧殺策動も、パククネ政権の凶暴な弾圧も、今やこの腐り切った国家と資本の打倒なしには生きられないと確信した韓国労働者階級人民の、ゼネストへの進撃を止めることはできなかった。そして労働者は必ず立ち上がると信じ、「先制ゼネスト」の組織化へ火の玉となって突進したハンサンギュン執行部の熱情が、わずか数カ月で27万人の決起をつくりだし、さらに6月末の第2次ゼネストへ向かってより大きな闘いに挑戦しているのだ。
これに応える道はただ一つだ。日本でまさに同じ闘いを、安倍政権を打倒するゼネストを組織する挑戦に断固として打って出ることだ。何よりもその鍵を握る国鉄決戦に絶対勝利することだ。
日韓労働者の国際連帯で今こそ安倍とパククネを打倒し、戦争を止めよう! 大恐慌と戦争をプロレタリア世界革命に転化していく現実の道を切り開こう。韓国鉄道労組を迎え6・7国鉄集会を成功させよう。