大阪 植木団地裁判始まる 追い出し攻撃に怒りの決起

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週刊『前進』06頁(2679号06面02)(2015/04/27)


大阪 植木団地裁判始まる
 追い出し攻撃に怒りの決起


 高槻市富田園芸協同組合が「植木団地の使用不許可決定を取り消せ」と高槻市を提訴した第1回裁判が4月15日、大阪地裁の大法廷で行われた。担当は第2民事部(西田隆裕裁判長)だ。
 植木団地労働組合と全国水平同盟高槻支部の労働者と家族、大挙結集した西郡支部、杉並支部など全国水平同盟が総決起し、労働組合・労働者が続々と結集し、大法廷は満杯となった。法廷内は、高槻市が植木団地闘争をつぶすためにしかけたウソとだまし、人格破壊による卑劣な脱退工作への怒りと、それを打ち破って今日の裁判を迎えた誇り、労働者の団結した力で追い出し攻撃を粉砕するぞという熱気に包まれた。

新理事長が堂々意見陳述

 裁判では、高槻市の攻撃に屈して脱退した松村前理事長に代わって就任した新理事長が、闘う決意を込めて、堂々と感動的な意見陳述を行った。
 新理事長は、まず「高槻市と部落解放同盟富田支部が一体となって、私たち植木団地の闘いを破壊する高槻市の不正義性を弾劾する裁判を提訴させないと言わんばかりの激しい卑劣な団結破壊の攻撃をかけてきた」と怒りを込めて弾劾した。
 そして、本件の争いの原点は「高槻市が一昨年の11月、私たちが約40年余りにわたって汗水流し、精魂こめて守り育んできた植木団地に対して、ある日突然に明け渡しを通告してきたことにあります」と断罪した。
 さらに、「植木団地は私たちにとってかけがえのない生産と労働の場、団結して生きていく糧を得る命の源であり、部落差別と闘う足場として造成させた親や先輩たちの血と汗が染みこんだ場所です」と述べ、だから「高槻市の追い出し攻撃に膝(ひざ)を屈し、頭をたれることはできません。人間らしく生きていくために労働者を分断する部落差別を許さず、労働者の団結の力で高槻市の横暴をはね返していく決意です」ときっぱりと宣言した。
 最後に、「私たちの闘いは、恐慌と戦争の嵐の時代を突き抜ける、全国の労働者人民の『生きさせろ!』『戦争反対!』の闘いとひとつです。高槻市との激しい攻防の渦中で、全国水平同盟高槻支部、植木団地労働組合を結成した私たちは、全国の労働者・労働組合と固く団結し、新たな部落解放運動を推し進めていく決意です」と結んだ。
 傍聴団からは、「そうだ! そのとおり!」というかけ声とともに、割れるような拍手が起こった。

団結してすべてを奪い返す

 裁判後、弁護士会館で集会を行った。まず、3人の弁護士が発言し、その後、総決起した植木団地労働組合の仲間と家族が次々と決意を表明した。
 続いて、全国水平同盟の仲間、新たに全国水平同盟に結集して住宅追い出し攻撃と闘うと決意した労働者、労働組合が次々と発言した。みな口々に「団結こそ命、核戦争情勢だからこそ団結して闘おう」と訴えた。
 植木団地労働組合の青年が「団結がんばろう!」で締め、熱気あふれる中で、攻勢的に闘うことを全員で誓い合った。(写真)
 既成の部落解放運動が抑え込んでいた村の労働者の怒りを解き放ち、世界中で始まったゼネスト情勢に応え、衣食住のすべてを奪い返す闘いが怒濤(どとう)のように始まった。
(北摂労組交流センター・上園耕作)
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