株と国債の暴落―経済破滅に突き進む日帝と安倍うち倒せ パククネ打倒へと迫る韓国ゼネスト

週刊『前進』06頁(2679号02面01)(2015/04/27)


株と国債の暴落―経済破滅に突き進む日帝と安倍うち倒せ
 パククネ打倒へと迫る韓国ゼネスト


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 大恐慌下での日本と韓国の階級闘争のすさまじい激突情勢、何よりも階級的労働運動の本格的な発展。その闘いは新自由主義と全面対決し、プロレタリア世界革命の実現に向け世界史を根底から塗り替える段階へと、今やうなりを上げて前進を開始した。韓国・民主労総の先制的な4・24ゼネストと、沖縄全島ゼネスト情勢に連帯して闘いぬかれた杉並区議会議員選挙闘争の大高揚は、新たな階級闘争の時代の到来を明々と照らし出している。4・28沖縄デー闘争に立ち、6・7国鉄全国集会を基軸に、戦後史上最大の4〜8月階級決戦へ総進撃しよう。

ゼネスト情勢切り開く闘いとして大高揚

 杉並区議選闘争は、革共同と杉並区民、闘うすべての労働者階級人民の総力を挙げて闘いとられた。それは強固な団結力、戦闘性、高揚感、革命的熱気などすべての面でかつてない地平を切り開き、歴史的な革命的選挙闘争として全力で打ち抜かれた。
 その意義は第一に、韓国・民主労総ゼネスト、沖縄ゼネスト情勢と連帯し、文字どおり全世界的なゼネスト情勢のただ中で、日本でも自らの闘いによりそれを切り開く徹底的に自覚的な闘いだったということだ。
 「北島圧勝でゼネストを開け」の訴えは、連日連夜、杉並区内の全地域、職場・労組、駅頭・街頭を席巻(せっけん)し、あらゆる反動・反革命をなぎ倒して前進した。4・24民主労総ゼネスト突入と固く連帯、呼応し、4・26投票日へと上りつめた闘いは、日本の労働者階級人民の中に宿り、蓄積されている戦闘的伝統の闘いの弁を荒々しくこじ開けた。そして労働者階級は今度こそ勝利するのだという革命的な確信を自己解放的に横溢(おういつ)させるものとなった。
 第二に、これに対し日帝・安倍と権力中枢は、民主労総と沖縄・杉並の闘いが一体となって爆発することへの恐怖にかられ、革命的選挙闘争への弾圧・妨害を狙って敵対してきた。だがこんなものを根底から打ち破り、安倍打倒と戦争・改憲攻撃粉砕の闘いをやり抜いた。労働者への民営化・外注化・非正規職化・労組解体の攻撃と徹底対決し、絶対反対と階級的団結を貫き闘った。この中で「新たな労働者の政党をつくろう」という呼びかけと決起が爆発的に始まった。
 安倍が送り込んだ「維新の党」「次世代の党」などの敵対と妨害ははじき飛ばされた。日本共産党に始まるすべての諸党派は田中区政の与党であり、安倍政権に全面屈服している。その恥ずべき変質と腐敗した姿は、白日のもとに暴き出され粉砕された。
 第三に、最も重要なことは、この選挙戦の土台、牽引(けんいん)軸に1〜3月国鉄決戦の前進ががっちりと座り、動労千葉・動労水戸を先頭に全国労組交流センターの総決起がかつてない規模と勢いでかちとられたことだ。労働者階級自身が、選挙でゼネスト決起からプロレタリア革命の実現を訴える革命的選挙闘争が、熱く高らかに開始されたのである。その中で特に青年労働者と、全国の大学に数万部の『前進』特報版を配布した学生が、この闘いの先頭に立った。
 この闘いの中で、動労総連合を全国に建設するという革命的組織方針が、階級の指導部、ゼネスト指導部に自分がなるという決意のもと、国鉄労働者を先頭に4大産別、全産別の闘いとして猛然と始まった。

危機だから戦争・改憲へと焦り凶暴化

 4・26からの安倍の訪米と日米首脳会談は、尋常ならざる戦争的な激動情勢への突入の一大転機になろうとしている。大恐慌は「恐慌の中の恐慌」としてさらに激化・深化している。米帝経済はドル独歩高のもとで急速に失速をあらわにし、FRB(米連邦準備制度理事会)の6月利上げなど吹き飛んでいる。1〜3月期のGDP成長率は伸び率が2%を大きく割り込み、鉱工業生産は低迷・ダウンし、製造業は総崩れとなっている。
 欧州も大不況とデフレ化で高失業率から抜け出せず、ギリシャの政府債務危機、デフォルト(債務不履行)の危機が再燃している。何よりも中国の不動産・住宅バブルが昨年夏以降、崩壊の過程に突入し、成長率が7%にまで落ち込み、リーマン・ショック前の2けたの「高速度成長」時代の実に半分というレベルにまで転落している。
 そして日帝経済は、この夏・秋から16年に向けて間違いなく破滅的事態に突入しようとしている。対GDP比226%という世界最悪の債務残高=財政赤字と、日銀が大量の国債を買い、株も買う(ETF=上場投資信託を年3兆円)という資産膨張の異常事態で、国債大暴落が今や不可避となっている。
 日本の株価が2万円を超えたのは、一方で世界にあふれる緩和マネーがへッジファンドなど外国人投資家を介して日本市場を受け皿として殺到しており、他方で日銀や、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)などの年金資金、さらにゆうちょ銀行、かんぽ生命という五つの公的マネー(いわゆる「5頭のクジラ」)が、株へのリスク運用で必死に日経平均を支えているからだ。この事態はすでに完全な株価バブルそのものである。日本株を大きく買い越している外国人投資家は、いつ巨額の利益を手にして売り逃げるかしか考えていない。今や日本の株価急落・大暴落はいつ起こってもおかしくない。
 そもそも日銀の自己資本2・8兆円に対し、保有株は簿価でその2倍、時価で3・5倍におよぶ。GPIFもすでに保有資金の22%を投入し、株買い支えの余力はもうない。国債暴落のみならず株価暴落も時間の問題だ。そうなれば日帝経済は完全に破滅する。
 「異次元緩和」による円安と株価上昇を政権維持のてことしている安倍政権も一気に吹き飛ぶ。そもそも膨大な年金積立金やゆうちょ、かんぽの資金のリスク運用など、株価暴落が起きたら、労働者人民の老後の資金や子どもの養育費・教育費が一気になくなり、生きていけなくなるような大犯罪だ。安倍や日銀・黒田がやっていることは罪万死に値する。体制崩壊の危機にあえぐパククネをゼネストで打倒し、破滅に突き進む安倍を労働者階級の決起で絶対に打倒しよう。
 こうした中で安倍は、安保・戦争法制の与党協議合意から、4月法案作成、4・26〜5・3訪米、4・27日米ガイドラインの日米外務・防衛担当閣僚協議(2+2)、4・28日米首脳会談に向かい、5・14には法案の閣議決定を行おうとしている。集団的自衛権行使の安保法制は日帝自身が米帝とともに血を流して戦争するということ、そのためにあらゆる法的ハードルをぶち壊すということだ。
 学生、青年労働者を先頭に、4・28沖縄デーから5〜6月安保国会決戦に立とう。

国鉄決戦こそ2・1ゼネストのりこえる道

 米帝はウクライナ争奪戦争に全面的にのめり込んでいる。ウクライナ内務省部隊の訓練に、精鋭中の精鋭である米軍空挺(くうてい)部隊300人を投入した。このウクライナへの米軍の直接投入は、「プーチン発言」の核戦争を現実に引き寄せる、恐るべき事態の到来だ。
 この事態の急展開の中で安倍は本気で戦争に踏み出そうとしている。改憲や安保法制の成立を待たずに戦争に突入し、その中で改憲・安保法制を貫徹しようとしている。それは「国際平和支援法」なるもので戦争をするとんでもないものだ。
 沖縄辺野古新基地建設をめぐる日帝・安倍と沖縄の労働者人民の非和解的・根源的な激突のもとで、沖縄全島はゼネスト情勢に突入している。全島ゼネスト情勢とは、まさに本土・沖縄を貫く階級的労働運動による革命以外にいかなる決着もありえない段階に沖縄が突入したということだ。日米首脳会談と2+2を経た「復帰」43年目の5・15〜17(県民大会)は、「全島ゼネストを」と訴えるべき、数万数十万の空前の決起となる。
 ゼネストは、労働者階級の団結の力で全社会の根本的変革を求める闘いであり、労働者階級の革命を求めた決起である。革命情勢はゼネスト情勢として成熟し発展していく。それは階級的労働運動による階級的激突として闘い抜かれる。階級的労働組合の拠点建設を基礎に、帝国主義労働運動や体制内労働運動と全面的に激突し勝利して、ゼネストは爆発するのだ。
 1〜3月国鉄決戦の偉大な前進は、杉並区議選闘争と一体となって、ゼネスト情勢をさらに全面的に推し進めるものとなった。国鉄決戦の前進こそがゼネスト情勢を根底からつくり出していく。国鉄決戦こそがゼネスト情勢から革命勝利へ向かう道筋を切り開くのだ。またここに日本の労働者人民の歴史的な階級的経験としてある「2・1ゼネスト」を真に根底的にのりこえる道がある。
 党と労働組合の一体的発展をとおして、拠点建設に勝利しよう。動労総連合の建設こそ真の労働者階級の党と労働者細胞建設をかちとる闘いの最先端だ。杉並区議選の全成果と地平をもって、6・7国鉄大集会と4〜8月階級決戦の大爆発へと突き進み、日本革命、世界革命の扉を開こう。

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