児童館をなくすな! 民営化・首切りと闘う北島候補
週刊『前進』06頁(2678号03面04)(2015/04/20)
児童館をなくすな!
民営化・首切りと闘う北島候補
日本共産党や「無所属区民派」はインチキだ!
児童館をなくすな! 戦争と民営化・首切りに絶対反対! 選挙戦を通して職場と地域の怒りが形をなし闘いとなって噴出しています。「杉並区立施設再編整備計画」の白紙撤回を求める署名が反響を呼び、民営化に協力する日本共産党や無所属区民派などのまやかしを突き破って労組や住民が立ち上がっています。署名が掲げる①杉並区の児童館全廃の撤回、②学童クラブの民間委託、学校の複合施設化・民営化に反対、③あんさんぶる荻窪や科学館などの廃止反対の声は、田中良区長と区議会全会派が口裏を合わせ利権まみれで進める杉並丸ごと民営化計画を直撃。安倍の戦争法と増税、医療・介護の統廃合と施設からの追い出し、健康保険料・介護保険料を上げ年金を減らす生活破壊と一体となった田中区政への怒りが巻き起こっているのです。
596全施設の廃止・民営化で社会は崩壊する
区立施設再編整備計画は道路と橋を除く596の全施設に及びます。経費削減を口実に廃止・スリム化し、区内46全地区を大再編・民営化して街を根こそぎ変えるものです。金がすべて、資本の論理で社会全体の解体をもたらす攻撃です。安倍の進める子ども・子育て支援新制度のもとで、児童館に代わって小学校内に子どもたちを押し込める民営の学童クラブがつくられます。それは児童館とはまったく別の施設となります。日本共産党や無所属区民派が言う「より良い民営化」などありえない。「学童保育拡大、命を守れるのか」と題する児童館職員の投書(朝日新聞14年6・2付)は安全崩壊への怒りを投げかけ、現状でも非常勤や臨時職員でぎりぎりまかなっている状況を訴えています。
最初に廃止される児童館「3館の検証を経て段階的な整備方向を検討する」(無所属区民派・けしば誠一)とは、41ある児童館の全廃に向けた大うそであり、けしばらは安倍の手先に転落したのです。
「児童館は0歳から18歳未満の児童のための地域の中の居場所です」と区の冊子は紹介しています。児童館には小さい子から高校生まで、毎日入れ替わり立ち代わり来館します。さまざまな経験や交流を通して子どもたちは成長していきます。大人になったら子どもたちの成長を支え、親になれば子どもを連れて児童館に戻ってくる―︱そんなサイクルが続けられてきました。忙しくて子どもに十分に向き合えない保護者も、児童館での様子を職員に教えてもらったり、子育てに困った時は親身にサポートしてもらったりしてきました。親子、高齢者、職員、みんなの力でコミュニティーをつくり出してきたのです。児童館廃止はそうした地域の共同体を破壊するものです。
荻窪北児童館が入っているあんさんぶる荻窪と税務署の財産交換が強行されようとしています。新たに建てられる複合施設は民間企業に運営を任せ、廃止される施設や跡地は転用するか企業に売り渡す計画です。「民間活力の導入」とはJRや銀行、ゼネコンなどの大企業を大もうけさせるものでしかありません。児童館で働く500人の労働者は職場を追われ、そのうち250人の非正規職員全員の雇い止め解雇が狙われています。労働者の団結を破壊し、労働組合を解体する許しがたい攻撃です。
労働組合で団結し闘うことこそが勝利きり開く
田中区長とそのオール与党が進める杉並丸ごと民営化は、大恐慌と新自由主義の破綻にあえぐ安倍が打ち出した国家戦略特区での都市大再編や「公的分野の産業化」(3月11日の経済財政諮問会議)、社会保障の削減・営利化を先取りする攻撃です。これに立ち向かう闘いが橋下徹大阪市長打倒の闘いに続いて巻き起こっているのです。87年の国鉄分割・民営化は、巨大な国鉄資産を資本に投げ与え、ローカル線を切り捨て、労働組合を破壊し社会全体を崩壊させる歴史的攻撃でした。これと動労千葉・動労総連合は絶対反対のストライキで闘いぬいてきました。組織拡大と動労神奈川の結成、銚子・館山を始め沿線の決起を実現してJRを追い詰め戦争と民営化にゼネストで立ち向かう第2の分割・民営化阻止決戦に突入しました。杉並の闘いはこれを全国の自治体職場に拡大し闘う労働組合をつくり出す闘いです。
職場と地域の怒り、安倍が進める戦争法と改憲、民営化と総非正規職化、消費税増税や医療・介護の解体と生活破壊、地方切り捨てに対するすべての怒りを体現して総決起しましょう。福島・沖縄の怒り、そして韓国・民主労総ゼネストとひとつの闘いです。革命的選挙闘争の爆発で北島邦彦氏の圧勝をかちとり、ゼネストをかちとりましょう。
(大迫達志)